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【炭水化物抜き・断食で本当にやせる?】ボディのプロが人気のダイエットをジャッジ!

  • 2024.6.5
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教えてくれたのは……

日本体育大学 教授/現役ボディビルダー

岡田隆さん

長年、柔道日本代表チーム、日本オリンピック委員会強化スタッフとしてオリンピックのメダル獲得に貢献する一方で、自身もボディビルダーとして数々の大会で入賞を果たす。また、骨格筋評論家「バズーカ岡田」の名で、さまざまなメディアで情報を発信中。著書に『最高の除脂肪食』(ポプラ社)ほか多数、YouTubeチャンネル「新・バズーカ岡田チャンネル」なども人気。

炭水化物抜き(糖質制限)ダイエットの真実

炭水化物ゼロダイエットは太りやすい体になる

岡田隆さん

ダイエットを成功させるには、摂取カロリーを減らすか、消費カロリーを増やすかのどちらかしかありません。炭水化物抜きダイエットは、糖質を制限することによって摂取カロリーを減らすことはできます。ただ、その分脂質やタンパク質を多く摂れば摂取カロリーは変わりません。また、炭水化物抜きダイエットが流行ってから、炭水化物=糖質を悪もの扱いする人が増えましたが、炭水化物(糖質)は敵ではありません。糖質をゼロにすべきだとか、糖質は太る栄養素だという考え方は間違っています。
糖質は体のガソリン的存在なので、まったく摂らなければエネルギー不足に陥って活動量や代謝が落ち、逆に太りやすい体になります。エネルギー源の糖質はゼロにせずに、動いて燃やせる体にしていく、そして、ごはんやパン、麺など炭水化物を食べる量を少し減らすなど、糖質制御ならダイエットには有効です。


避けるべきは糖質×脂質の組み合わせ!

岡田隆さん

ダイエットで糖質をたくさん摂ることよりも問題なのは、糖質と脂質を一緒に摂ること。この組み合わせが一番太ります。
糖質だけを極端に減らすことに集中するのではなく、体脂肪になりやすい糖質×脂質の組み合わせを極力避けるように意識を切り替えましょう。


フランスパンは、プロテインバー!

岡田隆さん

脂質と組み合わせるのを避ける、食べすぎない、この2点を意識すれば、白米やパンなどの糖質を摂るのは大いに結構です(もちろん摂りすぎは太ります)。たとえば白米はほぼゼロ脂質。フランスパンなどは100gあたり約10gのタンパク質を含んでいるので、プロテインバーといっても過言ではないほど(笑)。玄米や全粒粉のパンを選べば、同時に食物繊維も摂れて一石二鳥です。
脂質と糖質が一緒になったものといえば、バターをたっぷりのせたパン、天ぷらうどんやそば、オイルをたっぷり絡めたパスタなど。どれもとてもおいしいものですが、ダイエットを考えるのであればこういった組み合わせは避けたほうがベターです。


断食ダイエットの真実

極端な空腹状態は猛烈な食欲を感じさせ、太りやすくもなる

岡田隆さん

仕事が忙しくてランチのタイミングを逃してしまった後、夕方、空腹のままコンビニに行って、食べたいものを爆買いしたことはないでしょうか? 同じ状態でファミレスに行けば、普段は頼まないものまで頼んだり……。
誰でも強烈な空腹状態に陥ると、必ず猛烈な食欲を感じます。断食はその状態をつくっているのと同じこと。だから、断食後は異常な食欲を感じやすいですし、体も栄養失調状態になっていますから、食べたものを全部吸収しようと働き、太りやすい体にもなります。
わざわざツラい断食で太りやすい体をつくるより、ガマンせずに普段の食事の中で脂質を減らした食事を心がけましょう。それのほうが、ずっと効率よくダイエットができます。


【ヨガとピラティスの真実】やせるのはどっち?

どちらも体脂肪を落とす以上に、メンタルや見た目にいい影響が

岡田隆さん

最近、ピラティスが流行っています。ヨガとピラティスどちらがやせるかと聞かれることが多いのですが、結論から言うとどちらもやせる効果は高くありません。ここで言う“やせる”は、体脂肪を落とすという意味です。ピラティスのほうがより筋トレ要素が強いと言われていますが、筋肉に蓄えた糖質を使うという意味ではそこまで運動強度が高いわけでもありません。その観点では、より強度の高い一般的な筋トレのほうが効率よく糖質を使い、体脂肪を落とすことができます。しかし、やるのがムダと言っているわけではありません。ヨガやピラティスには体脂肪を落とす以上に、メンタルを整えたり、姿勢をよくしたりすることで、見た目を変えるなどのメリットがあります。効率を理解して行うことをお勧めします。


イラスト/腹肉ツヤ子 取材・文/山本美和

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