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名古屋・栄にある江戸時代から続く老舗和菓子店でひんやりスイーツ「雀おどり總本店」

  • 2024.6.3

名古屋市中心部で江戸時代から営む和菓子と甘味の店、「雀おどり總本店」。時が流れて街の様子が変わっても、伝統の味と落ち着いた雰囲気を提供し続けて、地元の常連さんや観光客などに幅広く親しまれています。もっちりした食感で他とはひと味違うおいしさに驚く名物のういろや、わらび餅、かき氷など甘味処の豊富なメニューがあり、通いたくなる魅力がいっぱい。街歩きや観光のひと休みに立ち寄って、長年愛される老舗の味と魅力を確かめてみませんか。

名古屋・栄にある江戸時代から続く老舗和菓子店でひんやりスイーツ「雀おどり總本店」
名古屋・栄にある江戸時代から続く老舗和菓子店でひんやりスイーツ「雀おどり總本店」

江戸時代末期から親しまれる老舗

名古屋・栄にある江戸時代から続く老舗和菓子店でひんやりスイーツ「雀おどり總本店」
店内奥には鯉が泳ぐ池があり、落ち着いた雰囲気

名古屋駅周辺と並ぶ名古屋の繁華街、栄。デパートや商業ビルなどが建ち並ぶ大通り沿いに、和菓子と甘味のお店「雀おどり總本店」があります。創業は江戸時代末期の1856(安政3)年。ういろやお餅、団子などを扱う街のお菓子屋さんとして始まりました。
名古屋市の中心部は戦災でほぼ消失してしまい、「雀おどり總本店」も以前に店があった場所から、現在の大津通り沿いに移転。店舗奥にあった工房を市外へ移したタイミングで、空いた場所を利用して甘味処を設けました。

名古屋・栄にある江戸時代から続く老舗和菓子店でひんやりスイーツ「雀おどり總本店」
お店のあちこちで目にする”雀おどり”の図柄

かつて大津通りを走っていた路面電車の乗降客や、デパートの買い物客、従業員などが店を訪れ、甘味処でひと休みしたり、手みやげにするお菓子を買い求めたりしてにぎわった時代も。その後、路面電車は廃止され、デパートの店内に喫茶が増えるなど、街の環境や人の流れは時代によって変わっていきます。近年は若い世代や外国人観光客などが増えたこともあり、人気のメニューや商品も変化しているそう。時代の移り変わりを感じながらも、「懐かしい雰囲気を守り、親しみやすく入りやすい店でありたい」と7代目の古橋孝太さんは話します。

もっちりした食感が自慢の名物”ういろ”

名古屋・栄にある江戸時代から続く老舗和菓子店でひんやりスイーツ「雀おどり總本店」
白、栗抹茶、桜、黒、小豆の味を少しずつ楽しめる、一口ういろ5個入600円

名古屋の代表的なおみやげとして知られる、ういろ。「雀おどり總本店」では、昔ながらのせいろで蒸し上げる製法を受け継いでいます。国産の米粉を使ったういろはほのかな甘みと、もっちりした食感が特徴。素材や製法はもちろん、作り置きせず鮮度を大切にすることも心がけています。
好きなサイズに切り分けて楽しめる棹形のものから、手軽な一口タイプ、季節限定の味など、さまざまな種類がそろっているので、いろいろな味を試してみてくださいね。

夏いただきたい、ひんやり冷たい「わらび餅」と名古屋らしい「ところてん」

名古屋・栄にある江戸時代から続く老舗和菓子店でひんやりスイーツ「雀おどり總本店」
わらび餅950円。ひと切れが大きめなので、口いっぱいに広がるおいしさを楽しんで

甘味処のメニューも充実したラインナップ。抹茶とお菓子のセットや、あんみつ、ぜんざいなどの甘味、おにぎりやお茶漬け、雑煮などの軽い食事も。ランチタイムを逃してしまったときや、甘いものの前にちょっとおなかを満たしたいときに便利です。
甘味のなかで最近人気なのは、わらび餅だそうです。もちもちとした弾力と氷の上に盛りつけて提供される涼し気な演出が特徴。ひんやり冷たい食感も楽しみながら、沖縄の黒糖100%の黒蜜と香ばしいきな粉をたっぷりつけて頂きます。

名古屋・栄にある江戸時代から続く老舗和菓子店でひんやりスイーツ「雀おどり總本店」
赤味噌ところてん750円。赤みそだれとわさび、海苔をからめて召し上がれ

メニューの中で、「ぜひ一度味わってみてほしい。新たな味噌グルメとして推したい」と古橋さんがおすすめするのが、赤味噌ところてん。ところてんといえば酢醤油で頂くことが多いですが、こちらのお店では、最初は赤味噌味だけで、あとから酢醤油味を置くようになったそう。赤味噌にみりんと酢を加えた味噌だれは、うまみは濃いのにさっぱり。ところてんの新たなおいしさに出合えます。

通年提供するかき氷のファンも多い

名古屋・栄にある江戸時代から続く老舗和菓子店でひんやりスイーツ「雀おどり總本店」
宇治金時ミルククリームわらび氷1200円

一年中提供しているかき氷も好評。愛知県西尾産の抹茶を使う宇治蜜や、沖縄産の黒糖を使用する黒糖蜜、南紀白浜産の青梅に白蜜をあわせた青梅蜜など、こだわりの蜜がそろっています。アイスクリームや金時(ぜんざい)、わらび餅などトッピングも6種類と多彩。蜜とトッピングを選んで、お好みの組み合わせを楽しめます。夏季限定で、冷やした小豆ぜんざいを敷き詰めた上に氷をかき、さらたっぷりぜんざいをかける氷ぜんざいも登場。あんこ好きの方はぜひ味わってみたい一品です。

オリジナルのアートやショップカードにも注目を

名古屋・栄にある江戸時代から続く老舗和菓子店でひんやりスイーツ「雀おどり總本店」
ユニークなデザインと細かな手作業の味わいが魅力的な切り絵のショップカード

店内の壁を飾っているのは、切り絵作家さんによるオリジナルのアート。お店やメニューを取り入れた図柄と、和風でありつつ新しい作風が目を引きます。同じ作家さんが手がけるショップカードがレジ横に置かれていて、こちらは自由に持ち帰ってよいので、お店を訪れた記念にぜひ一枚。干支バージョンなどもあって絵柄はその時々で変わるので、お楽しみに。

名古屋の街中で、本物の味と落ち着いた空間を守り続ける老舗。時代を超えて愛される魅力を、ぜひ感じてみてくださいね。

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