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兵庫・姫路に並ぶ“煙が立たない煙突”の正体を調査…… わずか8年で役目を終えた寂しき乗り物とは?

  • 2024.6.8

今回の謎は兵庫・姫路の町にある“煙が立たない煙突”。そう聞いてA.B.C-Zの塚田僚一が「使われていないから」と即答した通り、それはもう煙を出す必要がなくなってしまったいわば役目を終えた煙突なの? それとも煙突ですらないのか? 塚田と、ABCテレビのアナウンサー・古川昌希が謎の煙突の正体に迫った。

©️ABCテレビ

【動画】「あ~~~!」突然叫びだしたA.B.C-Zの塚田僚一が見たものとは!?

この“煙突”はJR姫路駅の西側にあるという。美しい姫路城をバックにスタートして目的地に向かいながら、“町工場”や“廃業してしまった銭湯”など、煙が立たない理由を考えていた2人だったが、着いた先で目にしたものに思わず「なんだこれ!?」と叫んでしまう。

“煙が立たない煙突”とはまさに煙突のように建物より高く伸びた柱のようなものだったが、それが何本も建ち並ぶ建物の上を一直線に並んでいたのだ。四角い柱がズラリと並ぶ様子に、塚田は「うわ~!想像以上に煙突!」と驚きを隠せない。

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多くの柱が直線上に先まで並ぶ様子と、柱上部の梁を渡したような形状から、古川アナはこれらの柱の上が昔は線路のように繋がっていたものでは?と推理する。2人が周辺を捜査し、他にもあった柱を観察したところ、やはりこの煙突のようなものは実は高架を支える土台であり、電車に関連するものではないかという見方を強めていった。

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さらに“煙突”がならぶ先に行くと、まさに謎の“答え”といえる、上部にレールのようなものが通った柱の連なりも発見。2人は“煙が立たない煙突”の正体はモノレールの土台だと結論付けた。ここで鉄道ライターの伊原薫さんに方向性を確認すると、2人の見立て通り“煙突”の正体は「姫路モノレール」というかつてのモノレールの線路跡だった。

「姫路モノレール」は日本でも最初期に誕生したモノレールで、ある時代に“とある目的”のために使われていた時代限定のものだそう。その目的がわかれば100点ということになった。JR姫路駅からモノレールが続いていたであろう先にある「TCK」にヒントが隠されているという伊原さんからの情報をもとに調査を続行する。

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「手柄山中央公園」(TCK)にたどり着いた一行は、その広大さに仰天。温室植物園や武道館、野球場など多数の施設が整備されており、さらに現在も工事中の箇所があるという巨大な施設だった。

ここで古川アナが目を留めたのが案内看板にあった「旧回転展望台」というワード。「旧」とつくことから、かつては別の施設の展望台だったはずだ。そこで、ここがテーマパークのような施設で、その時期にだけモノレールが走っており、複合施設となった現在は不要になったのでは? と予想した。

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確証を得るべく公園内の調査を進めていると、2人は先ほど案内看板で目にした「旧回転展望台」を見つけた。そこへ向かっていた道中で「狙われた川西航空機姫路製作所―昭和20年6月22日の悲劇―」と書かれた看板を目にしたことで、塚田&古川アナに迷いが生じることとなる。

展望台に到着した一行は、その様子から「旧回転展望台」であった以前に別の役割があったのでは?と勘ぐる。どうやら道中で見つけた看板から戦争に関係する施設だったのではと考え始めていたようだった。そう言われてみれば、展望台は管制塔にそっくりと言える形状だ。

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戦時中、この広い敷地には滑走路が敷かれており、展望台はもともとは管制塔として使われていたものではないか。そう想像が膨らんでいくと、もはや2人にはそうにしか見えない状態となった。結局当初の予想から一転、現在の手柄山中央公園には戦時、川西航空機姫路製作所があり、その通勤手段としてモノレールが使われていたのだろうという予想を立てた。

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「繋がったぞ~!レールだけに!」と自信を見せた200点満点コンビ塚田&古川アナだったが、伊原さんの評価はいつも通りの0点。「戦時中とか工場とか好きですよね」という辛辣なツッコミのおまけつきだった。

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伊原さんが見て欲しかったのは、「旧回転展望台」の先にある公園の北側部分だった。そこには、洋風のお城のようなメルヘンチックで立派な建物が建っていた。これを見た2人は「テーマパーク?」と尋ねると、伊原さんは「正解です」と嬉しそうに答えた。

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日本が博覧会ブームに沸いた1966年、手柄山中央公園でも「姫路大博覧会」が開催された。播州地域の魅力を存分にアピールした博覧会で、開催期間の2ヶ月間でおよそ150万人が来場したという。メルヘンチックな建物は「スリラー塔」と呼ばれ、博覧会のときにできた施設のひとつだった。

ここに観客を輸送する手段として姫路駅から手柄山駅の1.6キロを結ぶ姫路モノレールが誕生。町全体の発展にも期待されたが、博覧会が終了すると急激に衰退してしまい、わずか8年でその任務を終えてしまったということだった。

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「最初の推理を途中で変えるからいつも痛い目を見る」とまるで他人事のように古川アナが振り返った情報番組『newsおかえり』の人気コーナー「古川×塚田のなんでやねん!?」6月4日放送回は、動画配信サービスTVerにて無料配信中だ。なお『news おかえり』は、毎週月曜~金曜午後3時40分よりABCテレビで放送中。

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