Text by 石井彰(編集部)
7月1日からスタートする夏の移籍マーケット。サッカー界においては選手の取り引きも試合以上に大きなエンターテイメントであり、ファンから注目を集めるイベントだ。
今回は「歴史上最も高額な移籍をしたスペイン人選手」を『givemesport』から特集しよう。
10位:フアン・マタ
移籍元:チェルシー
移籍先:マンチェスター・ユナイテッド
移籍したシーズン:2013-14
移籍金:4500万ユーロ(およそ76.8億円)
チェルシーで数シーズン素晴らしい活躍を見せたあと、クラブでの序列が落ちたフアン・マタ。幸運にもプレミアリーグのライバルであるマンチェスター・ユナイテッドが獲得に興味を示し、多額の移籍金を支払った。
そしてオールド・トラッフォードで8シーズンを過ごし、300試合以上に出場。最後の数年は目立った活躍をしなかったが、それでもピッチ外での人格者ぶりから人気を誇った。
9位:ガイスカ・メンディエタ
移籍元:バレンシア
移籍先:ラツィオ
移籍したシーズン:2001-02
移籍金:4800万ユーロ(およそ81.92億円)
9位になったのは歴史上最も期待外れだった選手の1人であるガイスカ・メンディエタであった。バレンシアで10年以上の活躍を見せたあと、ラツィオへと当時世界屈指の移籍金で加入した。
イタリア・セリエAに全く馴染めなかったメンディエタはその後バルセロナとミドルズブラに貸し出されたあと、フリーでラツィオを退団している。
8位:フェラン・トーレス
移籍元:マンチェスター・シティ
移籍先:バルセロナ
移籍したシーズン:2021-22
移籍金:5500万ユーロ(およそ93.86億円)
マンチェスター・シティがバレンシアから2000万ポンドほどで獲得し、それから1年半でバルセロナへと移籍したフェラン・トーレス。その価値は2倍以上に高まっていた。
バルセロナに加入したフェラン・トーレスは怪我も抱えていたことでスロースタートになったが、徐々に物事が好転して今季は印象的な活躍を見せている。
7位:フェルナンド・トーレス
移籍元:リヴァプール
移籍先:チェルシー
移籍したシーズン:2010-11
移籍金:5850万ユーロ(およそ99.84億円)
近年の記憶に残る衝撃的な移籍の一つ。チェルシーが彼を獲得したことは大事件であり、当時のイギリスで最高額となる移籍金が動き、しかもプレミアリーグのライバルであるリヴァプールからの引き抜きだった。
しかし期待通りに物事は進まず、フェルナンド・トーレスはなかなかアンフィールドで見せていたような調子を取り戻すことができず。高額なコストに見合う補強ではなかった。
6位:ジエゴ・コスタ
移籍元:チェルシー
移籍先:アトレティコ・マドリー
移籍したシーズン:2017-18
移籍金:6000万ユーロ(およそ102.4億円)
フェルナンド・トーレスとは異なり、チェルシーに加入して力を発揮したゴールスコアラー。ブラジルからスペインに帰化し、アトレティコ・マドリーで得点を量産した彼はイングランドでも活躍。その圧倒的な勝利への意欲で一時代を築いた。
ただ、チェルシーでアントニオ・コンテ監督と揉めて再びアトレティコ・マドリーへと戻ってきたあとは期待ハズレで、この6000万ユーロを支払った成果はなかった。
5位:エメリク・ラポルト
移籍元:アスレティック・ビルバオ
移籍先:マンチェスター・シティ
移籍したシーズン:2017-18
移籍金:6500万ユーロ(およそ110.93億円)
アスレティック・ビルバオで長く活躍したあと、ジョゼップ・グアルディオラ監督の誘いでマンチェスター・シティに移籍したエメリク・ラポルト。
もともとはフランス人だったが、ディディエ・デシャン監督から好かれなかったためにルーツを持つスペインへと国籍を変更。2021年からスペイン代表の一員としてプレーしている。
4位:マルク・ククレジャ
移籍元:ブライトン
移籍先:チェルシー
移籍したシーズン:2022-23
移籍金:6530万ユーロ(およそ111.44億円)
かつてバルセロナの下部組織で育ったマルク・ククレジャ。イングランドにやってきてからブライトンで攻撃的なプレーを見せ、ベン・チルウェルの長期離脱を補うためにチェルシーへと引き抜かれた。
マウリシオ・ポチェッティーノ監督によって中盤で起用してから復調を見せたが、全体的にはなかなか高い評価を得られず、今夏退団の噂も。
3位:アルバロ・モラタ
移籍元:レアル・マドリー
移籍先:チェルシー
移籍したシーズン:2017-18
移籍金:6600万ユーロ(およそ112.64億円)
ジエゴ・コスタを失ったあと、チェルシーはその後釜としてレアル・マドリーからアルバロ・モラタを獲得した。初年度に15ゴールを決める活躍を見せたものの、それほど絶対的な存在にはなれず。
18ヶ月後にはアトレティコ・マドリーに1年半貸し出され、さらにユヴェントスへとローン移籍。チェルシーでは結局1年半しかプレーせずに退団となった。
2位:ロドリ
移籍元:アトレティコ・マドリー
移籍先:マンチェスター・シティ
移籍したシーズン:2019-20
移籍金:7000万ユーロ(およそ119.46億円)
マンチェスター・シティが7000万ユーロもの移籍金を支払ったロドリであるが、この中でも最もそれを上回る価値を証明できた人物と言えるだろう。
フェルナンジーニョが晩年を迎えるなかでロドリが入ったことはマンチェスター・シティにとって命綱の延長のようなものだった。多くのタイトルに貢献し、グアルディオラ監督の大きな信頼を勝ち取っている。
1位:ケパ・アリサバラガ
移籍元:アスレティック・ビルバオ
移籍先:チェルシー
移籍したシーズン:2018-19
移籍金:8000万ユーロ(およそ136.53億円)
歴史上最も移籍金が高額だったスペイン人はゴールキーパーのケパ・アリサバラガである。ティボー・クルトワをレアル・マドリーに放出したチェルシーは、24歳の彼を獲得するために大きな移籍金を投じた。
しかし物事は思うように進まず、チェフの誘いで獲得したエドゥアール・メンディにポジションを奪われるなど苦戦。今季はレアル・マドリーに期限付き移籍したが、アンドリー・ルニンにも序列で上回られてしまった。