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就活に恋愛、ママ友との付き合いで傷ついた経験は? 拒絶されたときの乗り越え方をプロがアドバイス!

  • 2024.5.30
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これまでの人生、リディアは「敏感」という言葉にずっと悩まされてきた。褒め言葉として使われることもあるけれど、大半は拒絶や仲間外れにされたとき、失敗したと思うことに対する彼女の反応に対してのコメントだった。

リディアは幼い頃から、誕生日パーティーに招待されなかったことをくよくよ考えてしまう子どもだった。その後も学校のミュージカルにキャスティングされず、女子トイレで泣くようなティーンに成長した。当然ながら、「今は恋愛するつもりはない」とか「この役には他の候補者を選びました」というメールをもらうと、そこから立ち直るのが大の苦手な大人になってしまった。

もしこのような話を聞いていて、拒絶された過去の屈辱的な瞬間がフラッシュバックしたなら、こうした記憶で心が痛む理由が正式にあるという。研究によると、社会的に拒絶された出来事を考えるだけで(例えば、傷つけられた相手の写真を見るなど)、身体的な痛みに反応する脳の領域が活性化することがわかっている。拒絶されたときの感覚は、文字通り痛い。

進化論的観点から見ても、拒絶されるのがつらいと感じるのは理に適っており、受け入れられたいという欲求は、人間の生存本能だという。デューク大学で心理学と神経科学の教授を務めるマーク・リアリー博士いわく、生存率がもっとも高かった人々とは、「他人に拒絶されないように振る舞うことにもっとも順応できていた人たち」だったそう。

残念ながら、現代でも拒絶はあらゆる形で避けられない。「人はそれを個人的に受け止め、自分のことのように捉えがちですが、実際に拒絶とは誰もが経験することの一部です」と話すのは、モンマス大学の心理学教授であるゲイリー・ルワンドウスキー博士。

ましてや、2回目のデートの後で音信不通になったり、昇進の機会を逃したときの痛みを少しでも減らせるようないい方法なんてない。リアリー博士いわく、拒絶に対するあなたの反応は「尖った物を素足で踏むようなもの」。つらいけれどそれは、あなたが「傷つきたくない進化した人間」である証拠にすぎないという。

でも、拒絶(冗談がウケなかったとき、グループの飲み会に誘われなかったときなど)に対する考え方や捉え方を変えることで、深く考え過ぎてしまうのを回避できるようにはできる。

『Bouncing Back From Rejection』の著者で心理学者のレスリー・ベッカー・フェルプス博士によると、心の対処法を持つことは、気分や精神的健康の向上にも役立つ。「自分自身にもっと肯定的で、忍耐強く、立ち直りの早い自分になれますよ」とフェルプス博士。拒絶に対する考え方を見直す準備が整ったら、続きを読んでいこう。

1. 「拒絶されること」と、「拒絶されたと感じること」の違いを見極める

新しくできたママ友から、今週は子連れでお茶をする時間がないと言われて、恥ずかしさや悲しさを感じたことは? そんなときはまず、なにが起きたのかをよく考えてみる。そして、自分が単に神経質になっているだけではないか、一度自問してみよう。

「他人からの中立的な反応は、拒絶として捉えやすいものです。中立性は、相手がこの関係に価値を置いていないことを示す場合もあるからです」とリアリー博士。「私たちが拒絶されたと感じるとき、多くの場合が厳密には拒絶されていません」。言い換えるなら、熱意があるもの以外はすべて拒絶と受け取られることがある。

自分にいくつか質問しながら、その問題の真相を探るようにしよう。私はこの状況を正しく解釈できているの? 相手は単に他のことで忙しかっただけではない? もしかすると、私たちのコミュニケーションのとり方が違うだけでは? 私は本当に拒否されたの? それとも、私が望んでいた反応を得られなかっただけではない?

