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山田尚子監督最新作『きみの色』主題歌にMr.Childrenが決定!本予告映像はカラフルな魅力満載

  • 2024.6.5
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8月30日(金)より全国公開される長編アニメーション映画『きみの色』から、Mr.Childrenが手がける主題歌「in the pocket」を使用した本予告映像が解禁された。

【写真を見る】『きみの色』主題歌として書き下ろし楽曲「in the pocket」を提供したMr.Children

【写真を見る】『きみの色』主題歌として書き下ろし楽曲「in the pocket」を提供したMr.Children
【写真を見る】『きみの色』主題歌として書き下ろし楽曲「in the pocket」を提供したMr.Children

本作は興行収入19億円の大ヒットとなり、社会現象を巻き起こした『映画けいおん!』(11)、『映画 聲の形』(16)で監督を務めた山田尚子の最新作となる完全オリジナル長編アニメーション映画。人が「色」で見える高校生のトツ子をはじめとした少女たちが、それぞれに向き合う自立、葛藤、恋模様を絵画のように美しい映像で描きだす。

脚本を務めるのは、スタジオジブリや、京都アニメーションの数々の大ヒット作品を手がけ、山田監督とは「けいおん!」シリーズ以降、幾度となくタッグを組んでいる吉田玲子。音楽は『映画 聲の形』、『リズと青い鳥』(18)など山田監督作品のほか、「チェンソーマン」でもサウンドトラックを手がけた作曲家の牛尾憲輔が担当。また、声優には日暮トツ子役に鈴川紗由、作永きみ役に高石あかり、影平ルイ役に木戸大聖という1600人に及ぶオーディションから選ばれた3人が決定。また、3人を導くシスター、日吉子役を新垣結衣が務める。

このたび解禁されたのはMr.Childrenによる主題歌「in the pocket」を使用した本予告映像。映像は、トツ子が同じ学校に通っていた美しい色を放つ少女きみと、街の片隅にある古書店で出会った音楽好きの少年ルイと、勢いでバンドを組むことになるコミカルなシーンから始まる。お互いの”好き”と”秘密”を共有している3人が、バンド活動を通じて心を通わせていく様子は、どこか懐かしい空気感で包まれ、短い時間だが見ているだけであたたかな気持ちにさせてくれる。「この先のこと」という漠然とした不安を感じる17歳という年齢ならではの迷いや悩み、そして「わたしたちは何度でも歩き直すことができるのです」というシスター日吉子の言葉。映像に合わせてリズミカルに流れる本作のために特別に書き下ろされた楽曲となる。

今回の楽曲提供にあたり作詞、作曲を務めた桜井和寿は「この映画の主人公たちは焼き上がる前の陶器のように、少し力を加えただけで壊れてしまいそうなくらい繊細に思える。言い換えれば、柔らかくしなやかだ」と印象を語り「主人公たちにはその繊細さのまま、その柔さのまま、しなやかに強く飛び立って欲しい。そんな歌でありたいと、願いを込めてレコーディングさせてもらった」と主題歌に込めた想いを明かした。

また楽曲を聞いた山田尚子は「滲んでぼやけた雲の隙間から、ぱっと光が差し込んできたみたいでした。まぶしくて、でも輪郭がはっきりとしていて、なんだかとてもビビットな色味の音楽だと感じました。だけど、もう一度聴いてみると今度は曖昧な色も見えてきて、いろんな色の集合体がこの曲を形作っているんだな、と夢中になって何度も再生ボタンを押しました」と映画のテーマ”色”にピッタリの楽曲提供に喜びのコメント。プロデューサーの川村元気は「『きみの色』の少年少女たちが感じていること、彼らが小さな町で楽器を奏でながら見ている世界を、音楽で表現してくれるアーティストを探した時に、『大人のような子どもたち』と称するバンド以外に思い当たりませんでした」と、今回のオファーに至るまでの熱い想いを語った。

日本を代表するロックバンドによる書き下ろし楽曲が主題歌に決まった本作。美しい映像に寄り添う主題歌をぜひ映画館でも堪能してほしい。

<スタッフコメント>

●桜井和寿(主題歌/Mr.Children)

「この映画の主人公たちは焼き上がる前の陶器のように、少し力を加えただけで壊れてしまいそうなくらい繊細に思える。言い換えれば、柔らかくしなやかだ。ある日のこと(なんと偶然にも初めて山田監督とお話しする機会を頂いたその日)、ミーティング場所の駐車場に車を停めると、巣から落ちてしまった飛べない雛スズメを見つけた。心配になって、拾って、家に連れて帰った。飼育方法を調べようとネットで検索すると、どうやら落ちてしまった『巣立ち雛(そう言うらしい)』は、そこからまた親鳥と共に、飛び立つ練習をし、成長していくらしい。僕は慌てて、雛を発見した場所に戻り、雛を探しているであろう親鳥に謝罪しながら、拾った場所に雛鳥を戻した。健やかな成長を願いながら。。あの日出会った雛鳥のように、抱き上げるでも、背中を押すでもなく無理に力を加えることなく、主人公たちにはその繊細さのまま、その柔さのまま、しなやかに強く飛び立って欲しい。そんな歌でありたいと、願いを込めてレコーディングさせてもらった」

●山田尚子(監督)

「滲んでぼやけた雲の隙間から、ぱっと光が差し込んできたみたいでした。まぶしくて、でも輪郭がはっきりとしていて、なんだかとてもビビットな色味の音楽だと感じました。だけど、もう一度聴いてみると今度は曖昧な色も見えてきて、いろんな色の集合体がこの曲を形作っているんだな、と夢中になって何度も再生ボタンを押しました。Mr.Childrenの音楽を聴いていると、その主人公目線で描かれる『誰か』にどうしても思いを馳せてしまいます。曲の中に描かれる『彼女』だったり『親友』だったり。全く知らない人のはずなのに、自分のあこがれの人に思えたり、一緒に失恋した気持ちになったり。経験したことのない場所やにおいを歌に乗せて教えてくれる、まるで映画を見ているような感覚に胸が騒ぎます。人生の中にずっとついて離れないMr.Childrenの音楽。『きみの色』でも桜井さんの目に映った世界を聴いて、観ることができるなんて思いもしませんでした。打ち合わせで初めてお会いした時に、『そーっっとね』とくしゃくしゃの笑顔で段ボールに保護したすずめをのぞかせてくださった桜井さんがその場のなによりも柔くて強くはかなく感じて、すっかり身を任せようと思ったのでした」

●川村元気(プロデューサー)

「『きみの色』は、人のことが『色』で見えるトツ子が、学校をドロップアウトしてしまったきみと、進学先に悩みを抱えるルイと三人でバンドを組む物語です。しかしながら、この映画は(この世界に多様な色があるのと同じように)その物語の外側にも内側にも、大きく深く広がっています。その『色』を表現するために、山田尚子監督の繊細な映像表現に加えて、どうしても音楽の力を借りたいと思っていました。『きみの色』の少年少女たちが感じていること、彼らが小さな町で楽器を奏でながら見ている世界を、音楽で表現してくれるアーティストを探した時に、『大人のような子どもたち』と称するバンド以外に思い当たりませんでした。この主題歌の打ち合わせの日に、桜井和寿さんが偶然保護した雛鳥を見せてもらったときに、言葉を交わすでもなく僕たちが飛び立つべき方向が定まったような気がしました。この映画が、あの雛鳥のような無垢な力強さを持った主題歌と共に世界に飛び立つ日を楽しみにしています」

文/スズキヒロシ

※高石あかりの「高」は、「はしごだか」が正式表記

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