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親の介護相談室(4)「もう介護は限界!」「誰か助けて!」になる前にできること

  • 2024.5.27

現役ケアマネージャー“ケアマ姐さん”に聞く、親の介護相談室(4)介護が必要になった親と同居することに。正直やっていけるか心配です

相談者:Oさん(50代・専業主婦)

ケアマ姐さん:某地方都市にて、学校を卒業してから約30年間、介護職に従事し続けてきたプロ。2006年の介護保険制度の改正主任ケアマネージャーの資格を取得。利用者のケアプランを作成するほか、ケアマネージャーを管理や指導も行う。モットーは、介護を受ける本人だけでなくご家族の方との信頼関係も築くこと。

・介護の不安は1人で抱え込まないようにしましょう

Oさん:義父が車椅子での生活がスタートし、夫が長男ということもあって同居することを決めました。まだ認知症はないのですが、今後どうなるのかと少し不安です。

ケアマ姐さん:わかりますよ!初めての経験でしょうし、子育てと同じで介護に正解というものもありませんから。ご本人が自分のことをある程度できるのでしたら、必要なことをお手伝いすればよいですが、きっと不安に思っているのは今後認知症で意思疎通ができなくなったり、寝たきりになってしまったりすることではないでしょうか?

Oさん:そうですね。経験のないことで、一体どうなるのか不安です。

ケアマ姐さん:そんな不安は、担当のケアマネージャーさんにお話しください。ケアマネージャーは利用者さんだけでなく、ご家族のお話をきくのも仕事のうち。たくさんのご家族を見てきた経験から、「こういう場合にはこうしたらいいかな?」というアドバイスができると思います。不安は1人で抱え込まないことが大切です。

・介護を続けるには体だけでなく心も健康であることが大切

Oさん:家族同士だと意見が食い違ってしまうと、つい感情的になってしまうことも…。でも、ケアマネージャーさんという第三者が緩衝材になることありそうですよね!

ケアマ姐さん:そうなんです。わたしは介護を続けるにはご家族の心身の健康も大切だと思っています。体だけでなく心の健康も保つためにできるアドバイスもたくさんありますよ。

例えば、上手に自宅介護をされている方の例ですと、家族が自由になる時間をちゃんと確保している方が多い印象です。毎週末に2泊3日のショートステイを利用したり、週に3回はデイサービスを利用するなど、たとえ特別な用事はなくても自分たちの時間を確保し、介護だけに振り回されない生活しています。

また、認知症は急激に進行することがありますから、事前に学んで理解しておくだけでも心の準備ができると思います。代表的な例には物忘れなどがありますが、急に攻撃的になったり、性格ががらりと変化することも多いです。また、自宅介護の一番の不安は下のお世話が必要になったタイミングかもしれません。

Oさん:できるかどうかまだ自信はありませんが、ホームヘルパーさんや他のサービスも利用しながら、無理なく介護ができたらいいですね!

ケアマ姐さん:誰にとっても完璧な介護というのはなかなか難しいなかで、みなさん上手に折り合いをつけながら暮らしていらっしゃいます。そのためにも、利用できるサービスは積極的に利用して、たとえ自宅で介護していても、周りには助けてくれる人はたくさんいるということを覚えていてもらえたらと思います!

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