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1円を作るのに3円?硬貨の製造原価が高いという噂の真相は?日本の硬貨のおもしろい豆知識

  • 2024.5.28

1円玉を1枚作るのにどれくらいの費用がかかるのか、みなさんご存じですか?

実は、1円玉を1枚作るのに約3円かかるといわれているんです。思っている以上に費用がかかっているだなぁ・・・と感じた人も多いでしょう。

今回は、1円玉の価値よりも製造原価の方が高いというその噂の真相に迫ってみましょう。

1円の原価は3円?

みなさんは、お金を作るのにいくらかかるのか疑問に思ったことはありませんか?

日本には1円玉の他にも様々な硬貨がありますが、1円玉を製造するのにいったいどのくらいのコストがかかるのでしょうか?

噂は本当?

1円玉の原価が約3円とのことですが、この噂は結論から言うと「本当」です。

1円玉を1枚作るには、約3円かかります。

国は原価として発表はしていないのですが、硬貨の重さからの原材料費、原材料を硬貨に加工するコストなどを計算すると約3円はかかっています。

じゃあ1円玉を溶かして売ったら儲かる?

1円玉を作るのに約3円かかるのであれば、溶かして売ったら儲かるのでは?と悪い考えを持つ人もいるでしょう。

しかし原材料費は約0.3円程度で、原材料以外の製造コストが高くなっているので、溶かして売っても大損してしまいます。

そもそもお金の改造は犯罪なのでやってはいけませんよ。

原価の計算方法

それぞれの硬貨に含まれている金属の種類や割合などは造幣局から公表されています。

このデータを元に、金属市場の取引価格と照らし合わせれば1枚あたりの原料価格(原価)を推定することができます。

1円玉は100%アルミニウムで作られており、重さは1gです。

アルミニウムの価格は1kgあたり約291円前後なので、この価格に当てはめると原料価格は1枚あたり約0.29円になります。

日本の硬貨の原価

日本の硬貨は政府が発行していて、独立行政法人の造幣局で製造されています。

詳しい製造コストに関しては造幣局では公表していませんが、硬貨に含まれる金属の種類や割合からだいたいの原価を知ることはできます。

では、日本硬貨の原価はどれくらいなのでしょうか?

硬貨の原価一覧

日本の硬貨の原価(1枚当たり)は以下の通りです。

・1円玉(アルミニウム100%):0.29円 ・5円玉(銅60~70%、亜鉛40~30%):2.28円 ・10円玉(銅95%、亜鉛3~4%、スズ1~2%):3.5円 ・50円玉(銅75%、ニッケル25%):3.75円 ・100円玉(銅75%、ニッケル25%):4.5円 ・500円玉(銅72%、亜鉛20%、ニッケル8%):5.19円

この原価に製造にかかるコストを加えると、それぞれの硬貨を1枚作るのにかかるコストは以下の通りです。

・1円硬貨・・・約3円 ・5円硬貨・・・約7円 ・10円硬貨・・・約10円 ・50円硬貨・・・約20円 ・100円硬貨・・・約25円 ・500円硬貨・・・約30円

日本の硬貨の豆知識

日本は1円玉、5円玉、10円玉、50円玉、100円玉、500円玉と6種類もの硬貨を発行しています。

普段何気なく使っていますが、日本の硬貨は世界最高品質とも言われており、あっと驚く雑学があるんです。

ここからは日本の硬貨の豆知識をまとめてみましょう。

500円硬貨は世界2位の高額硬貨

500円玉は世界で2番目に高額な硬貨なんです。

1位はスイスの硬貨である5スイスフランですが、価値はほぼ同じで、円高になると500円玉の方が高くなります。

海外ではこれほど大きな額面の硬貨というのはなかなかなく、いくつかの国においては一番大きな額面の紙幣ですら500円玉に及ばないこともあります。

5円と50円は世界的には珍しい

5円玉と50円玉は真ん中に穴が開いている穴あき硬貨ですが、この穴あき硬貨は世界でも非常に珍しいです。

日本人にとっては見慣れているので珍しくありませんが、海外に行くとほとんどの硬貨は穴が開いていません。

海外で穴が開いているコインといえば、パプアニューギニアの1キナ、エジプトの25ピアストル、スペインのペセタ硬貨、フィリピンの5センタボ硬貨、デンマーククローネのコインなどがあります。

1円玉は世界で唯一水に浮く硬貨

1円玉は世界で唯一水に浮く硬貨としても知られています。

1円玉の重量は水よりも重いので普通であれば水に入れると沈みます。しかし静かな水面にゆっくりと置くと、1円玉は水面に浮くのです。

1円玉が沈むためには硬貨の表面が水に濡れないといけないのですが、水面の表面張力(その面積を小さくしようとする力)+水による浮力が、1円玉の重量と釣り合っている状態であれば、水面に浮きます。

実は5円と10円も原価割れ

1円玉を作るのには約3円かかりますが、実は5円玉と10円玉も原価割れしている硬貨です。

5円玉の原価は2.8円、10円玉の原価は3.5円ですが、それぞれ製造にかかるコストをプラスすると、5円玉を製造するのにかかる費用は約7円、10円玉は約10円必要になります。

私たちが思っているよりも硬貨を作るのにはお金がかかるのですね。製造コストを考えるとこれらの3つの硬貨はとても価値があるように感じてしまいます。

まとめ

1円玉を作るのに約3円かかります。

また5円玉、10円玉も硬貨の価値よりも高い製造コストがかかっているんです。硬貨にかかる製造コストはそれぞれ種類によって異なります。

日本の硬貨は世界で見ても、最高品質を誇っており、種類も豊富です。硬貨にまつわる豆知識を調べてみると興味深いですね。

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