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「東大合格してもやりたいことが見つからない」現役東大生が語る、受験教育だけでは幸せになれない理由

  • 2024.5.25
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「原体験は、僕の人生です。僕が学生時代を過ごしてきて、自分がやりたいことを全然見つけられなくて。」そう語ってくれたのは、現役東大生の東郷泰河さん。そして、私の息子の先生でもあります。 東大生など現役大学生が講師となり、子どもが「自分の好きなこと」について学ぶ、新しい教育サービス。息子は今、東郷さんと一緒に、時計が動く仕組みについて学んでいます。子どもが好きなことを学ぶことに、一体どんなメリットがあるのか?今回は、完全オーダーメイド教育サービス「ScholarJump(スカラージャンプ)」代表の現役東大生、東郷泰河さんにお話を伺いました。

子どもが好きなことを学べる社会って、おもしろい

すみれ:子どもが「自分の好きなこと」について学べる教育サービスって、すごく新しいというか、珍しいなと思います。東郷泰河(以下東郷):小学生や未就学児って、僕たち大学生よりも、よっぽど知的好奇心をもっていて、いろんなことに飛びついていけるだけのエネルギーがあるんです。でも、エネルギーはあっても、学びたいものとうまく噛み合っていないんですよね。なぜなら、子どもには「学力、理解力、検索能力」がないから。だから、情報にさわれないし、唯一さわれる情報も、漢字が読めなかったり、理解力がなくてわからない。親御さんが教えてあげられれば良いんですけど、実際は忙しくてできないですよね。まわりに助けてくれる大人もいないし、習い事でも賄えない。だから僕たちが、お子さんに「学力、理解力、検索能力」を補ってあげる。そうすることによって、学びたいエネルギーと学びたい対象がうまく合致して、相乗効果的にどんどん学びが進んでいく。「もっと学びたい」という気持ちを育てることができるんです。そうなったら、お子さんも親御さんも幸せなんじゃないかと思っています。それに僕たちも、そういった社会のほうがおもしろいと思っていて。子どもが好きなことを縦横無尽に学べる社会って、ステキだなと思います。すみれ:息子にも、学びたい気持ちがあるようなのですが、私が忙しかったり、知識不足で十分にサポートできていなくて。「好きなことを学ぶ」という形で、学びたい気持ちを育ててもらえるのは、とても助かりますね。

受験教育だけでは、ダメだと気づいた

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東郷:多くの子ども達が、今の日本で主流になっている受験教育を受けて育っています。僕もご多分に漏れず、そうだったんですけど。受験教育って、他者と比較した「相対評価の教育」ですよね。算国理社という、社会に与えられた軸に基づいて、自分の評価が決定してしまう教育。しかも、「100点を取れたら良い」というわけではない。「まわりが100点なら、100点を取りましょう」という考えなので、たとえ90点を取れても、まわりが100点ならば、その価値は薄れてしまう。全然自分基準ではない教育だなと思っていたんです。もちろん、それはそれで意味があるものだと思うのですが、「受験教育だけではダメなんじゃないか」というのが、僕たちの考えです。すみれ:どうして、受験教育だけではダメだと思われるのですか?東郷:僕は2歳頃から、幼児教室に通わせてもらっていました。中学受験もさせてもらったので、小学生の頃から塾通いだったんです。ずっと算国理社で測られてきて、それをまわりと比べながら、自分の価値を見つけていた人間でした。受験教育の中に長くいると、それがスタンダードになりますよね。でも、実は子どもって、「自分はこれをしたい」という、他者と比較せずとも、自分を誇れる部分があると思うんです。例えば、息子さんが今「時計のことを知りたい」と思っているのは、まわりのみんなが時計のことを知りたいから、そう言っているわけではないですよね。でも、受験教育だけをやっていると、「自分が何を学びたいか」よりも「まわりとの比較の評価」が大きな軸になってしまう。その結果、「自分が何をしたいか」という気持ちがどんどん小さくなっていって、いつの間にか、興味の芽もなくなってしまうのではないか……と思っています。だから、受験教育だけで幸せになれるのか疑問を持つようになりました。

きっかけは、自分の経験。東大に入ったけれど、やりたいことが見つからなかった

東郷:受験教育の中で、「他者と比べてどれだけ良い点を取るか」を競わされてきた僕たちが、大学という一旦のゴールを迎える。すると、そこには無限の可能性が待っています。僕が東大に入って、目の前の可能性を前にして思ったことは、自分が何をやりたいかがわからない。「どうやって生きていけばいいんだろう」と思いながら、漠然と大学生活を送っていました。そして、大学3年生の就職活動で悩んだ時に、小中高の記憶が蘇ってきて。そうすると結局、だれかが太鼓判を押すとか、社会的に良さそうな企業に行くことが正解だと思っちゃうんですよね。すみれ:実際、未だにその風潮はありますよね。良い大学に入って、良い企業に入ることが正解だという。東郷:そうなんですよね。子どもの頃から受験教育だけを受けていると、モロに影響を受けてしまって。自分がやりたいかどうかではなく、「なんか良さそうだから」という理由で、就職先を選んでしまう。そういうのが、すごくもったいないなと思っていて。社会から与えられた軸で相対評価される受験教育だけを受けてきたばかりに、数ある選択肢の中から、「自分が何をしたいか」を見つける力が弱まってしまって、自分では選べないから社会に選んでもらっている。それが、すごくもったいないなと思っています。

受験教育だけでは養えないものを学ぶ

東郷:受験教育だけでは養いきれない「自分が何をしたいか、どう生きていきたいかを見つける力」を養っていくことが、必要だと思っています。でもそれって、誰かから与えられる力ではない。だから、誰かと同じような形では学べない。「自分の好きなこと」を通して学んでいくのがいちばん効率的だと思い、この教育サービスを始めました。ご自身の経験から、「今の子どもたちに必要な力」に気づいたという東郷さん。そういえば私にも、似たような経験があったことを思い出しました。「自分は、本当は何をしたいのか」を見つけられている大人って、どれほどいるのでしょうか。子どもたちには、自分の好きなことを見つけて、自分にとっての幸せを掴み取ってほしい。改めて感じさせられました。

今回、お話を伺ったのは……

株式会社パイオナンドの代表を務め、教育サービスScholar Jump(スカラージャンプ)の提供を行う東郷泰河さん。東京大学に在学。岡山県出身。2024年現在22歳。受験教育、金融教育、探求学習、非認知能力教育、IT教育など、教育に広く従事。幼少期から学習塾に通い受験教育の影響を大きく受けて育つ。令和3年に東京大学に入学するも、他者と自身を過度に比較する癖があり自分の人生を見失い葛藤。大学入学後に始めた小中学生への金融教育活動と就職活動を通して子どもの可能性を広げ、誰もが自分だけの幸せや人生を見つけられる社会をつくりたいという思いを抱き、令和5年2月よりScholar Jumpの提供を始める。『ScholarJump(スカラージャンプ)では、無料体験受付中!

Scholar Jump(スカラージャンプ)公式サイト

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著書:「【幼児教室では身につかない】小学校受験 家庭でできる22のこと」(Amazon kindle)

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