1. トップ
  2. エンタメ
  3. 『世にも奇妙な物語』最も泣ける神回は? 涙腺崩壊の感動作(2)演技がすごい…人生を失った男の悲しき名作は?

『世にも奇妙な物語』最も泣ける神回は? 涙腺崩壊の感動作(2)演技がすごい…人生を失った男の悲しき名作は?

  • 2024.5.25
  • 19080 views
小堺一機公式インスタグラム

1990年の放送開始以来、根強い人気を誇る『世にも奇妙な物語』。これまでに放送されてきた物語は500話をとうに超え、岩井俊二や三谷幸喜など、今をときめく名クリエイターたちが参加してきたことでも知られている。今回は、30年にも及ぶ同番組の歴史の中から、”感動エピソード”を紹介しよう。第2回。(文・編集部)

———-

『思い出を売る男』(1994/主演・小堺一機)
放送日:1994年10月10日(秋の特別編)
演出:土方政人
原案:高山直也
脚本:林誠人
出演:小堺一機、岡江久美子、佐戸井けん太、高杉亘、山崎一

【作品内容】

会社から早期退職を勧告され職を失った古川(小堺一機)は、妻(岡江久美子)や子どもにも逃げられ、借金取りに追われる日々を送っている。

そんなある日、古川は、街中で思い出を買うという「夢野記憶研究所」のチラシを目にする。再び家族と暮らすことを夢見て、早速研究所を訪れる古川。初恋の思い出や甲子園に出場した思い出など、かけがえのない思い出を売り払い、借金を返済していくが…。

【注目ポイント】

本作は、1994年放送の「秋の特別編」で放送された一編。主人公の古川役を小堺一機が、妻役を岡江久美子が演じる。

人生は思い出からできているという本作のテーマは、SFではかなりありふれたテーマに思える。しかし、物語自体が普遍的なテーマを扱っている点や、子どもとの思い出を売らなかったという展開のリアリティが、放送から30年を経てもなお多くの視聴者の共感を得ている。

そして忘れてはならないのは、主演の小堺一機が醸し出す悲哀だ。『ライオンのごきげんよう』などでのバラエティタレントとしてのイメージが強い小堺だが、『古畑任三郎』(1994)や『家政夫のミタゾノ シーズン3』(2019)などで洒脱な演技を披露している。意外にも芸達者なのだ。

なお、本作は、2015年11月の「世にも奇妙な物語25周年記念!秋の2週連続SP~傑作復活編~」で木梨憲武主演でリメイクされている。こちらも、木梨の哀愁漂う演技も相まって小堺版にひけをとらない傑作になっているので、機会があればご覧いただきたい。

元記事で読む
の記事をもっとみる