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余った"刺身"はたたくべし!ビールが旨い"海老トースト風"

  • 2024.5.24

料理家・フードコーディネーターの尾身奈美枝さんが毎回、余った食材をおいしく食べきるレシピを提案します。お題は前回に続き、少しだけ残ってしまった“刺身”。夏にぴったりのエスニックなつまみに変身します!

余った"刺身"はたたくべし!ビールが旨い"海老トースト風"

■刺身をたたいているうちに……!

前回に続いて、今回も余った“刺身”のおいしい食べきり方。実は事前に尾身さんから、「もう一品は“なめろう”、もしくは千葉の郷土料理の“さんが焼き”にしようかな」と聞いていたのである。ところが、登場したのはまったく似ても似つかない、エスニックな料理。どういうことですか、尾身さん……!?

「なめろうもさんが焼きも、すごくおいしいの。でも、余った刺身をたたいていたら、このままパンに塗って揚げたらいいじゃない!って、思いついちゃって」

そう、尾身さんがつくってくれたのは、アジア各国でおなじみの“海老トースト”。パンに海老のすり身を塗って揚げた料理である。タイでは“ カノムパンナークン”、韓国では“メンボシャ”などと呼ばれ、日本でも長崎の卓袱料理の一品“ハトシ”がよく知られている。

「余った刺身に海老があればベストですが、なくても大丈夫。イカやホタテなど、たたいて粘りが出る魚が半分くらい入ると、プリッとおいしい“海老トースト風”になりますよ!」

尾身さん
尾身さん

■パンの上に海の幸が大集合!

本当に“海老トースト”の味になるの?と、半信半疑でスイートチリソースにつけて味わってみると……カリッ、プリッ!たまらない!これはまさに、お店で食べる味。魚介の旨味が凝縮して、これはむしろ海老以上のおいしさになってる!

「そうでしょ~。これが余ったお刺身で気軽につくれたら、ちょっと幸せじゃない?さあさあ、ビールをどうぞ」

もう、わかっていらっしゃる!暑さがつのる今日このごろ、ビールが合い過ぎるのだ。

「たたいたお刺身にパクチーを入れましたが、もし、お刺身に添えた大葉が余っていれば、それを使っちゃってもいいです。セロリの葉、ミントでも合いますよ。“フードロサない”夏のおつまみ、ぜひつくってみてくださいね!」

□“刺身で海老トースト風”のつくり方

刺身で海老トースト風
刺身で海老トースト風

◇材料 (つくりやすい分量)

食パン:1枚(8枚切り)
残った刺身:100g(イカ、ホタテ、サーモンなど)
★ 具材と調味料:
・ 玉ねぎ:大さじ1(みじん切り)
・ 塩:ふたつまみ
・ 黒胡椒:少々
・ パクチー:大1/2(みじん切り。大葉、ミント、セロリの葉などでも代用可)
揚げ油:適量
スイートチリソース:適量


(1)刺身をたたく
刺身は細かくきざみ、粘りが出るまで包丁でたたいてすり身状にする。

刺身をたたく
刺身をたたく

(2)すり身に具材と調味料を混ぜる
刺身のすり身に、具材と調味料を混ぜる。

すり身に具材と調味料を混ぜる
すり身に具材と調味料を混ぜる
[dancyu]

(3)食パンにすり身を塗る
食パンに刺身のすり身を塗る。

食パンにすり身を塗る
食パンにすり身を塗る

(4)油で揚げる
フライパンに揚げ油を1cmほどの高さまで入れ180℃に熱して、すり身を塗った面を下にして揚げる。こんがり色づいたら返して、パンの面もこんがり色づくまで揚げる。取り出して油をきる。

油で揚げる
油で揚げる
[dancyu]

(5)カットする
4等分に切って器に盛り、スイートチリソースを添える。

完成
完成

――教える人

「尾身奈美枝 料理家・フードコーディネーター」

料理家・フードコーディネーターとして、テレビ番組を中心に、新聞・雑誌など様々なメディアに出演。料理番組の金字塔『料理の鉄人』の裏方を務め、「フードコーディネーター」 という職種を世に広め、定着させた先駆け的存在でもある。
「きょうの料理」 (NHK)「あさイチ」(NHK) などの番組に多数出演。“エコ”をテーマとした新しいレシピ提案を発信し続けている。


文:大沼聡子 撮影:海老原俊之

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