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わかり合えなくても寄り添える!『違国日記』ともに暮らすことになった槙生と朝の日常をチラ見せ

  • 2024.5.31
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「さんかく窓の外側は夜」などで知られるヤマシタトモコの人気コミックを、新垣結衣、早瀬憩のダブル主演で実写映画化したヒューマンドラマ『違国日記』(6月7日公開)。このたび新垣演じる高代槙生と早瀬演じる田汲朝による“わかり合えなくても寄り添える”関係を体現した本編映像が解禁された。

【写真を見る】互いの習慣や行動に驚きながらも、理解を深めていく槙生と朝

【写真を見る】互いの習慣や行動に驚きながらも、理解を深めていく槙生と朝 [c]2024 ヤマシタトモコ・祥伝社/「違国日記」製作委員会
【写真を見る】互いの習慣や行動に驚きながらも、理解を深めていく槙生と朝 [c]2024 ヤマシタトモコ・祥伝社/「違国日記」製作委員会

本作は人見知りの小説家、槙生(新垣)と、その姪である朝(早瀬)という対照的な2人の同居譚。2人は理解し合えない寂しさを抱えながらも、丁寧に日々を重ね生活を育むうちに家族とも異なるかけがえのない関係を築いていく。

昨年2023年に公開した『正欲』(23)でこれまでのイメージを軽やかに覆した新垣と、オーディションで選ばれた新人の早瀬。さらに槙生の友人、醍醐奈々役に夏帆、槙生の元恋人、笠町信吾役に瀬戸康史、朝の親友、楢えみり役には『少女は卒業しない』(23)の小宮山莉渚が扮する。メガホンをとったのは、『PARKS パークス』(17)、『ジオラマボーイ・パノラマガール』(20)の瀬田なつき。普遍的なキャラクターたちの交流をみずみずしく切り取る演出力に定評のある瀬田が、槙生と朝のかけがえのない関係と、彼らを取り巻く個性的な人々を魅力的に描きだす。

不慮の事故で両親を亡くした朝と、朝を引き取ることになった叔母の槙生。それまでまったく関わりがなかった2人が、生活をともにするなかで次第に距離を縮めていく様子が切り取られた心温まる2つのシーンの本編映像が到着。

1本目の映像は槙生の家に朝がやってくるシーンだ。片付けが苦手な槙生の部屋は大量の本や物が乱雑に置かれ、常に整理整頓されていた両親と暮らしていた家とはまったく違う様相に愕然とする朝。そして葬式の帰りに勢いで朝を連れて帰ってしまい、いまになって現実にうろたえる槙生のぎこちない空気感がうかがえる。

続く2本目の映像は朝が片付けをするシーンとなっている。「1人だと掃除する時間ないのかなって」と槙生を気遣う朝に対し「片付けが苦手で…」と答える槙生。しかし、槙生の姉、実里と真逆な姿に朝は「なんで苦手なの!?大人はみんなきれい好きで掃除ができると思ってた」と驚いてしまう。15歳の朝が持っていた“大人像“から大きく逸れた槙生のリアルな姿を知ることで、また1つ距離が縮まった2人。正反対の2人が、互いの習慣や行動に驚きつつも、理解を深めていくという、作品のテーマを象徴する重要なシーンとなっている。

それぞれが違う人間で、決して本当の意味では分かり合えないことを理解しつつ、時間をかけながらも次第にかけがえのない存在になっていく2人。縮まっていく距離感の変化を劇場で見守ってほしい。

文/山崎伸子

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