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夢は“忍者”の18歳女性新人、参上!深刻な「忍者不足」を救う未来へ奮闘中【北海道・登別市】

  • 2024.5.24

忍者の技術が今世界から注目を集めています。

江戸時代の街並みや文化を再現したテーマパークとして1992年に誕生した「登別伊達時代村」。

迫力の忍者ショーや妖艶な花魁ショーを目当てに、外国人観光客も多く訪れています。

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そんな人気の観光スポットが、いま苦境に立たされています。

その理由は、深刻な「忍者不足」。

テレビや映画で「時代劇」を見られる機会が少なくなっている今。

登別伊達時代村の忍者演劇演出家、山田桂司さん(67)は「日本の古来の文化も消えていくような不安がある」と話します。

登別伊達時代村では、2017年には40人ほどいた役者が、現在は30人まで減り、それぞれの演目に出演する役者を少しずつ減らすなどして対応しています。

そこはさすがに「分身の術」で解決、とはいきません。

登別伊達時代村の芸能部座頭・神保利行さん(49)は、「忍者になっていると、毎日動くので、体の痛いところとか、無理ができなくなるんだろうなとか…現実味として最近感じてる」と本音を話します。

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激しい動きも多い…!

忍者の世界にも押し寄せる、高齢化の波。

そんな中、明るいニュースが飛び込んできました。

小さなころから忍者にあこがれて…18歳の新人

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この春、登別伊達時代村の仲間に加わった、函館出身の18歳、穴澤維穏(いおん)さん。

彼女の夢は“忍者”になることです。

小学校のころから、何度も伊達時代村に足を運び、忍者ショーを見て「かっこいい」とずっと憧れを持っていました。

保育園で見た忍者大図鑑がきっかけで、忍者が大好きになった維穏(いおん)さん。

仕事として忍者を演じたいと思うようになったのは、高校生のとき。

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高校生のときの維穏さん

「函館野外劇」という函館の歴史を伝える劇に参加したことがきっかけでした。

「箱館戦争での殺陣のシーンがあって、時代村で子どものころにみたあの殺陣や、アクションシーンを思い出してここに来たいと思った」

維穏(いおん)さんの役者としてのスタートは、江戸の町娘として、来場者を笑顔で迎えることから始まります。

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「衣装を着ると、シャキッっとして、お客様を笑顔にしたいという気持ちにパッって変わる」

孫ほど歳の離れた新人に、指導役の山田さんも期待しています。

「うれしいですよね。活気がでるんですよ。若い子が入ってくると」

7歳の頃からほぼ毎年、登別伊達時代村に通ったという維穏(いおん)さん。

これからは役者のひとりとして、来場者を魅了させる側に立ちます。

夢は、小さなころからあこがれた忍者ショーや、侍ショーに出て活躍すること。
あのころの自分のように、小さい子どもたちを笑顔にしたいと考えています。

忍者の高齢化が進む一方で、いま役者たちの高い表現力が買われ、ある依頼が舞い込んでいます。

忍者たちの動きが、世界へ!

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映像提供「アレクト」

忍者たちに舞い込む依頼。

それが「モーションキャプチャー」です。

モーションキャプチャーとは、実際のヒトやモノの動きをカメラやセンサーで読み取り、デジタル技術でリアルに映像化する表現方法です。

機械で作り上げる動きよりも、人の自然な関節の動きがよりリアルに再現できます。

アニメやゲームのCGに利用され、登別伊達時代村の役者たちが演じたアニメ作品も、世界に配信されました。

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映像提供「アレクト」

「えっ北海道にこんな人たちがいるの?」

登別伊達時代村の忍者演劇演出家、山田桂司さん(67)はそう声をかけられることがあるのだといいます。

「いろんなクライアントの人たちが、私たちの演技に感動してくれる」と胸をはります。

「彼らがやってきたことはすごく大きなもので、そこを若い子が背中をみて追っかけてきてくれたら、最高かな」

登別伊達時代村では、これまでに5つほどの作品のアニメ制作に関わってきました。

札幌の制作会社「アレクト」のCGディレクター、安保英樹さんもモーションキャプチャーの依頼をした一人。

「忍者や侍の壮大な演技を見て、洗練された動きに深く感銘を受けた」

「演出家の卓越した技術と精神に対する敬意が強かった」

とその理由について話していました。

文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あい

※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2024年5月2日)の情報に基づきます。

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