1. トップ
  2. どうぶつ
  3. 水族館で出会いたい、水の生き物図鑑 〜クラゲ編〜

水族館で出会いたい、水の生き物図鑑 〜クラゲ編〜

  • 2024.5.30
  • 209 views
キャノンボールジェリー、カブトクラゲ、ミズクラゲ、ビゼンクラゲ、カミクラゲ

ミズクラゲ

世界中の海で見られるクラゲらしいクラゲ

ミズクラゲ
刺胞動物門=刺胞クラゲは主に、卵から生まれた幼生が岩や海藻などに付着してポリプとなり、ポリプがクローンを作り増殖する。ミズクラゲはその際にできる個体数が多い。傘にある四つ葉のような部分は胃腔と生殖腺。

ギヤマンクラゲ

ガラスのように透明な姿、実は新種でした

ギヤマンクラゲ
刺胞動物門。傘径3~5cm。関東以北で冬から春に出現。毒は弱め。ギヤマンはガラスやダイヤモンドを意味するオランダ語。日本では1925年に出現が記録され既存種と考えられていたが、2021年、遺伝子解析で新種と判明。

キャノンボールジェリー

弾丸のような姿で真っすぐ素早く泳ぐ

キャノンボールジェリー
刺胞動物門。海外種で南米沿岸に生息。傘径7~8cm、大きなものは20cm以上にも。食べ物を口へ運ぶ口腕が短く外側に跳ねており、これを使い獲物を捕食。〈鶴岡市立加茂水族館〉が海外のポリプで繁殖させた個体を日本初展示。

カギノテクラゲ

悶絶モノの毒で刺す恐怖のバンデムシ

カギノテクラゲ
刺胞動物門。日本沿岸に分布。海藻に付着して暮らし、鉤状に曲がる触手の先で甲殻類や稚魚を捕食。傘径1~2cmと小さいが毒は強烈。山形県では「バンデムシ(飯台をひっくり返すほど痛い)」と呼ばれ恐れられている。

ハナガサクラゲ

ゆらゆら鮮やかな夜行性の生き物

ハナガサクラゲ
刺胞動物門。本州沿岸で春に出現。傘径5~10cm。夜行性で毒は強め。花笠祭りの笠に似た姿が特徴で、極彩色の触手を持つ。好物は小魚でほかのエサは受け付けない。2017年には触手から新たな緑色蛍光タンパク質を開発。

ウリクラゲ

獲物は丸呑み!触手を持たないクシクラゲ

ウリクラゲ
有櫛動物門=クシクラゲは体を覆う櫛板を細かく動かして泳ぐ。その際、櫛板が光を反射して輝く。瓜形のウリクラゲは日本全域で見られ、全長5~15cm。触手はないが自分より大きなクシクラゲも丸呑みする猛者である。

ビゼンクラゲ

丸くて分厚い傘を持つ食用クラゲの最高峰

ビゼンクラゲ
刺胞動物門。傘径30~50cmと大型。日本沿岸の海に生息する最高級の食用クラゲでもある。古くは奈良時代の木簡に「備前国(びぜんのくに)の水母(くらげ)」を料理したという記録あり。厚い傘はマアジやイシダイが隠れ家として利用することも。

カミクラゲ

光に向かってポンポン跳ねるように泳ぐ

カミクラゲ
刺胞動物門。本州以南の海に生息。傘径約6cm。つりがね状の傘から伸びる長い触手が髪の毛のよう。傘の縁に光を感じる赤い眼点が数百あり、光に向かって泳ぐ。卵からポリプに変態させるのが難しく繁殖の成功例がない。

パルモ

大きな白い傘にスミレ色の縁取り

パルモ
刺胞動物門。海外種で南ヨーロッパに分布。傘径60~90cm。成長すると縁が色づく。〈鶴岡市立加茂水族館〉がウィーンの動物園から譲り受けたポリプで繁殖に成功、2018年おそらく日本初展示。英名バレルジェリーフィッシュ。

コトクラゲ

海底に棲むクシクラゲ。名前の由来は竪琴

コトクラゲ
有櫛動物門。体長は10~20cm。1941年に昭和天皇が相模湾沖で発見。80m以深の海底で岩などに付着して生息し、櫛状の触手を伸ばして動物プランクトンを捕食する。黄色のほか、オレンジや白地に赤い水玉など色は多彩。

カブトクラゲ

イルミネーションで飾った透明な兜のごとし

カブトクラゲ
有櫛動物門。日本各地で多く見られる。全長5~10cm。体表に数万本の繊毛を束ねた櫛板が8列あり、光を反射して光彩を放つ。両脇の袖状突起を広げ、粘着性のある細胞でプランクトンや小型甲殻類を捕食する。

オワンクラゲ

ノーベル賞に導いたお椀形の発光クラゲ

オワンクラゲ
刺胞動物門。日本各地に生息。傘径は5~20cm。刺激を受けると傘の縁が緑色に光る。写真は海外種のヴィクトリア。故・下村脩博士らがこの種の傘の縁から緑色蛍光タンパク質を発見し、2008年にノーベル化学賞を受賞。

アトランティックシーネットル

フリル状の口腕をたなびかせる猛毒クラゲ

アトランティックシーネットル
刺胞動物門。海外種。アメリカ東海岸に生息。傘径20cmほどで触手は40本。透明感ある傘も口腕も優雅だが、シーネットルの意味は「海のイラクサ」。毒は強烈だ。似た種に触手が24本のアトランティックベイネットルも。

©鶴岡市立加茂水族館

元記事で読む
の記事をもっとみる