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パリ2024は史上最高に「男女平等」なオリンピックだと言える理由

  • 2024.6.7

パンデミックの影響で延期になった東京オリンピックが一昨年開催されたばかりなので、次のオリンピックの話をするのは早すぎるような気がするけれど、パリ2024はすぐそこ。世界最高のアスリートたちが再びビックステージに立つ姿をかたずをのんで見守る準備をしなければ! 特に今年はオリンピックに注目するべきエキサイティングな理由がある。そのワケをオーストラリア版ウィメンズヘルスから見ていこう。

各報道によると、パリ2024はオリンピック史上初めて数値上の男女平等を達成する。そう、パリ2024では、世界最大のスポーツの祭典に参加する女性アスリートと男性アスリートの数が史上初めて同じになるのだ。

国際オリンピック委員会(IOC)は、2023年3月8日の国際女性デーの段階でこの意向を発表していた。ちなみに、女性のオリンピック出場が初めて許されたのはくしくも1900年のパリである。

元モロッコ代表オリンピックハードル選手で現IOC委員のナワル・エル・ムータワキル氏は、次のように述べている。「オリンピックは女性アスリートが男性アスリートと同じくらい世間の注目を集めることのできる数少ない機会です。ご存じの通り、オリンピックの試合は各国のゴールデンタイムに放映されます。そのため私たちは、この時間帯に放映されるメダル決定戦の数と競技時間の合計が男女間で平等になるようスケジュールを調整しました」

パリ2024大会組織委員会が、エンブレムに女性の顔を選んだことに加え、ゴールデンタイムに放映される競技の男女バランスを考慮してスケジュールを組んだのは、一般の人々、特に若い女の子たちの間で女性のスポーツを広めるため。

パリ2024大会組織委員会会長のトニー・エスタンゲ氏は、次のように語っている。「平等には認知度も関係するため、(フランス国内の)スポーツ施設の名称を女性の名前に変えるのは重要な課題です」(フランス国内のスポーツ施設で、女性の名前を冠したものは現在わずか1%)。「私たちに協力し、(施設の名称変更という)象徴的な行動、それも力強くて明確な行動を通し、スポーツをよりインクルーシブで平等なものにすることに貢献してくれている自治体に感謝します」

ここでパリ2024の基礎知識を抑えておこう。

パリ2024の開催期間は?

パリ2024オリンピック・パラリンピック競技大会の開催期間は7月26日から8月11日まで。4つの追加競技を含む32の競技329種目が19日間にわたって行われ(ハンドボール、サッカー、ラグビーは7月24日から)、206のNOC(国内オリンピック委員会)と10500人のアスリートが参加する。

パリ2024の4つの追加競技とは?

パリ2024では、IOCの「オリンピック・アジェンダ2020」に記された“開催都市による追加種目の提案制度”を利用して、大会プログラムと全体的なコンセプトを向上するため、ブレイキン(ブレイクダンス)、スポーツクライミング、スケートボード、サーフィンという4つの競技が追加される。

パリ2024の競技会場は?

パリ2024では、観客にユニークな体験を提供するべく、パリの象徴的なランドマークの数々が競技会場に姿を変える。セーヌ川は50万ユーロ(約8500万円)をかけて改修され、トライアスロン、パラトライアスロン、マラソンスイミングの競技会場として使われるだけでなく、開会式の背景にもなる予定。

エッフェル塔の正面には収容人数1万2000人のスタジアムが建設され、オリンピックではビーチバレー、パラリンピックでは男子ブラインドサッカーの競技会場となる。そして、ヴェルサイユ宮殿は、馬術競技と近代五種競技の会場として一時的に整備される。

パリ2024のチケットはいくら?

オリンピックの開会式のチケットは90ユーロ(約1万5000円)からで、パラリンピックの開会式のチケットは150ユーロ(約2万5000円)から。早々に売り切れた水泳のチケット価格は、午前中に行われる50m自由形予選の最低24ユーロ(約4000円)から、50m自由形決勝の最高980ユーロ(約16万7000円)までと幅広い。現地で観戦する場合はもちろん、それに加えて航空券代と宿泊費がかかる。

※この記事は、オーストラリア版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text: Nikolia Ilic Translation: Ai Igamoto

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