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一度使ったら手放せない、土台を整える炭酸美容液。&Beauty キレイの理屈 〈SOFINA iP〉

  • 2024.5.26
SOFINA iP DODAI serum wrinkle care / mousse serum 炭酸泡の研究では群を抜いている〈花王〉。洗顔後にすぐ使って美肌に導く泡の土台美容液の進化に加えて、シワ改善の泡の美容液も登場。左から、ソフィーナ iP ベースケア セラム〈土台美容液〉90g ¥5,500、ソフィーナ iP[薬用]シワ改善 泡セラム[医薬部外品]90g ¥6,380(花王 0120−165−691)

昨今、炭酸の効果が注目されているが、炭酸といえば花王の「バブ」を思い浮かべる人も多いのではないだろうか。〈花王〉の炭酸ガスへの取り組みは、研究員の一人が炭酸ガスの血行促進作用に着目したことがきっかけで、1970年代に研究をスタート。’80年代には、炭酸ガス入りの入浴剤や育毛剤を発売し、2002年には化粧品への応用の研究に着手。これは、毛細血管内の血流に滞りが発生すると、肌の細胞の新陳代謝が低下し、肌状態が悪化する事実を踏まえ、血行促進剤においては効果実感が明瞭で、安全に使用できるものとして炭酸ガスが抜きんでていることがわかったため。
2007年にはマッサージ剤を発売し、2012年には炭酸ガスのマイクロバブル化に成功。翌年にはブライトニング炭酸美容液を発売し、2015年にはついに〈SOFINA iP〉ブランドを立ち上げ、肌状態を底上げする「土台美容液」が誕生する。洗顔後すぐに使うという点も斬新で、じゅわっと肌で溶けて浸透する炭酸の独特な感触も相まって、大反響を呼んだ。炭酸ガスによる肌への作用が明らかになり、2017年、2022年には製剤化技術の特許を取得している。さらに油剤を配合して改良し、2023年には炭酸サーバーのような泡技術を搭載させるという進化を遂げていく。肌効果を上げることと、泡感触の良さに心血を注いだ、まさに研究チームの苦労が詰まったプロダクト。高濃度の炭酸が肌の深くまで入り込み、真皮の弾力性を改善し、肌そのものを整えてくれることがわかっており、多くのファンがリピートしている。
今年さらに最近話題の成分、ナイアシンアミドを新たに配合したシワ改善炭酸美容液を誕生させた。いとも簡単にやってのけているように見えるが、炭酸はもともとデリケートな素材であり、新しい成分を加えると安定性を保つことが非常に難しいそうだ。また「土台美容液」の泡感触は脳波解析を用いて、柔らかそうな泡が、肌にスッと浸透する際の変化感が"やみつきになる"ことを分析して、その感触を作り上げているというからすごい。それだけでなく〈花王〉は、炭酸ガスの血行促進や肌のハリ効果を製品に落とし込み、エビデンスをとり、安全性にも配慮して進化を続けている。一度味わってしまうと、もうやめられない。まさに"やみつき"になり、手放せなくなるのだ。

文/久保直子
くぼ・なおこ/ウェルネス&ビューティジャーナリスト。植物療法(フィトテラピー)をツールに、ココロカラダハダケアについて独自発信。

※この記事は、No. 127 2024年7月号「&Beauty」に掲載されたものです。

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