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春ドラマ“掛け持ち”俳優の魅力とは? 「完璧に演じ分けてる」「最高のバイプレイヤー」ネットも驚き

  • 2024.5.31
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(左から)上川隆也、中川大志 クランクイン! width=
(左から)上川隆也、中川大志 クランクイン!

同じクールのなかで、複数の作品に出演している俳優たちがいる。4月から放送が開始している春ドラマでも、ドラマ“掛け持ち”中の人気俳優が。今回は、一ノ瀬ワタル・上川隆也・中川大志の3人をピックアップして、彼らが求められる理由を分析していきたい。

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■上川隆也

木村拓哉主演ドラマ『Believe-君にかける橋-』(テレビ朝日系/毎週木曜21時)で、強烈なインパクトを残しているのが上川隆也だ。上川が演じている刑務官の林は、とにかく受刑者に厳しい。そのため、“鬼の刑務官”と異名がついている。しかし、第3話で狩山の脱獄をわざと見逃した(?)ような描写があり、「良い人なんだか悪い人なんだか」「読めない」と視聴者を困惑させている。この先、物語の鍵を握る人物になってくるのは間違いないだろう。

一方、今田美桜主演ドラマ『花咲舞が黙ってない』(日本テレビ系/毎週土曜21時)では、また違った理由で物語の鍵を握る存在を担っている。杏バージョンの『花咲舞が黙ってない』で、花咲舞(杏)とタッグを組み、臨店班として銀行の闇を暴いていた上川。今回は、花咲舞(今田美桜)の叔父・花咲健として、舞を影から支えている。本作は、さまざまな問題を解決するために奮闘していくドラマなので、何かと不穏な空気が漂うこともあるが、健が営む居酒屋のシーンになると場が和みホッとする。

また、上川は4月27日放送の『東京タワー』(テレビ朝日系/毎週土曜23時)第2話にも、サプライズ友情出演している。演じたのは、主人公・透(永瀬廉)の母・陽子(YOU)の友人で、有名カメラマンの本多。永瀬と上川は、昨年放送の『ラストマン‐全盲の捜査官‐』(TBS系)で親子役として共演している。同作のファンにとっては、うれしいサプライズだったことだろう。

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■一ノ瀬ワタル

昨年配信スタートしたドラマ『サンクチュアリ‐聖域‐』(Netflix)で主演を務めた一ノ瀬ワタルの勢いが止まらない。

まず、今期は2作品に出演しており、どちらも物語に重要な役割をもたらすキャラクターを好演している。とくに、長谷川博己が主演を務める日曜劇場『アンチヒーロー』(TBS系/毎週日曜21時)で演じていた尾形は、多くの人の印象に残ったキャラクターだったように思う。ネタバレになってしまうので詳細は控えるが、尾形は町工場社長殺人事件の目撃証人として証言台に立つのだが……。その後の衝撃のどんでん返しに、驚きが止まらなかった。SNS上でも、「良い演技するっすなぁ」「最高のバイプレイヤー」など一ノ瀬の演技を賞賛する声が多く上がっている。

そして、『Believe-君にかける橋-』で演じている灰谷は、妙に頭がキレるからこそ厄介な特殊詐欺犯。主人公の狩山(木村拓哉)が収容されていた「国立刑務所」の処遇部門第3区の“とんでもなくヤバい3人の独房者”の1人だ。とくに印象的だったのが、第3話。狩山が脱獄に成功したと知ったときの暴れっぷり。ただ暴れているわけじゃない。心の内に複雑な思いを抱えているのが伝わってくるような憂いを秘めた表情が印象的だった。

■中川大志

2022年放送のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』など、近年その演技の幅を広げ続ける中川大志も、今クールでは2つのドラマで相反する役柄を演じている。

まず、King & Princeの高橋海人(「高」は「はしごだか」が正式表記)主演ドラマ『95』(テレビ東京系/毎週月曜23時6分)で演じている翔は、誰もが認めるTHEカリスマ。祖父は政治家で、父は大病院の経営者。母はテレビのコメンテーターという超セレブ。お抱えの運転手がいて、実家には大きなプールまである。そのバックボーンは、まさに2005年放送の『花より男子』(TBS系)で松本潤が演じた道明寺司のようだ。

筆者は、前クールに放送されていた『Eye Love You』(TBS系)で、中川が演じていた花岡にどハマりしていたので、『95』を観たときはあまりの変ぼうっぷりに驚いた。花岡が、真面目で頭でっかちなタイプだとしたら、翔は突拍子もないことをやってのけるタイプ。両作は、同時期に撮影されていたこともあり、SNS上では「花岡専務と翔を同じ時期に撮影してたのすごすぎる…」「撮影同時期なのに完璧に演じ分けてるの本当にすごい!」と中川の役者魂を絶賛する声が多く上がっていた。

そして、『滅相も無い』(MBS、TBSほか)で演じている怒れない川端は、幼い頃から怒り方が分からずに葛藤しているキャラクター。ずい所で喧嘩をしまくっている翔とは大違いで、何か嫌なことがあってもグッと堪えて我慢をする。川端は、2020年放送のドラマ『親バカ青春白書』(日本テレビ系)で演じていた畠山と似ているような気も。

25歳にして、芸歴16年を超える中川は、いろいろな作品と真摯に向き合うなかで、表現の引き出しを増やしてきたのだろう。だからこそ、中川はどんな役でもハマり役にすることができる。

それぞれのドラマで、相反する演技を見せている3人の俳優たち。作品による表現の違いを比べてみるのも面白いかもしれない。(文:菜本かな)

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