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不倫相手の会社を継ぎたい! 野心が絶望に変わった「40代女性の末路」【後編】

  • 2024.5.26
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経営者をやっている不倫相手から「自分の会社を継いでくれ」と言われ、ズルズルと不倫を続けてしまった40代の優子さん(仮名)。キャリアに自信がなく、将来への不安とコンプレックスが、不倫をやめられなかった理由だと話します。後継者の話が白紙になるのを恐れ、不倫相手に離婚を迫れずに関係を継続した彼女は、その後一体どうなったのでしょうか。メンタル心理カウンセラーの並木まきが、不倫相手の会社を継ぎたい一心で不倫を続けた40代女性のエピソードをお届けします。

不倫相手の嘘が次々と明るみに…

あるとき、不倫相手である長野さんがシャワーを浴びているあいだに、開いてあったパソコンをなにげなく覗いでみた優子さん。そこには「子どもはいない」と言っていたはずの長野さんと、小さな子どもが2人、そして妻と思われる女性の家族写真のようなスクリーンセーバーが流れていたとのこと。

「子どもがいないから、自分の会社を私に継いでほしいっていつも言っていたくせに、幸せそうな家族写真がパソコンに何枚も出てきたときには、本当に驚きました」

シャワーから出てきた長野さんを問い詰めると、あっさりと子どもがいることを認めたそう。ただし「子どもは妻の連れ子で、俺の子ではない」と説明されたそうです。

「その説明を聞いて、当時の私はまたも長野さんを信じてしまいました。だけど、それから2か月くらいしたときに、たまたま長野さんを知っている人と仕事で一緒になって、長野さんが子煩悩だとか、立ち会い出産を2度もしていて忙しいのに家族思いだといった話を耳にしてしまって…。そこでまた、私は彼に嘘をつかれていたと気づいたのです」

不倫相手に将来のことを詰め寄ると…

これ以上嘘をつかれているのはつらいと考えた優子さんは、勇気を出して将来について長野さんに単刀直入に尋ねることに決め、電話やメールではなく対面で、彼の目を見ながら問い詰めたそうです。

「私はものすごく真剣に将来の話をしたのですが、彼は“君に会社を継がせるなんて、まだ決まった話じゃないし、そうなればいいな~って夢を話しただけだよ”、“そもそも俺は結婚しているんだから、君がこのまま俺の会社を継ぐことなんてできないだろ。考えが甘すぎるんじゃないか?”などと言ってきました。ここでようやく私は、彼にすっかり騙されていたことに気づいて…。その場で別れを告げて、それ以来、長野さんとは二度と会っていません」

この日の話し合いから、長野さんからも一度も連絡はこなかったと振り返る優子さん。「私は彼にとって、その程度の相手だったってことですよね」と悲しそうな表情を浮かべて語ります。

「なんで“会社を継がせたい”なんて言葉を信じてしまったのか…。今となっては自分が馬鹿だったとしか言いようがありません。なんのキャリアもない私が、社会的な地位を望んでいることを、彼は見抜いて利用したのかもしれませんね。
実は彼と付き合うために、私もけっこうお金を使ってしまいました。経営者である彼にふさわしい女性になりたいと思って、化粧品や洋服、エステなどで散財したし、“将来は経営者になるならそれなりの格好をしないと”ってハイブランド品も買いました。細々と貯めていた貯金がすべて底をついたのもあって、あのとき彼に将来の話を切り出したのですが、まさかこんなにあっさりと関係が終わるとは予想もしていませんでした。自分が勝手に使ったとはいえ、失ったお金は返ってこないし、彼の甘い言葉に浮かれてとんでもないことをしてしまったと反省しています」

優子さんのように不倫相手に振り向いてもらいたいからと外見にお金をかけ始める女性もいるでしょう。しかしそんなことをしても、不倫が実る可能性は低いうえに、実ったところで幸せになれる保証もありません。大切に貯めてきたお金を、軽い目的で安易に失ってしまえば、不倫を終えたときの虚無感も相当に大きなものになるのではないでしょうか。
©aijiro/Adobe Stock ©M&M Factory/Adobe Stock

文・並木まき

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