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娘が「ママ」と初めて呼んだのが、夫の不倫相手だった… 偶然見つけた不倫の証拠から始まる、され妻のドロ沼離婚劇

  • 2024.6.3
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子どもに初めて呼ばれるときの幸せは何物にも代えがたい。「ママ」や「パパ」という発語に我が子の成長を感じ、きっと感動するはずだ。しかし、愛しい自分の子どもから初めてママと呼ばれたのが他の女性だったとしたら…?

『娘が初めて「ママ」と呼んだのは、夫の不倫相手でした』(釈氏とおる:漫画、リナ:原案/KADOKAWA)は、そんな“初めて”を夫の不倫相手に奪われた女性が主人公の物語だ。非常にドロドロした不倫ドラマが繰り広げられる一方で、絵柄がかわいらしいのでとても読みやすい。気軽な気持ちでドロ沼マンガを読める作品だ。

主人公のリナは、8年の交際を経てナオキと結婚し、2年の不妊治療の末に待望の娘を授かった専業主婦。娘のリンに初めて「ママ」と呼ばれ、まさに幸せの絶頂にいた。

しかし、ある日夫のタブレットから、不倫の事実と不倫相手・ヒナとのやり取りを見つけてしまい、その幸せは絶望へと塗り替えられていく。

娘が初めてママと呼んだのは自分ではなく、夫の不倫相手だったと発覚したときの絶望は計り知れない。さらには、タブレットの画像の中に、自分の娘を抱く女性の写真まであったのだ。あり得ない現実に打ちひしがれてしまうも、リナは「娘は絶対に渡さない!」と自分を奮い立たせ、夫の不倫の証拠集めをすることに。あまりにも辛い展開にも関わらず、折れないリナの姿に母の強さを感じ、応援したくなってしまう。

夫と不倫相手から慰謝料を取るために、タブレットやGPSを駆使して証拠集めをしていくリナ。絶望的な状況の中でも、平常を装いながら確実に行動できる人はなかなかいないだろう。何より、不倫の証拠を集めるための作戦と実行力が素晴らしい。

不倫相手を家におびき寄せて証拠をつかむため、リナは夫に嘘の帰省を伝える。まんまと不倫相手を家に連れ込んでことに及んでいるところをクローゼットの中から撮影し、リナは決定的な証拠を押えることに成功した。しかし、本作はここからの展開がすさまじい。手に入れた証拠を使って不倫の慰謝料を請求し、夫と離婚するはずだったのに、ヤバい人間たちによりリナの人生がかき乱されていく。

リナとの話し合いで離婚を拒否するナオキに対し、離婚しないならここで嫁を刺すといって包丁を持ち出す不倫相手のヒナ。さらに、ヒナのヤバいところはこれだけに留まらない。サイコパスすぎる姿を見れば見るほどにドン引きすると同時に、そんな人間と不倫するナオキに対しても嫌悪感が湧き上がってくるはずだ。

夫の不倫や思うように進まない離婚をひとりで抱え切れなくなり親友に相談したことで、リナはヒナの被害者が他にもいることを知る。もうひとりの被害者から聞いたヒナの過去や被害によって、ますますヒナのヤバさが浮き彫りになっていく。そしてヒナだけでなく、義母や他の女性にも立ち向かわなくてはいけなくなり— —。

本作の不倫を巡る離婚劇はまだまだ続いていく。辛すぎる現実に負けそうになりながらも、娘と幸せになるために立ち上がるリナの姿にきっと勇気をもらえるだろう。傷つけられた分、リナが誰より幸せになれることを願いながら、物語の行く末を見届けてもらいたい。

文=ネゴト/ 押入れの人

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