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織田裕二“甲斐”、再審請求で苦闘…新米検事を上白石萌音が演じた最終話レビュー<SUITS/スーツ>

  • 2024.6.5
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少し前の作品に「こんな人も出ていたの!?」という驚きがあると、ドラマファンにとってはうれしい。FODでは現在、人気のフジテレビドラマを毎月5作品分、FOD・TVerにて毎日無料公開する「#ドラ活 浸れ、超自分的ドラマ生活。」を開催中。対象作品の「SUITS/スーツ」(2018年10月期、フジテレビ系)は第1話(6月6日木曜まで無料公開中)ほか、期間限定でクライマックスまでを無料公開している。上白石萌音が“月9”ドラマに初めてゲスト出演した最終話を紹介する。(以下、ネタバレが含まれます)

【写真】「SUITS/スーツ2」の取材会に出席して熱く語る織田裕二

甲斐の検事時代に疑惑の殺人事件が存在していた

「SUITS/スーツ」はアメリカのメガヒットドラマ「SUITS」を原作に、勝利のためには手段を選ばない弁護士・甲斐正午(織田裕二)と驚異の記憶力を持つ天才フリーター・鈴木大輔(中島裕翔)が、さまざまな訴訟を解決へ導く痛快エンターテインメント。

最終話となる第11話は甲斐が「最後の仕事になるかもしれない」と弁護士生命を賭けた本気の再審請求劇が描かれた。甲斐は、澤田仁志(市川海老蔵=現・十三代目市川團十郎白猿)から提供された資料から、自らが検事時代に担当した殺人事件が冤罪だったことを知る。上司だった柳慎次(國村隼)が重要な証拠を隠ぺいしていたのだ。

自ら起訴した事件を甲斐自らが再審請求、弁護する

13年前、世田谷で名門私立高校に通う女子高生が惨殺された。強姦目的の殺人として逮捕されたのは、前科がある無職の男・栗林紡(淵上泰史)だったが、本来検証されるべき新証拠が柳によって甲斐の目に触れないところに置かれていた。甲斐は栗林の再審請求することを決意する。自ら起訴した事件を、自らが再審請求、弁護する前代未聞の事態に法曹界は騒然となる。

この件で甲斐が検察を敵に回すことになると、忠告しにきた澤田。再審を諦めることを迫り、またもし甲斐が言うことを聞かなかった場合は「検察は本気で甲斐を潰しにかかる」とはっきりと脅してくる。甲斐は、柳や澤田の手引きなのか、警察の邪魔さえも度々入り、窮地に陥ってしまう。四面楚歌の中、大輔と共に再審請求に向けて苦闘する甲斐。甲斐はもしこの再審請求が失敗すれば弁護士をやめる覚悟で、一方で大輔もまた無資格であることが幸村チカ(鈴木保奈美)にバレたため、最後の案件であるという覚悟で共に臨む。

人気シリーズへと続く爽快なラスト

甲斐が過去に担当した冤罪事件の再審請求と、大輔の経歴詐称問題という、物語の大きな軸に決着がつく最終話。スピーディーな展開で、話がどんどん進んでいき、緊張感を保ったままクライマックスへと向かっていく。

ベテラン弁護士・甲斐の前に立ちはだかったのは、若き新米検事の藤嶋春香(上白石萌音)。当時、フジテレビ初出演で初々しさの残る上白石萌音が演じている。そこからの上白石は「恋はつづくよどこまでも」(2020年、TBS系)や「カムカムエヴリバディ」(2021年、NHK総合ほか)の主演ほか、舞台「千と千尋の神隠し」の千尋役の好演など輝かしい活躍が記憶に新しい。常にどっしりと構えている甲斐だが、恐れを知らない春香のまっすぐさに若干たじろぐところも面白い。

「SUITS/スーツ」としては最終話だが、ここから2020年4月に「SUITS/スーツ2」として続編が放送されることを知ってから見るのも、サブスク時代ならではの視聴法。人気シリーズの最初の結末が、スマートな男たちのスカッとするものに仕上がっていることを堪能してほしい。

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