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【パリの旅行ガイド】ベルエポック期の贅沢な華やぎに浸る歓び。

  • 2024.6.2
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ナポレオン3世調の図書室とバーを仕切るのは重厚なビロードのカーテン。バーでは毎週金曜にオテル・リッツを去った伝説のバーテンダーのコリン・フィールドをゲストに迎えている。

長編大作『失われた時を求めて』で世界的に知られる作家マルセル・プルーストの世界をテーマに、フランス室内装飾界の重鎮であるジャック・ガルシアが手がけたメゾン・プルースト。作家の寝室を思わせるブルーを基調にまとめ、作家が生きたベルエポック期の絵画を飾り、当時を彷彿させる家具やファブリックを配している。

20m²から100m²まで客室は6タイプ。各部屋にプルーストにゆかりのある人物名が付けられている。写真は404号室ルノワール。ベッド脇に書棚が設けられている。1,200ユーロ

ジュニアスイートのサロン。ランプが照らし出すのは、シェードに書かれた『失われた時を求めて』の抜粋だ。

内装に施された20種近いフランスの貴重なサヴォワールフェール。その職人仕事は、ビロードのずっしりとしたカーテンの奥のペイントが施された壁に囲まれた小さなレセプションに赴いた時から感じられる。宿泊者以外にも開かれた1階のバーやサロンの謎めいた雰囲気に身を沈めると、プルーストが生きた時代にタイムスリップした気分に。シグニチャーカクテル、マドレーヌの味わいに、ソファに腰掛けたままでプルーストの世界へとより深い旅ができそう。

地下にはラ・メールのスパ、ハマム、オリエンタル調にまとめられた10mの長さのプール。

手前のカクテルはアーモンド風味の「La Madeleine」17ユーロ。後方はノンアルコールカクテル13ユーロ。

推薦人

大村真理子

元フィガロジャポンパリ支局長。建築に造詣が深い。madameFIGARO.jpの連載「PARIS DECO」で、インテリアが素敵なアドレスを紹介。

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