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中学受験で「とりあえずSAPIX」は危険!?、「合わなかったら転塾」、をはばむ3つの壁

  • 2024.6.1
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インスタグラムのDMにいただくご相談TOP3の1つが「転塾について」。わが家も長男の時に、塾が合わず5年生の12月というかなりギリギリのタイミングで転塾した経験があるので、迷う気持ち・・・、とてもよく分かります。そして、転塾元の塾で一番多いのがSAPIX。母数が多いので、当たり前といえば当たり前なのですが、皆さん口をそろえておっしゃるのが、「なんとなくで選んでしまったので・・・」ということです。「中学受験といえば、SAPIXよね」「合格実績がいいから、うちの子もきっと成績が伸びて難関校に入れるはず」「みんなが通っているから・・・」そのような理由で入塾し、「合わなかったら転塾すればいいかな」と思っている親御さんが、他の塾に比べて多いような気がしています。そして、いざ通塾が始まると、「頻繁に行われるテストに一喜一憂し疲れた」「授業のスピードについていけない」「もっと手厚い塾の方が子供には合っていたかも・・・」と理想と現実とのギャップに悩んでいるものの、なかなか転塾に踏み切れない、そんな親御さんが多いのも事実です。今回は、そんなママ達の決心を鈍らせる要因についてみていきたいと思います。

1.「せっかく入った」SAPIX

「せっかく小学校1年生から在籍していたのに・・・」「何回も入塾テストを受けて、ようやく入塾したのに・・・」新4年生のタイミングで入塾しようと思っていても席がいっぱいで入れないから、低学年のうちに入塾しておく、そのような現象が都心の一部の校舎でおきています。そのため、入塾の時期がどんどん低年齢化しているのが現状で、わざわざ低学年のうちから入れていたのに今になって転塾するのは、もったいない!そう考える親御さんも少なくありません。また、入塾するためのテストに合格できたことも、転塾がその権利を放棄するようで、躊躇してしまうようです。

2.子どもの気持ち

2つ目は、子どもが転塾したくないと言っているパターン。成績が思うようにあがっていかない、なかなか質問できない、授業のペースが速くてよくわからないことが多い・・・、そんな思いも持ちつつも子供は今いる環境が変わることのほうに不安を感じるようです。実際、転塾のご相談も親御さんがさせたいと思っているだけで、子どもは転塾したくないといっているパターンがほとんどです。塾でできたお友達もいるし、学校のみんなにはSAPIXに通っていることが知られているし、今から塾を変えることに抵抗がある。その抵抗を跳ね返し、子どもを説得できるほど、転塾先で良い結果が待っているという強い確信がないため、転塾することが難しいのかもしれません。

3.SAPIXという「安心感」

以前フォロワーさんに、今通っている塾を「なぜ選んだのですか?」というアンケートを取ったことがあります。関東関西20の塾について実施したのですが、SAPIXを選んだ理由の1位は「合格実績」、2位は「安心感」でした。実はこの2位の「安心感」という理由は、ほかの塾ではみない項目だったので、目を引きました。実績のあるSAPIXにいれば・・・、という考えが転塾の足かせになっている可能性は大いにあると思います。実際フォロワーさんの中には、もし他の塾に移って何かあったら「SAPIXだったらどうだったかな?」、苦手な単元がでてきたら、「SAPIXの先生ならどう教えるかな?」と、SAPIXの事がどうしても気になってしまうとおっしゃっている方がいました。テキストの質の高さ、過去問分析、指導力・・・そのレベルが子どもに合っているのかどうかは別として、最高の環境にいるのだという安心感を得たい、そのような理由で転塾に踏み切れないのだと思います。私は9年連続で中学受験ママを経験しましたが、9年間でひとつだけ自分を褒めていいよ、と言われたら「転塾を決断したこと」をあげると思います。(もちろん転塾先で頑張ったのは子どもです・・・)そのくらい転塾は、中学受験においては重要で、かつ重い決断を伴います。これはSAPIXに限ったことではもちろんなく、入塾するときは、「合わなかったら転塾すればいい・・・」と漠然と思っていても、いざ塾に通い始めると、環境を変えることは親子にとって非常に難しく、またかなり勇気がいることです。ですから、「とりあえず」で塾を決めることはとても危険で、転塾前提の塾選びは避けてほしいと思っています。「中学受験は親が9割」と言われたりしますが、9割のうちの半分くらいは塾選びなのではないか、と感じています。みなさんは、どう思いますか?

【Profile】ねね(@nene_juken_)

 (1557954)

高校生、大学生の3人のママ。学生時代の塾講師と家庭教師の経験を生かして出産後は幼児教育にコミット。その後、子ども3人の中学受験の経験をインスタグラムにて発信、年間500件のお悩みに回答。慶應義塾大学文学部、教育学専攻。現在はプロ家庭教師として活動中。

Instagram:ねね(@nene_juken_)

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