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建築士夫婦が注文住宅を建てずに、新築の建売住宅を購入した「深い理由」と、思いがけないその後の展開

  • 2024.6.4
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はじめまして。Instagramを中心に「オンライン建築士」として活動しているともです。昨年、新卒から働いていた積水ハウス株式会社を退職し、現在はフリーランスとして活動をしています。建築士という職業の前に「オンライン」という言葉をつけた理由は、住んでいる場所や時間に関係なく、家づくりに悩む方をサポートする建築士として活動したいと思ったからです。二児の母であり建築士の私が思う「共働き子育て家族が幸せになれる家づくり」はどんな住まいや暮らしなのかを解釈しながらこれから連載でお届けしていきます。 さて、記念すべき第一回目の記事は私が建売住宅を購入した理由について。そう、じつは私、建築士でありながら、「建売住宅」を購入して住んでいるのです!そして、建売住宅を購入したことで、思いもよらなかった転機が訪れたのです!

「昔からの夢は自分が設計した家に住むこと」

私の夫も同じく住宅業界で働いています。いわゆる建築士夫婦です。建築士夫婦と言えば自分達の設計した家に住むイメージですよね。正直、私たちも注文住宅を建てると思っていました。「家を買う」とき、多くのご夫婦がこのタイミングで改めて、言語化されていなかったようなお互いの価値観をさらけ出し、話し合い、刷り合わせていくのではないでしょうか。私たち夫婦も、この対話の中で大切な価値観を見つけることができました。では、実際、建築士夫婦が家を購入するとき、何が課題となり、何を優先しようと決めたのか…そしてなぜ、「建売を買う」結論に至ったのか。具体的に挙げて行こうと思います。

①希望エリアで注文住宅を建てることは、少し背伸びをしないと厳しかった

私たち夫婦の中で、家を建てる上でどうしても譲れない点が「住む場所」でした。子育ての環境や実家までの距離など色々な理由がありますが、希望エリアに土地から購入して注文住宅を建てる場合は、少し無理をした住宅ローンを組む必要がありました。果たして「少し無理をしてまで注文住宅を建てたいのか?」そんなことを自問自答する日々。その一方で、小さい頃から憧れていた「自分で設計した家を建てる」という夢を諦めきれず時間だけが過ぎていました。

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②将来子どもにかかるお金がわからないことに対する不安

住宅購入とは人生の中でもトップレベルで高額な買い物です。大袈裟かもしれませんが、家の購入金額によってその後の人生をも左右されてしまいます。普段目にしない大きな金額を前に、住宅購入を決断できない方も多いのではないでしょうか。実際、私もその一人でした。特にまだ小さい子供たちにかかる将来のお金に対する不安が大きかったです。私たち夫婦が出した結論は、背伸びをしないで心に余裕をもてる金額で家を購入するということ。子供たちが何か夢を見つけたとき、安心してサポートできるように…。この時点で無理のない範囲で持ち家を持つことを考え、建売住宅や中古の一戸建て等も視野に入れて検討をし始めました。

③楽しい暮らしが叶いそうな建売住宅との出会い

視野を広げて物件を探すうち、少し特殊な土地に建つ建売りと出会って、とんとん拍子で購入までに至りました。宅配の方が家を見つけることが出来ない程、目の前の通りからはわかりにくい旗竿地の家です(笑)そんなちょっと変わった土地もお気に入りですが、間取り自体も自分たちの工夫次第でとても快適な生活が出来ると思いました。特に工夫次第で変わると感じた点は、家事動線やライフステージの変化へ対応のしやすさという点です。(ここに関しては、今後の記事でも詳しくお話していきたいと思っています。)

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建売住宅は注文住宅とは違い、自分たちの理想の間取りをつくることは出来ません。しかし、工夫次第で自分たちに合った理想の暮らしに近づけることは可能であると思っています。まさに、出会った建売住宅は、様々な暮らし方が出来ると思い購入を決断することにしました。

新しいことに挑戦する勇気をもつことができた

建売住宅の購入をきっかけにキャリアにおいても大きな転機が訪れます。新卒で入社し9年間務めた住宅会社を辞めフリーランスとして挑戦する決断を出来たことです。このような大きな決断をすることが出来た理由のひとつに今の自宅購入があります。無理のない住宅ローンを組むことができたことで、私自身のキャリアプランの選択肢が広がりました。「住まいが私の人生を変えた」……大袈裟に聞こえるかもしれませんが、暮らしだけでなく自分のキャリアまでもが変わってしまったから驚きです。また、会社員時代よりも暮らし方に対する引き出しが増えています。家は買ったらゴールではなく、住み始めてからがスタート です。住宅購入をきっかけに、暮らし方を工夫することで今の住まいをより好きになってもらいたいという気持ちが今まで以上に強くなりました。

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自分たちの基準で「幸せ」であるかが大切

ある人は、おしゃれな家に住むことに幸せを感じます。ある人は、いろんな場所に旅行をすることに幸せを感じるかもしれません。私にとって幸せとはなにか。家族が楽しく過ごすことはもちろんですが、私は「将来の夢を持ち続けること」を大切にしています。未来に向かって準備をしていくことは毎日の楽しさに繋がりますし、夢を膨らませることにとても幸せを感じます。小さい頃の「自分で設計した家に住む」という夢。建売購入前は夢を諦める決断をしたと感じていましたが、今現在は「夢を先延ばしにした」と思えるようになりました。住宅購入で背伸びをしなかったことで、将来自宅を建替えたりリノベしたり、売却して違う場所に自分が設計した家を建てることができるかもしれないと妄想しています。これから先の未来に、沢山の選択肢を残す決断が出来たと思っています。家族や自分にとって何が「幸せ」か。その答えは、あなた自身とあなたの周りにいる家族にしかわかりません。「住まいの購入」は大切にしたい価値観を見つめなおすチャンスです。あなたにとって幸せと感じる瞬間はなんですか?

【Profile】オンライン建築士とも(@tm_tegaki_pers)

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5歳女の子と3歳男の子を育てる一級建築士ママ。大学卒業後、新卒で積水ハウス株式会社に入社。9年間で戸建や賃貸住宅の設計を経験し、独立。インスタでは「今も未来も住まいを愉しむ家づくり」をモットーに発信。家づくりのサポートや間取りのセカンドオピニオンをしながら、住まいを通して豊かな人生を送る人を増やすために活動。instagram とも|家づくり×間取りのオンライン建築士

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