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声を荒げる織田裕二“甲斐”の凄みに感服 第10話レビュー<SUITS/スーツ>

  • 2024.6.4
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FODでは現在、人気のフジテレビドラマを毎月5作品分、FOD・TVerにて毎日無料公開する「#ドラ活 浸れ、超自分的ドラマ生活。」を開催中である。対象作品の「SUITS/スーツ」は第1話(6月6日木曜まで無料公開中)ほか、期間限定で無料公開中の放送回があり、骨太なリーガルドラマを欲するファンを楽しませる。 市川海老蔵(現・十三代目市川團十郎白猿)をゲストに迎え、織田裕二演じる主人公・甲斐正午が思わず声を荒げる事案が発生した第10話の見どころを紹介する。(以下、ネタバレが含まれます)

【写真】「SUITS/スーツ2」の取材会に出席した織田裕二、中島裕翔

甲斐が恩師である最高検次長検事の不正に頭を悩ます

「SUITS/スーツ」はアメリカのメガヒットドラマ「SUITS」を原作に、勝利のためには手段を選ばない弁護士・甲斐正午(織田)と驚異の記憶力を持つ天才フリーター・鈴木大輔(中島裕翔)が、さまざまな訴訟を解決へ導く痛快エンターテインメント。

最終話目前となる第10話は、13年前に起こった世田谷女子高生殺人事件をめぐり、甲斐にピンチが訪れる。犯人は捕まり解決したものとされていたが、ここにきて冤罪の疑いが生じていた。そんな最中、甲斐のもとに、最高検の監察指導部の澤田仁志(市川海老蔵=現・十三代目市川團十郎白猿)が現れる。澤田は、甲斐の検事時代の後輩であった。甲斐は最高検次長検事の柳慎次(國村隼)の不正への捜査協力を求められる。柳は甲斐の検事時代の親密な恩師であった。協力を拒む甲斐に澤田は「黙ってると先輩も同罪だと思われますよ」と挑発するが、甲斐は取り合わない。

澤田がファームに乗り込んでくる

幸村チカ(鈴木保奈美)は、谷元遊星(磯村勇斗)からの密告により大輔(中島裕翔)の素性を知る。甲斐を責め、警察に突き出すべきだと主張するチカ。しかし甲斐は、すでに実務をこなしている大輔のことが表沙汰になればファームは終わりだと言い放つ。その際、甲斐は、澤田が柳の件で動いているとチカに報告した。柳は、10年前に裁判を有利に進めるために証拠隠しをしていたのだという。甲斐が検察を辞めたのもそれが原因だった。チカは、柳の件は責任を持って処理するよう命じると、大輔のことは自分が預かる、と甲斐に告げる。

そんな折、甲斐のもとに澤田がファームに直接乗り込んできて、ファームが騒然となる。甲斐は澤田に余裕の応対を見せる中、澤田は柳が証拠隠しをしていたという事実を証言するように執拗に迫り「甲斐の弁護士資格のはく奪」さえもほのめかす。

苛立ちを漏らす織田の演技に注目

市川團十郎の登場で、物語のクライマックス感が増した。これまでの「SUIT/スーツ」で、甲斐はあくまで大輔の偉大なる先輩であり、余裕のある男性として描かれていたが、過去を知る柳や澤田に周りをウロつかれることは甲斐にとって面白いことではない。別の仕事をしていても普段より苛立ちを感じさせ、ちょっとしたことで声を大きくなってしまうなど、織田の細やかで迫力満点の演技が堪能できる。

中でも、大輔と争っていた蟹江貢(小手伸也)がPCに残されていた書きかけのメールをのぞき見て姑息な手段に出た際、甲斐が「不正を働いた人間が偉そうに。自分を正当化するな!」と凄んだシーンは、周りをゾクッと震え上がらせていた。やっぱり織田裕二は、正義感が似合う。どんなピンチになろうとも、ひっくり返してくれそうな印象は最終話まで続きそうだ。

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