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5区のワイン・レストラン、ラヴァで味覚の旅に出よう。

  • 2024.6.9
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地下鉄10番線のMaubert-Mutualité (モベール・ミュチュアリテ)駅。その広場には市場が立ち、またパリのほかの区からも買い物客が来る2018年にクロワッサン大賞に輝いたパン屋やおいしいチーズ屋。でも、この駅の近くにはほかに何があるのだろう?という駅だけれど、広場から南に延びるモンターニュ・サント・ジュヌヴィエーヴ通りの9番地に新しくレストランがオープンした。おいしい料理とワインの組み合わせが好きな人なら、通いたくなること違いなしのお店だ。

その店はイタリア語で溶岩を意味するLava(ラヴァ)と名付けられている。1区のレストランLe Beaudelaireで知り合ったシェフのウィルフリード・ロマンとソムリエのレミ・バジョワンが一緒に開いた。ウィルフリードは料理好きの日本人にはおなじみのテレビ番組『Top Chef 』のシーズン13の参加者で、彼が作る繊細な料理には素材ミックスの驚き、味わいの妙などがひそんでいる。そうした料理にぴったりのワインをレミが選んでくれるので、彼の声を頼りにしよう。

ラヴァ。ランチメニューは前菜+メイン+デザートで39ユーロ。それにグラスワイン2杯をプラスすると49ユーロ。5段階のお任せメニューは75ユーロ。photo: Julien Antunes

シェフのウィルフリード・ロマン(左)とソムリエのレミ・バジョワン(右)。photo: Julien Antunes

溶岩や火山がインスピレーション源のインテリアは灰色や土色、黒がメインで、そこに画家に例えるとウィリアム・ターナー的な光がもたらされている。昼間に行くといささか不思議な印象があり、夜は落とした照明と実にマッチして独特の食空間が浮かび上がる内装だ。このインテリアのイメージはウィルフリードの料理にも反映されているが、クリエーションの核をなしているのは彼が南米をはじめ、さまざまな旅先で得たインスピレーション。素材やテクニックにそれを見いだせる。メニューを開くと前菜、メイン......といった表示ではなく、海、野菜、陸地、シェア、スイートとなっていて、そこには"活けじめ"や"備長炭"といった言葉がアルファベットで書かれている。これらは日本にインスパイアされているのが明らか。デザートに使われるスパイスにしても、カルダモンやデュッカなどその産地はさまざまだ。言葉を超えた卓上の感動が待つレストランは、ワインバーとしても営業もしている。迷わず、トライ!

ふたりが内装を任せたのは建築家のMaeva Trichereau。火山から吹き上がる熱い溶岩のようなシェフとソムリエのエネルギーと情熱が店内に感じられる。photos: Julien Antunes

ラヴァならではの特製パンが登場する。photo: Julien Antunes

黒米、ゴマのクリーム、スモークしたチリペッパーを添えた黒いセヴィーチェ。photo: Julien Antunes

お皿の中にミステリー!ブロッコリー5C1M。photo: Julien Antunes

タコ。photo: Julien Antunes

コンゴの70%チョコレート、グリーンカルダモン、ゴマのプラリネ。photo: Julien Antunes

シェアメニューのひとつの熟成チーズプレート。世界のチーズを集めたCow(30, boulevard St.Germain, 75005)からのセレクションだ。photo: Julien Antunes

Lava

9, rue de la Montagne Sainte-Geneviève 75005 Paris

営)12:00~14:00(木、金、土)19:00~22:30(火~土)/ワインバー 16:00~19:00(火~土)

休)月、日

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