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「新しい固定費、把握してる?」お金の教科書Vol.45 #お金の基本

  • 2024.6.8

毎日の暮らしや将来に必要なお金のこと、きちんと把握してますか? 「わからない」ゆえの不安は、知ることで解消できるはず! “お金初心者”の3人と一緒に、お金の勉強を始めましょう。「お金の教科書」、今回のテーマは「新しい固定費、把握してる?」です。

新しい固定費、把握してる?

高山一恵(たかやま・かずえ)さん ファイナンシャルプランナー。Money&You取締役。Webメディア「FP Cafe」「Mocha」の運営ほか、多くの働く女性のマネーのお悩みを解決、サポート。頼藤太希さんとの共著に『はじめての資産運用』(宝島社)がある。

散財好美(さんざい・よしみ/31歳・フリーランス) 5年交際中の彼と同棲中。推し活とちょこちょこ散財する癖が抜けず、貯金は微増にとどまり中。今夏は“推し”のファンミーティングに参加すべく、2泊3日の韓国旅行を計画中。

コロナ禍で契約したサービス、今も必要?

好美:お金を貯められる体質になるための第一歩は「固定費の見直し」と学んだのが約2年前。あの後すぐにスマホの料金プランを見直して5000円以上を節約。さらに今年の4月に引っ越しをして、家賃を3000円安くすることに成功しました!

高山:それは大きな変化ですね。

好美:“換え活”という言葉が刺さりました(苦笑)。でもまだ目を背けている部分があって…。

高山:それはサブスクのこと?

好美:なんでわかるんですか!?

高山:私の元に相談にやってくる方々の1か月の家計簿を見せてもらうと、コロナ禍で加入したサービスを今も継続している人がすごく多いんです。動画配信サービスをはじめ、お花の定期便など、いろんなサービスを契約して、そのままになっている人が。当時は旅行にも遊びにも行くことができなかったので、「その費用だと思えば…」と考えてしまったのはわかるのですが(笑)。

好美:やば…。まさにそれ、私です。でも、一度その利便性を味わってしまうと、なかなか見直しに手がつけられなくて。

高山:気持ちはわかります。でもね、毎月3000円節約できれば10年間で36万円。投資で年間約3万円の利益を得ようと思っても、そうはうまくいかないとしたら、やはりサブスクも定期的に見直さないと。

家計簿に新しい項目を加えて書き出してみる。

好美:そうはいっても、たとえばジム代やオンライン英会話のレッスン代、その道のスペシャリストのオンラインサロンの会費などは「自分磨き代」では? 私の友達は「心に潤いを与えてくれるから」と、花やお菓子の定期便を楽しんでいる人もいます。それら全部が見直し対象?

高山:そこは難しいジャッジです。本当に必要かどうかは、個人差が大きいのも事実なので。でも、“毎月必ず出ていくお金”という意味では、それは立派な固定費。定期的な見直しは必要です。

好美:そっか…。では、“これは使いすぎ”という危険水域の目安はありますか?

高山:月の収入に対して、5%でしょうか。手取り25万円だったら、1万2500円。

好美:ヒー! 少なっ!

高山:でもそこに家賃や保険料、水道光熱費、スマホ料金を加えたら、貯金できる余裕はわずか。

好美:確かに…。

高山:まずは家計簿に“新しい固定費”の項目を作り、書き出してみましょう!

洗い出したい“新しい固定費”例

・Netflix スタンダード…月額 1490円
・YouTube Premium(iPhoneの場合)…月額 1680円
・Spotify Premium Standard…月額 980円
・Amazonプライム…月額 600円
・LINEスタンプ プレミアム…月額 240円
・食べログプレミアム…月額 330円
・クックパッド プレミアムサービス(App Storeの場合)…月額 400円
・Google One ベーシック…月額 250円
・アイドルグループ ファンクラブ会費…月額 550円
・人気インスタグラマーInstagramサブスクリプション…月額 300円
・オンラインサロン会費…月額 1万円
・花の定期便…月額 1320円

Total 1万8140円

“新しい固定費”の目安は毎月の収入の5%!
クレジットカードの年会費なども、月割りにして項目に加えるとベター。複数枚契約しているなら1枚をやめるなど、必要なものを見極めるために、現実から目を背けないこと!

次回は、2402号(6月19日発売)掲載予定です!

※『anan』2024年6月12日号より。イラスト・小迎裕美子 取材、文・一寸木芳枝

(by anan編集部)

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