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「プラスサイズモデルは多様性ノルマ達成のためにいるの?」|Aimeeの自己表現と自己受容の旅

  • 2024.5.24

体形が気になるすべての人にエンパワメントのメッセージを伝え続ける。

人に流されまくっていた学生時代。自分がハッピーなら流されてもいい

「私のダンスキャリアは、小学生の時に妹の影響で始めた、地元のスポーツセンターでの週一回のクラスからです。中学に上がると、ダンスへの情熱が本格的に芽生え、スタジオで練習を積み重ねていましたね」とAimeeさん。

しかし、高校に入ると周りは大学受験に向けて頑張るフェーズに。Aimeeさんもダンスはやめて学業に専念したそう。「早稲田大学に合格し、文化学、心理学、哲学を学びながら、ダンスサークルに入り、The大学生ライフを満喫していました。卒業後、商社に就職しましたが、自分に合わない環境だと感じ、すぐに辞めました」

ここまでの人生をAimeeさんは、周りの人に流されまくって過ごしていたと話す。「でも振り返ると、この人生が気に入っています。今でも人に流されますが、乗っていい波なのか判断ができるようになりましたし、自分にストレスや我慢がないことであれば、人に流されたっていいのだと思うようになりました」 退職後は、ダンスの世界に戻り、自己の道を探求しようと決め、ニューヨークに行ったAimeeさん。そこで、人生初めての挫折を味わったのだとか。「ダンスのスキルを磨くために行ったものの、『私はいままで日本で、アフリカ系アメリカ人という見た目で、重宝されていたのかもしれない』と、厳しい現実に直面しました。実際にニューヨークで踊っている人たちの自信とパッションを表現する力に圧倒されてしまいました。そして何もできず、3ヶ月で日本に帰りました。しかし自己成長には必要な経験でした」

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プラスサイズモデルとしての新たな一歩

日本に戻ったAimeeさんは、ダンスにもう一度向き合い直しながら、知人に紹介してもらったモデルの仕事を始める。

「プラスサイズモデルとして新たなキャリアを築き始めました。私が活動を始めたころは、日本ではまだプラスサイズとしてモデルをしている人がほとんどいない状態。私はパリコレに出演させていただいた経験もあり、ラッキーなチャンスがたくさんありました」「プラスサイズモデルは最近では少しずつ浸透してきましたが、まだまだ課題もあると思っています。たとえば、プラスサイズモデル=ぽっちゃりで、アンヘルシーなイメージを持たれていたり、企業側もその人の個性や輝きではなく、多様性のノルマを達成するためにアサインしているようなこともある気がしています。私はプラスサイズモデルといわれるなかでも、心と体が健やかであり、体を動かすのが好きでありたいと思います」

たくさんの人にポジティブな影響を与えたい!

「プラスサイズモデルとして、ただ自分が表現するだけでなく、他の人々にもポジティブな影響を与えたいと考えています。私のようなモデルがもっと多くの人の目に触れるようになることで、今の自分もいいじゃん! と、みんなが自分の体型を認められるようになったり、同じアフリカ系アメリカ人の人にも、パワーを与えられる存在になりたい。そのために活動し続けます」とAimeeさん。より多くの人々が自分自身を受け入れるきっかけになることを強く望んでいた。

ママとしての挑戦とバランスの取り方

現在は1児の母でもあるAimeeさん。

「母になってからは、完璧を求めるプレッシャーと戦っています。完璧なママ像に挑戦し続けることに疑問を感じ、自分自身の幸福と子どもの幸福のバランスを取ることが、私にとって大切なことだと気づきました。育児は他人の助けを借りることに罪悪感を感じることなく、サポートを最大限に活用していいんだよと、母のみなさんに伝えたいですね」。母親としてのリアルな挑戦をオープンに話すことで、自己受容とサポートの重要性を強調したいと考えている。

"自分の気持ちのいい落としどころを見つける"、そしてストレスを減らすことは、母だけではなく、現代人に必要なことだろう。

最後にAimeeさんが大切にしている言葉を教えてくれた。「人間関係の土台が愛と憎しみにあるという言葉がありますが、私はすべて愛で返していきたいと思っています。もちろん、ずっとハッピーというわけにはいかないけれど、いつも愛を意識して、家族や仕事などと向き合いたいと思っています」

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