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人気エディター・川口ゆかりの「ふたり暮らしのおしゃれレシピ」第84回「自分で“直す・作る”楽しみ方」

  • 2024.5.31

もともと、祖父や叔父がパティシエだったこともあり、幼い頃から“作ること”は私の身近にありました。といっても、お菓子作りや料理が得意な女子ではまるでなくって。特に決まったサイズを定規で測って作らなければいけない家庭科の授業は大の苦手! 料理も裁縫もアバウトでいい。自分の思うがままにやりたいんです。A型のくせにね…(笑)。

大人になってから再びミシンにハマったきっかけは、娘の出産

25ans Wedding

妊娠中、ふと“ベビーベッドにミニクッションやガーランドを飾りたい”と思い立ち、生地屋さんへ。買ってきた生地を好みのサイズに裁断して、四隅をミシンで縫っていく。ガーランドにはリボンテープをつけています。

当時はまだSNSが普及していませんでしたが“誰かに見せるため”にやったことではなくて、毎日赤ちゃんのお世話をする自分自身が楽しめるように。そして、大きくなって写真を見た娘が「こんなにも愛されていたんだ」と理解してもらえたら嬉しいなと。そんな親心から、私のミシン熱はスタートしたのでした。

初心者さんにおすすめなのはエプロン

エプロンを作るというとなんだか難しそうに感じてしまうかもしてませんが、バッグや巾着を作るよりずっと簡単。型紙がなくてもいいんですよ。生地の上に(自宅にある)エプロンを置いて、裁断してから四隅を数センチ折り返してミシンで縫うだけ。エプロンは直線的なラインなので、裁断もミシンをかけるのも実は手軽なんです。

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コロナ禍で外出がままならなかった頃は、ストックしていた生地でエプロンを作り、母の日に贈りました。きっと私が作ったものよりも上質で美しいエプロンは世界中にあるし、スマホでポチッとすればすぐ届くはず。

でも、相手を想いながら作ったエプロンは世界にひとつだけ。多少、縫い目がごちゃっとしていてもいいんです。それも手作りの醍醐味だから。

自分でDIYして、使い続ける

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家具をゼロから作ることはさすがにできませんが、趣味が合わなくなったから=捨てるではなく、自分でDIYして使い続けるのも好きなこと。そのひとつがベランダで愛用しているテーブルセット。新婚当初は木目調だったのですが、それを白いペンキでDIYし、その数年後グレーに。15年以上使い続けている現役選手なんです。

愛着のある器を自分の手で蘇らせる金継ぎ

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割れてしまったり、欠けてしまった器をそのまま捨てることが惜しくて始めた金継ぎ。コツコツと技術を習得し、いまでは講師として教えられるようになりました。金継ぎはゼロから作品を作るわけではないので、初心者さんにも手軽にトライできるのが大きな魅力。

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私が教えているのは、パテや新漆を使った現代風金継ぎ。かぶれの心配もなく、その日のうちに持ち帰ることができるのが大きなメリットです。割れたり、欠けたりした器を持ち寄って直すのはもちろんですが、みなさんの器にあるストーリーをひとつひとつ聞くのもまた楽しいんですよね。

ものが溢れている時代だからこそ、大切にしたい“自分で作って、直す”楽しみ方。何より、作ったり、直すことでより一層愛着が持てるようになるはずです。毎日は難しいけれど、こういった時間も大切にしていきたいですね。

※この記事は2024年5月31日時点のものです。

写真・構成/川口ゆかり

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