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誰かの幸せを願う分だけ自分に返ってくる。祝い続けるのも悪くない

  • 2024.5.28
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中学から大学まで一緒だった、1番関わりが長かった友人の結婚式で、今の彼氏と出会った。

結婚適齢期で、友人たちの結婚式が重なり、その年だけで4つの結婚式に参列していた私は、毎回嬉しい気持ちで友人の晴れ姿をお祝いしながらも、少しだけうんざりもしていた。

重なるご祝儀、自分には長年彼氏もいなく、お祝いだけし続ける現状に100%素直な気持ちでお祝いできていたかと聞かれたら、そうではない気がしていた。
ただ、ドレスを着るのは好きだし、大好きな友人たちの幸せそうな顔は、やはり嬉しい。

◎ ◎

今回の友人の結婚式は、その年3つ目くらいだっただろうか。すでに何度も結婚式に参列していたため、慣れも出てきており、準備の段階で緊張感が抜けていたのだろう。遅刻ギリギリに家を出ることになってしまい、つける予定だったアクセサリーを全て忘れ、黒いドレスが喪服のようになってしまったり、ご祝儀だけ持ち、財布を忘れるなど全く万全じゃない状態だったことを覚えている。
そんなボロボロの状態で(ヘアスタイルとメイクだけはバッチリ)向かった結婚式で、見た目が少し好みの男性がいた。

新郎側の友人で、名前も知らない彼だった。特に出会いなど期待していなかったため、仲良くなろうとか、話しかけようとかそういった気持ちは全くなく、自分から関わりに行くことはなかった。
しかし、新郎側でたった1人で遠くから来ていたようで、話し相手がいない様子だったため、新婦側の友人数名と一緒に話す機会があった。
話してみて、人当たりがよく、たった1人で結婚式にくるほど、新郎と仲が良いことがわかった。良い印象だったが、遠方に住んでいることもあり、この人とどうこうなろうという気持ちはやはりなかった。
ただ、万全のおしゃれをした状態でこなかったことは少しだけ後悔した。

◎ ◎

友人の結婚式も無事終わり、とても良い式だった。二次会もあったが、彼は参加しなかった。
その後しばらく、彼とは全くなんの関わりもなかったが、数ヶ月後にまた会うことになる。
私の友人夫婦とその彼が遊ぶということで私にも声がかかり、一緒に遊ぶこととなった。
そのきっかけというのも、彼は私のことをタイプだと話してくれていたようで、私も彼のことがなんとなく頭に残っていたため会うことになった。
ただ、初めから遠距離ということもあり、そう簡単には行かないだろうと、うまく行くとは思っていなかった。

しかし、あまり気負っていなかったのが良かったのか、彼に気軽に会いに行ったり、連絡が毎日続いたりと、案外良い関係が続いた。
また数ヶ月経ち、その年4つ目の結婚式。まだまだ結婚式ラッシュにいた私は、偶然にも彼の住むところからさほど遠くない場所で友人の結婚式に行く予定があった。近くまで行くから、もしよかったら会えないかな?と彼に聞いてみると、彼の返事は前向きで、わざわざ泊まりで会いに来てくれた。私と友人数名と遠くの結婚式に呼ばれていたため、友人たちの協力も得て、彼に会う時間を作った。

結果、奥手な彼は会っている最中には何も言ってくれなかったが、別れた後の電話で付き合うことになった。

◎ ◎

少し遠回りしたが、無事に遠距離スタートで付き合うことになった私と彼。
正直、大人になってからしっかりと誰かと付き合うことが初めてだった私にとって、遠距離くらいがちょうど良いかと思った。付き合ってから、会える頻度は多くないが、会えば必ず泊まりになるという状況に、恋愛が枯れ切った身にはリラックスできない状況だったが、なんとか少しずつ関係が前に進んでいる。
恋愛に苦手意識があり、人と寝るのが苦手だったり、ベタベタとすることが得意じゃない私に、少しずつ歩み寄ってくれる彼。そんな彼との関係を大切にしたいと思えている。

誰かとの出会いを期待していない時に、出会いとはやってくるものなのだと思った。
私たちの出会いと、偶然にも関係を進めてくれた友人たちの結婚式。祝うばかりですり減っていく財布と心だったが、誰かの幸せを願う分だけ、自分に返ってくるものがあったのだと思うと、祝うのも悪くないと思えてきた。

■ぴかこのプロフィール
27歳。保育士。北海道が大好きです。苦手なものは恋愛で、好きなものは友だちです。たまにする家の大掃除と、本を読むこと、好きな音楽を1人で聞いて、お香を焚いたり、おやつを食べることが好きですが、周りの人は私がそういうことが好きなことを多分知りません。結婚したい自分と、したくない気がする自分が毎日闘っています。

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