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シーズン前に知っておきたい「台風」の基本!番号、名称、夏から秋に上陸する理由…気象予報士にいろいろ聞いてみた

  • 2024.6.2
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シーズン前に「台風」の疑問を解消!
シーズン前に「台風」の疑問を解消!

夏から秋にかけて日本にやってくる「台風」。「夏のレジャーや長期休暇に当たらないでほしいなぁ」「今回の台風は規模が大きいから防災をしっかりしないと!」など、毎年さまざまな形で気にかけている人が多いと思います。そんな台風について、「知っているようで、実はよく分かっていない」ことが意外と多いかもしれません。

そこで、台風に関するさまざまな疑問を、気象予報士のきりたんさんに聞いてみました。

予測範囲は「かなり広い」

Q.そもそも「台風」はどうして発生するのですか。

きりたんさん「台風は、北西太平洋上で発生した熱帯低気圧のうち、最大風速が17m/s以上に成長したものを指します。熱帯低気圧は、海の水温が上がってたくさんの水蒸気を含んだ上昇気流により生まれた雲が、少しずつ発達して大きな雲の渦に成長することで起こるものです。

台風は8~9月ごろ、夏の終わりの時期に日本に上陸することが多いのですが、それはちょうど日本列島が台風の通り道になりやすいから、というのが理由です。夏の暑い時期には、日本列島全体が太平洋高気圧に覆われるため、台風がやってきても高気圧の外側を巡るルートを進みます。しかし、秋に差しかかると太平洋高気圧の勢力が弱まるため、台風が日本に近づくルートを進みやすくなってしまうのです」

Q.日本で「台風◯号」と呼ばれるのは、どの地域に発生した台風のことを指すのですか。

きりたんさん「日本の気象庁は『赤道以北、北緯60度まで、東経100度から180度までの範囲にある台風』を予測範囲に含めるとしています。南はインドネシアなどがある赤道付近、北はロシアのカムチャッカ半島付近、東の海上は日付変更線の付近までなので、かなり広い範囲になりますね。

台風につけられる番号は毎年更新されるのですが、1月1日から12月31日までを一区切りとしています」

Q.海外の台風やハリケーンが「通称」のようなもので呼ばれるのはなぜですか。

きりたんさん「アメリカのハリケーンは、数十年前までは日本の台風のように番号で呼ばれていました。しかし、現在は『短く特色のある名前の方が分かりやすい』という理由で、人の名前を使った命名がされるようになったのです。

例えば、2005年に発生したアメリカの大型ハリケーン『カトリーナ』は日本でも大きく報道されていたため、名前を覚えている人も多いのではないでしょうか。

ちなみに、日本の台風にもそういった名前がつけられているんですよ。日本をはじめ、中国やタイ、フィリピンなどアジア各国の言葉が使われた『アジア名』があるのですが、日本語由来のものは『やぎ』や『こぐま』など、星座をモチーフにしています」

* * *

台風と同じ熱帯低気圧が成長したものとして「サイクロン」や「ハリケーン」、「タイフーン」などの名前がありますが、これらは発生した場所によって区別されている名前なのですね。ちなみに、台風の「アジア名」は気象庁のウェブサイトで確認できるので、気になる人は一度チェックしてみてくださいね。

オトナンサー編集部

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