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【専門家に聞く】卵子凍結までのプロセスとは?│事前検査から採卵&凍結まで6つのプロセスを解説

  • 2024.6.4
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andGIRL

andGIRL読者の中にも興味を持っている人の多い「卵子凍結」。子どもを持てる可能性を広げるものではあるものの、卵子凍結すれば確実に妊娠できるわけではありません。人生の選択肢として卵子凍結を考えているなら、まずは卵子凍結について知ることが大切です。そこで、グレイス杉山クリニックSHIBUYAを例にとり、卵子凍結までの流れをご紹介します。

このようにして卵子は凍結される!卵子凍結までのプロセスを学ぶ

「卵子凍結って何するの?」って人も多いはず。そこで、グレイス杉山クリニックSHIBUYAを例にとり、流れをご紹介します。

教えてくれたのは・・・岡田有香先生

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聖路加国際病院にて子宮内膜症や低用量ピルの診断、がん治療前の卵子凍結に携わった後、杉山婦人科で不妊治療を学ぶ。悩みを相談しやすく通いやすい雰囲気の婦人科を作るため、グレイス杉山クリニックSHIBUYAの院長に就任。

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【グレイス杉山クリニックSHIBUYA】

電話番号:03-6427-5670
住所:東京都渋谷区渋谷1-23-16 cocoti 5F
HP:

事前検査を受ける

卵子凍結することを決めたらまずは検査

まずは事前検査で採卵できる状態なのかをチェックします。検査項目は、採血によるAMH値、腎臓や肝臓の機能、感染症の有無、エコー検査による子宮や卵巣の異常について。AMH値が低くてもよほどのことがなければ基本的に採卵できますが、数値が1を切る場合だと、卵子がとれない可能性も。

場合によっては手術を受けることも

卵巣腫瘍で5cm以上の腫れがある場合、注射で排卵を誘発することで卵巣がねじれるリスクが高まるため、腹腔鏡手術で腫れている箇所をとってから卵子凍結のステップに入ります。

ホルモン&エコー検査

生理開始3日目までにクリニックへ

採血で血中の卵胞ホルモンや下垂体ホルモンなどのホルモンの数値を測ります。あわせてエコー検査も行い、ホルモン値とエコー検査から卵巣機能を総合的に判断。副作用を最小限に抑えながら最大の効果が得られるように排卵誘発の薬の種類や注射する量が判断されます。

自宅で服用や自己注射で排卵誘発

薬で卵巣を刺激し卵子の数を増やす

通常では1周期で排卵される卵子は1〜2個ですが、排卵誘発剤を使うことで複数個とれるようにします。排卵誘発を行うのは、生理開始後4〜10回。使う排卵誘発剤は病院によって異なりますが、グレイス杉山クリニックSHIBUYAの場合は注射と薬を併用します。

検査で卵子の育ち具合をチェック

排卵誘発を始めて1週間後にクリニックへ

卵子の育ち具合をチェックするためにクリニックを受診し、採血によるホルモン値の測定とエコー検査が行われます。この検査で問題がなければ、採卵日がこの日から約3日後に決定。もう少し卵子を育てる必要がある場合、数日後に再度受診することになります。

自宅で点鼻薬もしくは注射

採卵前36時間前後に卵子を壁からはがす

卵胞内では卵子は壁に張りついているため、薬を使って生育を促して成熟卵へと切り替え、壁からはがす必要があります。この工程がないと、採卵をしても卵子がとれないことも。薬は点鼻薬もしくは注射を用い、採卵前36時間前後に行います。

採卵&凍結

採卵時間はわずか10分程度!

採卵日にクリニックを受診し、排卵の有無や卵子の成長具合をチェック。問題がなければ、経腟超音波で卵巣の様子を見ながら、針を刺して採卵が行われ、とれた卵子は凍結されます。麻酔使用の判断はクリニックによって異なり、局所麻酔ではなく静脈麻酔を使うと別料金がかかる場合がほとんど。

卵子凍結のお金の話

グレイス杉山クリニックSHIBUYAでは「卵子凍結パッケージプラン」として税抜き38万円で卵子凍結を行えますが、料金は医療機関によってまちまち。さらに、凍結保管費用として凍結個数に応じた料金が毎年かかります。

東京都では助成金もスタート!

東京都では、都内に住む18〜39歳の女性を対象に、卵子凍結に関わる費用の助成を開始。さまざまな条件がありますが、卵子凍結に20万円、翌年以降の保管料として1年ごとに2万円、最大5年間で10万円が助成されます。

卵子凍結が気になっている人へ岡田先生からメッセージ

まずは自分の体のことを知ることから始めて

「将来絶対子どもがほしいけれど今はパートナーがいないという人にとって、卵子凍結が選択肢の1つになることは確かです。ただやみくもに卵子凍結をするのではなく、妊娠するための知識を得て、ご自身のライフプランの中で卵子凍結が必要だと思う方が選択するのがベストだと思います。そして何よりも、早い段階から婦人科を受診し、自分の体のことをチェックしておくことが大切。子宮内膜症などの病気があると不妊になる確率が上がるため、考え方が変わってきます。自分の体の状態を把握していれば、卵子凍結が必要かどうかを早い段階で判断できますし、卵子の質がよく、たくさんとれる段階で採卵すれば将来的に妊娠率も上がります」

文/水浦裕美

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