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小松菜奈 × 松田龍平 あの世とこの世の狭間にある神秘の世界の物語 『わたくしどもは。』

  • 2024.6.2

ニッポン放送「ひろたみゆ紀のサンデー早起き有楽町」(日曜朝5時~)で、おススメの最新映画をご紹介しているコーナー『サンデー早起キネマ』。5月26日は、邦画の幅広さが実感できるタイプの違う3本をご紹介しました。

その1本は、小松菜奈さん、松田龍平さんW主演。佐渡島の地でふたたび出会う、記憶も名前もない男女の魂の物語『わたくしどもは。』。

『わたくしどもは。』 (C)2023 テツヤトミナフィルム
『わたくしどもは。』 (C)2023 テツヤトミナフィルム

国内外の国際映画祭を足掛かりに独自の作家性を築いてきた富名哲也監督の長編2作目は、あの世とこの世の狭間にある神秘の世界の物語。「生まれ変わったら、今度こそ、一緒になろうね」ある恋人たちの別れと再会を描いたドラマです。

『わたくしどもは。』 (C)2023 テツヤトミナフィルム
『わたくしどもは。』 (C)2023 テツヤトミナフィルム

名前も、過去も覚えていない女の目が覚めます。

舞台は、古からの生の痕跡と記憶が潜む島……佐渡島。鉱山で清掃の仕事をする女キイは施設内で倒れている彼女を発見し、家へ連れて帰ります。女は、キイと暮らす少女たちにミドリと名付けられます。キイは館長の許可をもらい、ミドリも鉱山の清掃をすることに。

ある日、ミドリは猫の気配に導かれ、構内で暮らす男、アオと出会います。彼もまた、過去の記憶がありません。言葉を重ねながら、ふたりは何かに導かれるように、寺の山門で待ち合わせては時を過ごすようになります。

そんなある日、アオとの親密さを漂わせる女ムラサキと遭遇し、ミドリは心乱されていくのです……。

『わたくしどもは。』 (C)2023 テツヤトミナフィルム
『わたくしどもは。』 (C)2023 テツヤトミナフィルム

なんといっても不思議な世界を描くこの作品の魅力は、実力派俳優陣。

ミドリ役は、小松菜奈さん、アオは、松田龍平さん、キイには大竹しのぶさん、金山の館長に田中泯さん、ムラサキに石橋静河さん、ジェンダーに悩む高校生・透に歌舞伎界のホープ片岡千之助さん、その母親に内田也哉子さんと錚々たるメンバー。

さらに、劇中音楽を手掛けたのは、RADWIMPSのフロントマンとして活躍する野田洋次郎さん。

『わたくしどもは。』 (C)2023 テツヤトミナフィルム
『わたくしどもは。』 (C)2023 テツヤトミナフィルム

佐渡島で前作を撮影した富名監督が、傍らにひっそり佇む無宿人のお墓からインスピレーションを得て、オリジナル脚本を書いたといいます。

江戸時代、何らかの理由で戸籍を奪われ佐渡島に連れてこられた無宿人たち。あの世とこの世の狭間の世界は、ここから生まれたのですね。

佐渡島でオールロケ、映像の美しさも見逃せません。佐渡の静謐な景観を生かすために画面サイズにはスタンダードが採用されています。

監督は「見せすぎない、必要のない情報を入れないようにスタンダードサイズにした」と話していますが、これがとてもいい感じなんですよね。役者さんたちの佇まいを見事に捉え、不思議な世界観をさらに美しいものに仕上げています。

『わたくしどもは。』 (C)2023 テツヤトミナフィルム
『わたくしどもは。』 (C)2023 テツヤトミナフィルム

『わたくしどもは。』
5⽉31⽇(⾦)より新宿シネマカリテほか全国順次公開

⼩松菜奈 松⽥⿓平
⽚岡千之助 ⽯橋静河 内⽥也哉⼦ 森⼭開次 ⾠⺒満次郎 / ⽥中泯
⼤⽵しのぶ
監督・脚本・編集:富名哲也
企画・プロデュース・キャスティング:畠中美奈
⾳楽:野⽥洋次郎
製作・配給:テツヤトミナフィルム
2023年/⽇本/101分/カラー/スタンダード/5.1ch 映倫:G

(C)2023 テツヤトミナフィルム

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