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今の不調、“6月病”かも…【女医監修】心身の調子が崩れやすい「6月の対処法」とは

  • 2024.6.4
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4月に新年度がはじまり、入学、入社、部署の異動など、環境がガラッと変わったという方もいらっしゃると思います。はじめのうちは慣れようと必死で頑張っていた方も、6月になってくると疲れが出てきて、心身の調子が崩れることがあるのではないでしょうか。この現象は一般的に「6月病」と呼ばれることも。今回は、6月病の原因や症状、そして対処法について解説します。

6月病とは?

6月病は、6月に発生する心身の不調を指します。4月からの新たな環境が負担になり発症する方が多いのがいわゆる5月病ですが、5月病にならずに持ちこたえたかたが、疲労やストレスをさらに溜めてしまい、ついに発症してしまうのが6月病とされています。5月病以上にこじらせているケースもあると言われており、注意が必要です。

また、社会環境の影響に加えて、梅雨の気候が負担を増してしまうことで不調を発症する方も…。具体的には、以下のような症状が現れやすいと言われています。

  • 倦怠感:何もやる気が出ない、常に疲れている感じがする
  • 気分の落ち込み:気持ちが沈んで、落ち込んでしまう
  • 興味・関心の低下:従来楽しくできたこと、楽しめたことが、楽しくない
  • イライラ:些細なことで怒りやすくなる
  • 不眠:夜に眠れない、眠りが浅い
  • 食欲不振:食欲がなくなる、または過食になる

6月病の原因

気候の変動

梅雨の時期に入り、気温や湿度の変動が大きくなったり、低気圧の日が多くなるため、体が適応しづらくなります。天気が悪く日光を浴びる量が減るために、免疫力が低下したり、メンタルが悪化しやすくなるおそれがあります。

環境の変化

新年度が始まってからこれまで、職場や学校での新しい環境に対するストレスにきちんと対応できていたという方もいらっしゃると思います。ただ、時間をかけて少しずつストレスが蓄積することにより、この6月のタイミングで症状として現れてくる場合もあるので注意が必要です。

ライフスタイルの乱れ

長時間の勤務や学業により、自分で自分の生活リズムをコントロールすることができない場合もあるでしょう。そういった外部環境に振り回された結果、生活リズムが乱れてしまい6月病になるケースもあります。

6月病の対処法

十分な睡眠をとる

質の良い睡眠は、心身の回復に欠かせません。睡眠不足は、ストレスホルモンを増やして食べすぎやメンタルの悪化を誘発するとされています。なるべく毎日同じ時間に寝起きし、7~8時間の睡眠を確保するように心がけましょう。

バランスのとれた食事を心がける

栄養バランスのとれた食事は、体の調子を整えるために重要です。特にビタミンB群やマグネシウムを含む食品を積極的に摂取しましょう。これらの栄養素は、疲労やストレスを軽減し、心身の安定をサポートします。

適度な運動を取り入れる

運動にはストレスを解消し、心身の調子を整える効果が期待できます。毎日の生活に適度な運動を取り入れましょう。散歩やジョギング、ヨガなど、自分に合った運動を見つけて続けることが大切です。

日光を浴びることを意識する

天候が悪化しやすい時期だからこそ、晴れの日などは積極的に日光をあびるようにしましょう。特に午前中に日光をあびることで、体内時計のズレが修正されるとともに、メンタル安定ホルモンのセロトニン(※1)や睡眠ホルモンのメラトニン(※2)の合成が正しく行われ、メンタルが安定したり、熟睡できるなどの効果が期待できます。

6月病の予防法

リラクゼーション法を取り入れる

瞑想や深呼吸、マッサージなどのリラクゼーション法を取り入れることで、心身のリラックスに繋がるでしょう。特に瞑想には、心の安定をもたらし、ストレスを軽減する効果があるとされています。

趣味や楽しみを見つける

自分の好きなことや楽しみを見つけ、それに没頭する時間を持つことが重要です。趣味に時間を費やすことで、日常のストレスを忘れ、リフレッシュすることができます。

医師に相談する

もし、自己管理だけでは改善が見られない場合や、症状がひどくなる場合は、早めに医師に相談することが大切です。医師は、専門的な視点から適切なアドバイスや治療を提供してくれるはずですよ。

6月病の専門的な治療法

生活の見直しでもつらい症状が続く場合は、医師によるカウンセリングや薬物療法が必要になることもあります。カウンセリングでは、専門の心理カウンセラーによる相談を受け、心のケアを行います。薬物療法では、必要に応じて抗うつ薬や抗不安薬などが処方されることがあります。

おわりに

6月病の症状が現れたら、自己管理だけでなく、通院も検討することが重要です。早期に対処することで、心身の健康を維持し、快適な生活に戻ることができるでしょう。自分の体調に敏感になり、異常を感じたら、医師に相談することをおすすめします。
【参考】
※1 厚生労働省.e-ヘルスネット セロトニン
※2 厚生労働省.e-ヘルスネット メラトニン
©ponta1414/Adobe ©K-Angle/Adobe Stock ©taka/Adobe Stock

筆者情報

ママ女医ちえこ(産婦人科医)
産婦人科専門医であり、プライベートでは4人の子どもを育てる母。2020年からはYouTuberとしても活躍し、性教育としての医学情報や健康情報を中心に、女性が自分の体について考えるきっかけになる専門性を生かした情報を発信。現在のチャンネル登録者数は16万人を超える。著書に『子宮にいいこと大全 産婦人科医が教える、オトナ女子のセルフケア』(KADOKAWA)、『医師がすすめる エビデンスベースの「体にいい」食習慣』(クロスメディア・パブリッシング(インプレス))がある。
YouTube:https://www.youtube.com/c/mama女医ちえこ
X:@mamajoy_chieko

産婦人科専門医/ママ女医ちえこ

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