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大谷へ“故意死球”発言騒動もあった韓国投手の悲劇…KBOセーブ王コ・ウソク「事実上の戦力外」

  • 2024.5.31

事実上の戦力外扱いだ。サンディエゴ・パドレスからマイアミ・マーリンズにトレード移籍した韓国人投手コ・ウソク(25)が、新天地からも放出される羽目になった。

マーリンズは5月31日(日本時間)、「40人ロースターからコ・ウソクをDFAとする」と発表した。

これはマーリンズが最近、テキサス・レンジャーズから獲得した投手ショーン・アンダーソン(29)を登録するために断行した措置だ。

DFA入りしたコ・ウソクには“運命の5日”が与えられる。

今後、5日以内に他球団がコ・ウソク獲得の意思を示せば、コ・ウソクは再び新天地に移ることができる。

しかし、獲得のオファーがない場合はマーリンズを去るか、マイナーリーグ所属でマーリンズに残らなければならない。

KBOセーブ王の悲劇

韓国プロ野球のLGツインズ時代には、2022年にセーブ王に輝き、2023年には球団を韓国シリーズ制覇に導いたコ・ウソク。その後、MLB進出の意思を明らかにし、今年1月にパドレスと契約してアメリカ進出に成功した。

しかし、アメリカでは苦難が続いた。母国で行われたロサンゼルス・ドジャースとのMLBソウル開幕戦では、当日にマイナー降格の憂き目に。結局メジャー昇格のないまま、今月に若手選手らとともにマーリンズにトレード移籍した。

所属先をマーリンズに移し、傘下マイナーAAAのジャクソンビル・ジャンボシュリンプ合流したコ・ウソクは、7試合に登板して防御率3.00を記録した。

徐々に本来の球威を取り戻す姿を見せ、コールアップの期待も高まっていたが、衝撃のDFA通知を受けた。

コ・ウソクを追い出したアンダーソンは、昨季に韓国プロ野球のKIAタイガースでプレーした投手だ。KIAでは通算14試合に出場し、4勝7敗の防御率3.76を記録した。

ただ、KIAはアンダーソンをシーズン途中の昨年7月に放出。アンダーソンは今季、レンジャーズ傘下マイナーAAAでプレーし、防御率2.53を記録。MLBでも2試合に登板していた。

コ・ウソク
コ・ウソク

なお、コ・ウソクは昨年3月のWBC前、とある韓国メディアとのインタビュー内で大谷翔平(29、ロサンゼルス・ドジャース)との対戦可能性を問われた際、「真ん中に投げて(大谷が)ホームランを打つのかという考えが先に浮かんだ。本当にいざマウンドに上がったとき、投げるところがなければ、痛くないところに当てなければならない。(塁に)出して、次の打者と勝負する」と発言したことが“故意死球”を示唆すると捉えらえ、日韓で大きく批判が広がったことがあった。

ただ、コ・ウソク自身はその後、別の韓国メディアとのインタビューで「(最初は)“真ん中に強く投げたい”と話したら、(当時の記者から)“もう少し面白く話してほしい”と伝えられた。誤解の余地がある発言をしたことは自分の過ちだったが、ただの一度も“誰かにわざと当てろ”と野球を習ったことはない。それが一番悔しい」と、当時の発言に誤解があったことを告白していた。

◇コ・ウソク プロフィール

1998年8月6日生まれ。韓国・仁川出身。身長180cm。韓国のプロ野球選手。高校卒業後の2017年にLGツインズでプロデビュー。2019年シーズンに韓国プロ野球KBOリーグ史上最年少30セーブ(21歳1カ月7日)を達成すると、2022年シーズンには42セーブでセーブ王に輝き、韓国プロ野球史上19人目の通算100セーブに到達。2024年1月にサンディエゴ・パドレスと契約するも、開幕直前にロースターを外れ、メジャー昇格がないまま同年5月にトレードでマイアミ・マーリンズに移籍した。韓国代表としては2019年プレミア12、2021年東京五輪、2023年WBC、杭州アジア大会に出場。2023年1月、元中日ドラゴンズのイ・ジョンボム(李鍾範)の娘で、イ・ジョンフ(サンフランシスコ・ジャイアンツ)の妹であるイ・ガヒョンと結婚した。

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