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「愛され女性はやってます…!」長続きカップルなるために「彼氏に伝えるべきこと」

  • 2024.5.23

現在大量発生中のレスなひとびと、いわゆる「レスびと」の相談内容を、TVや雑誌など多くの媒体で活躍中の、恋人・夫婦仲相談所所長の三松真由美さんにうかがいます。セックスレス、恋愛レスと、レスにもいろいろある。今回は、25歳の薬剤師女性。体調不良から同棲する彼氏に塩対応をしてしまい、なんだかギクシャクしたムードに…。三松先生のアドバイスは…?

瑠奈(25)リアクションレスで彼氏をおにぎりガールに取られそうに!

【レスなひとびと】vol. 242

クイーンサイズの広いベッドで、ひとりうずくまる夜。瑠奈は今日、低気圧のせいで頭痛がひどい。低気圧頭痛ってやつだ。
「瑠奈〜 ただいま」
同棲中の達彦が、上機嫌で帰ってきた。
「ねえ聞いてよ! 今期のボーナスさ、去年の2倍だよ。やったね。 どこ行く? 何する?」

達彦はデザイン会社で働いて6年目、28歳。今年は大きめの案件を受注したらしく、ボーナスが倍増したようだ。よくがんばっているなと思いつつ、テンション高めの彼の声が頭に響く。急に電気をつけられ、まぶしくて目がチカチカする。
「そっか、よかったね」
精一杯の相槌を打ち、タオルケットを頭までかぶって目を閉じる。
「なに、そのツン反応。一緒に喜んでくれるって思ったのに」
達彦は気落ちした声でそうつぶやき、寝室を出ていった。あ、まずいって思ったけど、ガンガン響く頭痛のせいで、起き上がって追いかける気力がない。鎮痛剤が効いてきてそのまま爆睡。

翌朝、いつもと同じように8時起き。達彦はもう家を出ているようだ。LINEを開いたけれど、メッセージはない。いつもなら「いってきます」って連絡が入っているはずなのに。
やっぱり、昨日の反応がよくなかった? でも体調悪くて、あれが限界だったし。

瑠奈は、薬剤師として週5で9時半から17時半まで働いている。わりと時給のいい店舗だ。ボーナスはないけれど、達彦とそこまで年収の差はない。
お財布は別々。このクイーンサイズのベッドだって、折半して買った。だから達彦のボーナスに喜びすぎるのも、自分が使っていいって勘違いしているようで逆に図々しいんじゃないかって思ってた。

昼休み。達彦は、オフィスの下に来ているおにぎり屋さんのキッチンカーでランチを購入中。
「あれ、いつもより顔色悪くないですか? ちゃんと寝てますか。唐揚げ1個サービスしますね」
達彦の顔を、おにぎり屋の小松さんがのぞきこむ。年はおそらく20代半ば、色白でぽわんとした雰囲気。頭に巻いてるクリーム色のバンダナがかわいらしい。いつも目を見て笑顔で「ありがとうございます」と言ってくれるところがイイ。

ほんとは瑠奈にこういうふうにしてほしい。小松さんは、週2しか会わないのに、達彦の小さな変化にも気づいて、声をかけてくれる。それなのに瑠奈はボーナスの報告をしても塩対応。俺に関心ないんじゃないか。

小松さんに「どこ行く? 何する?」って言ったら、絶対瑠奈より激しい反応しそうだもんな。
一緒に温泉行って、イチャイチャできるかも…と妄想ムクムク。いっそ、小松さんに乗り換えてしまおうかと考えがよぎる。

【三松さんからのコメント】

彼氏彼女へのボーナスのリアクション、悩みますよね。私におごってくれるってこと? それフェアじゃないよねと考えてしまうひともいます。
特に伝え合わないカップルもいますし。結婚していて、お財布も一緒で…ということであれば、もっとストレートに喜べたかもしれませんが。

ただ「どこ行く? 何する?」と言っていることから、多くもらったぶんを、瑠奈さんとのデートに使う気満々だったのかも。そこは遠慮せず、はしゃぐほうが可愛げがある!
瑠奈さんの喜ぶ顔を思い浮かべながら帰ってきたぶん、そっけない対応にしょんぼりしてしまったんですね。
シンプルにがんばりを評価してほしい、褒めてほしい気持ちもあったことでしょう。

気になるのは、瑠奈さんが体調の悪さを伝えていないこと。達彦さんが低気圧頭痛に気づいていなかった場合、今回のような対応では確かに落ち込む。
体調が悪いことが原因の喧嘩って、意外とあります。疲れているのに黙っていて、あとで怒り爆発とか。黙っていてもいいことない。体調の悪さを全ての免罪符にしてはダメだけど、イレギュラーな体調の時はそれをまず伝えて、そのあとカバーしましょう。

おにぎりガールに行ってしまう前に、急いで事実と気持ちを伝えなければ。

「リアクション薄い女性はたしかにモテない。嬉しいときは思い切り喜んで、悲しいときはしっかり言葉で伝えよう」

三松 真由美
恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。コミック『「君とはもうできない」と言われまして』(kadokawa)好評発売中。ほか各人気コミック作家としても活躍中。

©Tong/Adobe Stock

文・三松真由美

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