1. トップ
  2. ライフスタイル
  3. 世界からお届け!SDGs通信 コペンハーゲン編。環境に優しいバスで人々に寄り添うグリーンモビリティ

世界からお届け!SDGs通信 コペンハーゲン編。環境に優しいバスで人々に寄り添うグリーンモビリティ

  • 2024.6.5
世界からお届け!SDGs通信 コペンハーゲン編。公共交通機関で試みる〈Movia〉のSDGsな取り組み
©Movia

公共交通機関で試みる〈モビア〉のSDGsな取り組み

自動車メーカーを持たないデンマークは輸入頼りだが、2023年は新車のうち20万台がEV車で、前年より10%の増加だった。これは2030年にEV車普及100万台を目標に掲げる政府の後押しも功をなしている。とはいってもコペンハーゲン中心部はCO2削減のため、駐車料金が高額だから、通勤通学には自転車や公共交通機関の利用者が多い。

そんな中、特に存在感を示しているのがグリーンモビリティカンパニー〈モビア(Movia)〉が運営する黄色いバスだ。2023年2月現在、市内におけるEV車の占める割合は41%だが、2030年までには、市内と近郊を走る1300台のバスすべてが化石燃料を使わず、少なくとも半分は電気で動くようになるという。これはSDGsの17のゴール(目標)の13「気候変動に具体的な対策を」に該当する。ほかにも利用者が多い区間を走る2台連結タイプ、ベビーカーや車椅子、さらには時間帯によっては自転車も積める車内が広いタイプなどもあり、使い勝手がよい。

「デンマークは天候が変わりやすいので、自転車と公共交通機関が組み合わせられると心強いですよね。道路の渋滞やCO2排出量も減り、健康にもいいんです」と、モビア取締役会会長のキエステン・イェンセン氏。移動手段にすぎないバスもEV車なら音が静かだから、ちょっとしたリラックスタイムになる。SDGsのゴール11「住み続けられるまちづくりを」にも貢献していると言えるだろう。

コペンハーゲンの近郊・ロスキレ市内を走るEV車
コペンハーゲンの近郊・ロスキレ市内を走るEV車。車体に「電気で走ってます」と書いてアピール。©Movia
市内のノアブロ地区
市内のノアブロ地区から中心部に向かう5C路線は2両連結タイプ。自転車とバス路線が明確に分かれているので、朝夕のラッシュ時にもスムーズだ。©Movia

Information

Movia(モビア)

デンマークのバス事業会社。主にコペンハーゲン市とデンマーク東部をカバーする。

HP:https://www.moviatrafik.dk/

profile

冨田千恵子

とみた・ちえこ/コーディネーター、ライター。デンマーク在住30年以上。デザイン、インテリア、街ネタが得意分野。コーヒーと犬が大好き。

Instagram:@chi.tomita

元記事で読む
の記事をもっとみる