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批評家が選ぶ、アニャ・テイラー=ジョイの代表作ランキング!ホラーも文芸作もこなす次世代スターの“フレッシュ”なおすすめ10選

  • 2024.6.3
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Netflixのドラマシリーズ「クイーンズ・ギャンビット」で大ブレイクを果たしたアニャ・テイラー=ジョイ。俳優デビューからわずか10年足らずでハリウッドを代表するスターへと急成長を遂げた彼女が、現在までに出演した映画はまだ20本ほど。これからさらなる飛躍を遂げて出演作も急増していくことは間違いなく、いまならまだその進化の過程をリアルタイムで見届けることが可能だ。

【写真を見る】初主演作から最新主演作まで高評価を連発!いまや飛ぶ鳥を落とす勢いのテイラー=ジョイ、最も高い評価を得たのは?

【写真を見る】初主演作から最新主演作まで高評価を連発!いまや飛ぶ鳥を落とす勢いのテイラー=ジョイ、最も高い評価を得たのは? [c]Everett Collection/AFLO
【写真を見る】初主演作から最新主演作まで高評価を連発!いまや飛ぶ鳥を落とす勢いのテイラー=ジョイ、最も高い評価を得たのは? [c]Everett Collection/AFLO

そこで本稿では、映画批評を集積・集計するサイト「ロッテン・トマト」を参考に、これまでテイラー=ジョイが出演してきた映画作品のなかから批評家の評価が特に高い10作品を一挙にピックアップ。彼女のキャリアを振り返りながら、それぞれの見どころを紹介していきたい。

大作からインディペンデントまで、幅広いジャンルの作品で実績をあげてきたアニャ・テイラー=ジョイ [c]Everett Collection/AFLO
大作からインディペンデントまで、幅広いジャンルの作品で実績をあげてきたアニャ・テイラー=ジョイ [c]Everett Collection/AFLO

「ロッテン・トマト」とは、全米をはじめとした批評家のレビューをもとに、映画や海外ドラマ、テレビ番組などの評価を集積したサイト。批評家の作品レビューに込められた賛否を独自の方法で集計し、それを数値化(%)したスコアは、サイト名にもなっている“トマト”で表される。好意的な批評が多い作品は「フレッシュ(新鮮)」なトマトに、逆に否定的な批評が多い作品は「ロッテン(腐った)」トマトとなり、ひと目で作品の評価を確認することができる。

中立的な立場で運営されていることから、一般の映画ファンはもちろん業界関係者からも支持を集めており、近年では日本でも多くの映画宣伝に利用されるように。映画館に掲示されたポスターに堂々と輝くトマトのマークを見たことがある方も多いだろう。

デビュー10年でハリウッドを代表する女優のひとりに [c]Everett Collection/AFLO
デビュー10年でハリウッドを代表する女優のひとりに [c]Everett Collection/AFLO

それでは、アニャ・テイラー=ジョイ出演作の“フレッシュ”10傑を挙げていこう。

90%フレッシュ『マッドマックス:フュリオサ』(24)

90%フレッシュ『ノースマン 導かれし復讐者』(22)

90%フレッシュ『ウィッチ』(15)

88%フレッシュ『ザ・メニュー』(22)

88%フレッシュ『サラブレッド』(17)

86%フレッシュ『EMMA エマ』(20)

80%フレッシュ『バリー』(16)

78%フレッシュ『スプリット』(17)

75%フレッシュ『ラストナイト・イン・ソーホー』(21)

62%フレッシュ『キュリー夫人 天才科学者の愛と情熱』(19)

最も高いスコアを獲得したのは、記念すべき初主演作と、2024年現在における最新の主演作を含む3作品の90%。そのなかでも、観客からのスコアも極めて高い『マッドマックス:フュリオサ』(公開中)からピックアップしていこう。

『マッドマックス:フュリオサ』では戦士フュリオサの若き日の姿を熱演! [c]Everett Collection/AFLO
『マッドマックス:フュリオサ』では戦士フュリオサの若き日の姿を熱演! [c]Everett Collection/AFLO

