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主人公は死んでいる?意味不明すぎてハマる…最も考察された映画(5)全く理解できないけど…何度も観ちゃうのは?

  • 2024.6.8
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監督のクリストファー・ノーラン【Getty Images】

数々の難解映画の中でも、もっとも考察のしがいがあるSF映画。未だ人類が解明できていないことから、来るかもしれない近未来のことまで、考えるほど沼に入ってしまうSF映画の考察。今回はジャンルをSFだけに絞り、誰もが知っている名作から、SF考察の金字塔まで最高の5本を紹介。世間で考えられている説も解説する。第5回。(文・ニャンコ)

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『インターステラー』(2014)
上映時間:169分
監督:クリストファー・ノーラン
脚本:ジョナサン・ノーラン、クリストファー・ノーラン
出演者:マシュー・マコノヒー、アン・ハサウェイ、ジェシカ・チャスティン、ビル・アーウィン、マイケル・ケイン、エレン・バースティン、ジョン・リスゴー、マッケンジー・フォイ、ティモシー・シャラメ、ケイシー・アフレック、ウェス・ベントリー、デビッド・ギヤスィ、ジョシュ・スチュワート、ビル・アーウィン、トファー・グレイス、ウィリアム・ディベイン、コレット・ウォルフ、マット・デイモン

【作品内容】

異常気象によって人類滅亡の危機が訪れている近未来。元宇宙飛行士で現在はトウモロコシ農場を営んでいるクーパー(マシュー・マコノヒー)は、NASAの要請に応じてラザロ計画に参加することになる。

その計画とは、土星付近に発生したワームホールを通り抜けて、新しい惑星へ人類を移住させるというプロジェクトだった。

クーパーは娘のマーフィー(マッケンジー・フォイ)に「必ず戻ってくる」と言い残し、アメリア博士(アン・ハサウェイ)、ロミリー博士(デヴィッド・ジャーシー)、ドイル博士(ウェス・ベントリー)と共に未知の銀河系に向けて出発する。果たして人類は生き残ることができるのか…

【注目ポイント】

本作を読み解くカギは、ズバリ「重力」と「時間」。重力の強い場所では時間の進み方が遅くなっている。本作でクーパーたちが最初に訪れた星は、近くにガルガンチェアという名前のブラックホールがあるため、星での1時間は地球の7年間に相当する。

そのため、劇中ではクーパーとマーフィの年齢が近づいたり、マーフィのほうが年上になったりする。そして人類を滅亡から救うには、巨大な宇宙ステーションを打ち上げるため、重力をコントロールする難解な方程式を解く必要が生じる。

人類を救う方程式をクーパーがマーフィーに伝えるには、時間と時空を越える必要がある。

時間と時空を超えてクーパーが娘マーフィに重力のデータを送る方法とは、二進法とモールス信号である。

二進法は「2」を基準とするため、「0」と「1」を繰り返してカウントし、モールス信号は「・(トン)ー(ツー)」という短音と長音を組み合わせて、聞き手に情報を伝える。クーパーはこの2つを組み合わせ、地球にいるマーフィが大切に所持しているアナログ時計の秒針にメッセージを送る。この時計は過去にクーパーがあげたものだ。

この情報により重力の謎が解明され、マーフィは方程式を解き、人類は救われる。本作において、いかに重力と時間が大切なのかわかる重要なシーンとなっている。

しばしば難解だと言われる『インターステラー』だが、上記の流れを把握することで、より見やすくなるのではないだろうか。

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