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ソーセージ?ハム?山口県民が愛する丸々した魚肉加工品「ベビーハム」とは【ローカルフードの謎を追え!】

  • 2024.6.1
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「ギョニソ」の愛称で親しまれている、「魚肉ソーセージ」。
おやつやおかずに人気の商品ですが、山口県には、それに似た、ちょっと変わった魚肉加工品が親しまれているのを知っていますか?

その名も「ベビーハム」です。

こちら、東京に本社を持つ「マルハニチロ」の製品なのですが、なぜ山口名物になったのでしょうか。


パッケージには野菜炒めやお弁当の写真とともに「焼いておいしい」「お魚だからうれしい」の文字があり、そちらも気になります。


どんな商品なのか、どんな味なのか…気になる「ベビーハム」、ご紹介します!

魚肉ソーセージより丸々、ハムよりは小さめ

パッケージは魚肉ソーセージに似ていますが、通常のものと並べて置いてみると、魚肉ソーセージよりは太めで、長さは短め。

封を開けてみると、色合いや手触りは似ています。

生でも食べられるので味見してみたところ、魚肉ソーセージに近いのですが、さらにちょっと複雑な味を感じます。
この味の秘密も探ってみました。

下関でしか作れない!その理由は?

かつて、魚肉ソーセージには「くじら肉」を使用することも多かったそう。そこから近代捕鯨発祥の地である山口県下関で、「ロールハム」という商品が誕生しました。
その人気を受けてできたのが、その小型版の「ベビーハム」。

現在ではくじらからまぐろに替わりましたが、使用するまぐろの固形肉は熟練した技術を持つ職人しか作れず、今も下関でしか生産できないんだとか。そのため九州や中国地方を中心に販売。戦後からずっと愛されている人気商品なのです!

なお、普通の魚肉ソーセージにはない深い味わいは、まぐろ肉と豚肉が独自の配合でブレンドされているからだそう。

サイズの由来は西日本の食文化にあり

そもそも西日本では、魚肉ソーセージならぬ魚肉ハムも多く販売されています。これは、東日本では、つまみやおやつとして細いタイプをそのまま食べることが多いのに対し、西日本では調理して食べるのも同じくらい一般的なため。

「ベビーハム」も、焼いて調理するのにぴったりの太さとしてこのサイズになったんだそうです。

東と西で魚肉ソーセージの食べ方が違うなんて、驚きですね。

朝食に!炒め物に!焼くとおいしいは本当だった

おすすめどおり、朝食に焼いてみました。

1センチほどにスライス。

フライパンで両面を焦げ目がつくまで数分焼いていきます。朝食らしいいい香りがします。

魚肉以外もブレンドされているため、適度な油脂で表面がカリッと仕上がるのが特徴だそうです。


確かに、香ばしさも加わって、油が多すぎずあっさりもしすぎず、朝食にぴったりの味に! 2口ほどで食べられる、食べごたえもほどよいサイズです。
生のしっとりした食感と食べ比べてみるのも楽しい。


パッケージにあるように、お弁当に、朝食にと大活躍しそうな「ベビーハム」。焼くだけでなく、炒め物、ラーメンやパスタの具材など、レシピのバリエーションも広がりそうで、山口県民に愛され続けているのも納得です。


山口県の他に九州でも販売されているとか。常温で3か月と日持ちもするので、旅行のお土産にいかがですか?

「ベビーハム」
1本(125g)参考小売価格:280円(税別)/マルハニチロ
https://www.maruha-nichiro.co.jp/products/product?j=4901901001522

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