ジョージ・ミラー監督が生みだした「マッドマックス」サーガの第5作となる『フュリオサ』は、世界崩壊から45年後を舞台にした怒涛のアクションムービー。バイカー軍団によって連れ去られ、故郷や家族、人生のすべてを奪われたフュリオサは、改造バイクで絶叫するディメンタス将軍(クリス・ヘムズワース)や鉄壁の要塞を牛耳るイモータン・ジョー(ラッキー・ヒューム)が覇権を争う“MADな世界”と対峙していくことになる。

ここでテイラー=ジョイが演じたのは、大ヒット作『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(15)でオスカー女優のシャーリーズ・セロンが演じ、同作の“真の主役”とも称された戦士フュリオサの若き日の姿。タイトルロールを演じ、シリーズの醍醐味でもあるカーアクションにも果敢に挑戦したテイラー=ジョイ。『怒りのデス・ロード』でセロンは熱烈な賛辞を獲得しており、テイラー=ジョイもそれに続くことができるのか注目だ。

初主演作『ウィッチ』でタッグを組んだロバート・エガース監督とは、後に『ノースマン 導かれし復讐者』でもタッグ [c]Everett Collection/AFLO
初主演作『ウィッチ』でタッグを組んだロバート・エガース監督とは、後に『ノースマン 導かれし復讐者』でもタッグ [c]Everett Collection/AFLO

アメリカで生まれ、ロンドンで育ったテイラー=ジョイは、女優を志しアメリカに再移住。モデルとして活動を始めたのち、2014年ごろから映画やドラマへ出演するようになる。すると翌年、早くも『ウィッチ』の主演に抜擢され、敬虔なキリスト教徒の家庭で“魔女”と疑いをかけられる少女を好演した。90%フレッシュを獲得した残りの2本は、この『ウィッチ』と『ノースマン 導かれし復讐者』と、どちらもロバート・エガース監督の作品。エガースをはじめとした個性派監督たちに愛されてきたことが、テイラー=ジョイに大きな飛躍のきっかけを与えたことは間違いないだろう。

特に彼女の存在を一気に世に知らしめたのは、78%フレッシュを獲得した『スプリット』。M.ナイト・シャマラン監督が手掛け、ジェームズ・マカヴォイが多重人格の誘拐犯を演じた同作で、テイラー=ジョイはそれに立ち向かう女子高生を熱演。その後もエドガー・ライト監督の『ラストナイト・イン・ソーホー』や、「ゲーム・オブ・スローンズ」などで知られるマーク・マイロッド監督の『ザ・メニュー』など、人気監督が放つジャンル性の強い映画でその存在感を遺憾なく発揮してきた。

『EMMA エマ』ではジェイン・オースティン作品にも挑戦 [c]Everett Collection/AFLO
『EMMA エマ』ではジェイン・オースティン作品にも挑戦 [c]Everett Collection/AFLO

その一方で、ノーベル賞に輝くキュリー夫人の伝記映画『キュリー夫人 天才科学者の愛と情熱』ではキュリー夫人の娘を演じ、『EMMA エマ』ではジェイン・オースティン原作作品のヒロインを演じるなど、文芸作品にも出演するギャップも見逃せない。『EMMA エマ』では過去にグウィネス・パルトローら人気女優たちが演じてきた役柄に新たな魅力を与え、鼻血を出すシーンの撮影では本物の鼻血を出して周囲を驚かせたというエピソードも。どんな役柄でどんな演技を求められても、完全に自分のものにして表現する。この才能は、まだまだ進化の真っ最中だ。

ちなみに出世作となった「クイーンズ・ギャンビット」は、配信から3年半が経った現在でも96%フレッシュを獲得する高評価を保っており、続編を期待する声が鳴り止まない。また直近では、『デューン 砂の惑星PART2』(公開中)にも出演。登場シーンが少ないためランキングからは省かせてもらったが、こちらも93%フレッシュの高評価を獲得している。すでに製作が決定している「デューン」の第3作では、テイラー=ジョイの出演シーンも増えるとの噂が。数年後には、ここで紹介した上位10傑がガラリと一新されていることだろう。

96%フレッシュの高評価を獲得している「クイーンズ・ギャンビット」続編を期待する声がいまでも [c]Everett Collection/AFLO
96%フレッシュの高評価を獲得している「クイーンズ・ギャンビット」続編を期待する声がいまでも [c]Everett Collection/AFLO

※記事初出時、シャーリーズ・セロンに関する情報に誤りがありました。訂正してお詫びいたします。

文/久保田 和馬

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