2. すべての出会いの明るい側面に目を向ける脳に鍛える

ルワンドウスキー博士いわく、拒絶は自己充足的予言になることがある。拒絶に目を向けていると、人生のあらゆる面で小さな拒絶が目に着くようになる。例えば、同僚から今日の服装について求めてもいないアドバイスをされたり、恋人がテキストを数時間返信してくれなかったり。反対に、自分が大切にされていたり、感謝されているサインを探すようにすると、ポジティブなことをどんどん見つけられるようになる。例えば、「すぐに返信しなかった」恋人が、「メッセージを返してくれた」という事実に目を向けられるようになるとルワンドウスキー博士は強調する。

自分が受け入れられていることに気付く訓練をしていけば、徐々に明るい側面に気付く能力が向上していき、ネガティブに捉えていたことと同じくらいの重みを見出せるようになる。

3. 愛されている、受け入れられている、と感じられる人と一緒にいる

フェルプス博士いわく、ある状況で拒絶を感じていても、その瞬間には自覚していないこともあるという。例えば、ワークアウト仲間といつも楽しい時間を過ごしているのに、離れた後で自分の気分が沈んでいることに気付いた経験はない? そんなときは、一歩下がって考えてみる。「彼らと一緒にいるとき、私はいい気分でいられているかな?」

その人といると、自分が劣っているように感じるのだとしたら、そのことについて話し合ってみるといい。相手はそれにまったく気づいていない可能性がある。そのうえで、あなたを評価してくれる人にエネルギーを注ぐようにしよう。「拒絶への対処がうまい人は、人間関係のネットワークが強い傾向にあります」とルワリー博士。これは、人が年を重ねるごとに敏感さが薄れる理由の一つでもあるという。年をとるにつれ、友人関係やコミュニティがより安定したものに感じられてくるため、外部からの拒絶に傷つくことが少なくなるんだそう。

4. 自分の世界とアイデンティティを広げる

3つのシナリオを考えてみよう。1つ目は、職場で批判を受けた。2つ目は、恋人にフラれた。3つ目は、数年間という時間を費やして完成させた小説や執筆をエージェントに読んでもらい、たった数分で「気に入らない」と言われた。そんなとき、まるで世界が終わったかのように絶望してしまうなら、その仕事や恋愛、クリエイティブなプロジェクトが、あなたの人生にとって「すべて」だったからかもしれない。

ルワンドウスキー博士は、もう一つの例に「医学生になることにすべてを捧げている人」を挙げた。「彼らのアイデンティティがそのキャリアと深く結びついているため、テストで悪い成績をとると精神的に打ちのめされてしまうのです」。一方で、人間関係が充実していたり、趣味をたくさん持っている人にとっては、同じ成績をとって落ち込んだとしても、自分のアイデンティティに対する脅威まで感じることはない。

もしあなたに当てはまる部分があれば、「大切にしたい他のことにもっと重点を置くようにしたり、自分自身の定義を変えてみることは重要です」とルワンドウスキー博士。そうすれば、拒絶を経験しても、自分には他にもたくさんの(進行中)のことがあると開き直れて、心のバランスを少しは保ちやすくなる。

5. 自分の好きなところに気付き、書き出し、繰り返し唱える

自己価値を高めるのにアファメーションが有効だと聞いたことはあるかもしれない。いつかそうなると信じて「私は素晴らしい人間だ、私は価値のある人間だ」と唱えるだけでなく、あなた自身を深く見つめて、特有の言葉を見つけてみよう。あなたをあなたたらしめているユニークな特徴は何だろう?

「自分に在る特別なことについて考えていると、少し気持ちが明るくなるはずです」とフェルプス博士。そしてそのアファメーションを毎日繰り返し唱えるようにすれば、自分自身の中にある強さや自信を感じられてくるはず。

リディア自身もこの取材を通し、自己愛の精神の中で、自分の敏感さが悪いことではないと気付くことができた。それは自分が人間である証で、敏感だからこそ他者の気持ちに共感できたり、思いやりのある人間でいられる。そして、拒絶されたときの痛みに敏感な自分のことを否定せずに受け入れることもできた。今彼女が変えようとしているのは、拒絶に対する捉え方。ベタに聞こえるかもしれないが、いろんな拒絶が自分をよりよい道へ導いてくれたんだと、今では理解できているから。

※この記事は当初、アメリカ版ウィメンズヘルスに掲載されました。※この記事は、イギリス版ウィメンズヘルスから翻訳されました。Text: LYDIA WANG Translation : Yukie Kawabata

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