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実は傷みやすいんです…【管理栄養士監修】梅雨時期のお弁当で「注意すべきおかず」とは

  • 2024.6.6
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これから迎える梅雨の時期は、気温や湿度が高くなり食材が傷みやすい季節。お弁当も例外ではなく、特に食材の選び方や調理方法には注意が必要です。そこで今回は管理栄養士の筆者が、傷みやすいおかずのメニューや特徴、傷みにくいテクニックについて解説します。今回お伝えするポイントをぜひ活かして、梅雨の時期でも安心して毎日のお弁当を楽しみましょう。

梅雨の時期に傷みやすいおかずのメニューと特徴

水分が多いおかず

水分が多いと細菌が増えやすくなるため、お弁当に詰める前におかずの汁気はよく切りましょう(※1)。水分が含まれているおかずはキッチンペーパーで汁気を切り、かつお節やとろろ昆布などの乾物を一緒に詰めておくと汁気を吸ってくれます。

生ものや加熱が不十分なもの

生ものや加熱が不十分なメニューをお弁当に詰めるのは食中毒のリスクが高いため避けましょう(※2)。生野菜の中でも特に葉物野菜は水分が多いため、お弁当には向かない食材です。ミニトマトはヘタを取り、水気をしっかり取りましょう。果物は水気を切ったうえで別の容器に入れ、保冷剤を使うと安心です(※1)。

卵やマヨネーズを使用したもの

卵焼きやゆで卵などは、半熟状態でお弁当に詰めると傷みやすいため、調理の際は完全に固まるまでしっかり加熱しましょう。また、マヨネーズを使ったメニューも要注意。マヨネーズで和えると食材から水分が出やすくなり、細菌が繁殖しやすくなるため食中毒のリスクが高まると考えられます。マヨネーズを使用したおかずはお弁当に入れないほうが無難です。

炊き込みご飯や丼もの

炊き込みご飯や、肉などをご飯の上にのせた丼ものは、白飯に比べると傷みやすいため梅雨の時期は気を付けたいメニュー。特に卵や鶏肉などを使った炊き込みご飯などは注意が必要です。また、おにぎりにする場合は素手で握ると傷みやすいため、ラップを使いましょう。

作り置きおかず

お弁当の場合は当日に全てのおかずを作ったほうが安心ですが、毎朝作るは大変なもの。時短のために、作り置きおかずを活用する場合もあるでしょう。しかし、調理してから時間が経つにつれて食材は傷みやすくなります。作り置きおかずを詰める場合は、なるべく調理から時間が経っていないものにし、再度加熱してから詰めるようにしてください。

お弁当のおかずを傷みにくくするために

食材にはしっかりと火を通す

お弁当に詰める食材は加熱し、中までしっかり火を通しましょう。ハムやちくわなどそのまま食べられる加工食品の場合も、お弁当に使う場合は加熱したほうが安心です(※1)。

味付けは濃いめにする

おかずは通常よりも少し濃いめに味を付けましょう。塩分が多いおかずのほうが傷みにくくなるためです。また、お弁当は冷めた状態で食べる場合が多いですが、味が濃いほうが冷めてもおいしく食べられますよ。

殺菌効果が期待できる食材を使う

梅干し・大葉・わさび・生姜などには殺菌効果が期待できるといわれています。これらの食材をお弁当のおかずやごはんに混ぜるといいでしょう。さっぱりした味や香りが加わり暑い日でも食べやすくなりますよ。また、お酢にも殺菌効果があるためうまく活用しましょう。

調味料は別添えにする

ソースやマヨネーズなどを食材に混ぜると、水分が出て傷みやすくなる要因に。調味料を使いたい場合は、調味料入れや小袋タイプを使用し、食べる直前にかけましょう。

便利グッズを活用する

保冷剤や保冷バッグ、抗菌シートなど、お弁当を傷みにくくする便利グッズが百均などで購入できますので、これらもうまく活用するといいですね。

梅雨の時期は、お弁当の食材や調理方法を工夫しましょう

梅雨時期のお弁当作りは食中毒を防ぐために、食材選びや調理方法の工夫が大切です。傷みやすいおかずや調理方法は避け、しっかりと火を通し、殺菌効果の高い食材を活用するなど、雑菌が増えないように意識しましょう。また、どんなに気を付けていても、変なにおいや味がしたら食べない判断も大切です。今回お伝えした注意点を参考に、安全でおいしいお弁当を作ってくださいね。

【参考】
※1 農林水産省.お弁当づくりによる食中毒を予防するために
※2 厚生労働省.家庭での食中毒予防
©karin/Adobe Stock ©milatas/Adobe Stock

筆者情報

寺内麻美
管理栄養士を取得後、病院での給食や栄養管理、クリニックで生活習慣病予防のための食事指導に携わる。現在はダイエットサポートやレシピ制作、根拠のあるデータをもとに食や健康コラムの執筆などを行なっている。

文/管理栄養士・寺内麻美

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