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今や、大人になった子どもらが誰かと一緒に料理をしている。我が家の台所の世代交代【日登美のタベコト in Berlin・74】

  • 2024.6.2
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ベルリン在住で6人の子どものお母さん。モデルとして活躍する傍ら「台所から子育て、暮らしを豊かに」をコンセプトに、オンライン講座とウェブサイトを主宰している日登美さんによる、「食」からはじまるエッセイです。

台所の世代交代

小さい頃から我が家では台所で子育てをしてきた、と言っても過言ではありません。だからといって、すんごいご馳走を作ってきたとか、そういうことではなくて、なんとなくみんなが集まってくる場所。なんとなくみんなが手を動かしている場所、が台所でした。

台所で一緒にいろいろ作ってた幼少期。今も下の子は暇があれば一緒に台所にいるという。時代は繰り返す!

上の子どもたちが小さいときは、なんでも手作りして頑張っていたときもありますが、今では子どもも増えたし、年とともにだいぶん手を抜く加減がわかってきて、やっと自分らしいリズムができてきたように思います。

今ではすっかり大人になった子どもらが、誰かと一緒に料理してる姿にほろりとくる母心(笑)。

なんでも台所で作っていた時代に、なんでも一緒に子どもとやってきた時期があったのですが、気がつけばその子どもたちはすっかり大人になって、今ではその子たちが友達や彼女や彼氏となんとなく台所にやってきて、なんとなく料理をしている。

まるで台所で世代交代したような時が最近よくあります。そういうのを見ているとなんだかほのぼのしてしまいます。

台所に立つ。ご飯を作る。暮らしを一緒に紡げる人と一緒にいるのをみると母は安心してしまう。良いなぁ若者よ。

何を食べるとか、何を作るとか、どう食べさせるとか、そういう食育に一生懸命になっていた時期もあったけど、もしかするとそれよりも大事なこと。それは、大きくなって子どもが親の手元を離れていくときに、今度は子ども自身が「なんとなく」のリズムを台所で紡ぎ始めること。台所の風景を自分で紡いでいってくれること。

そういう何か温かいものが伝わっていくことが食育だったんだなぁと、大きくなった子どもたちを眺めていて思うのです。

こうしておチビさんと今も台所であれこれ楽しく作って食べる。その先にあるのが未来の台所。
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