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伊藤沙莉演じる主人公の再婚疑惑が話題 NHK『虎に翼』荷物を分け合い、岡田将生演じる判事と恋仲に?

  • 2024.8.3

連続テレビ小説『虎に翼』第18週「七人の子は生すとも女に心許すな?」では、これまでしきりに「ごめんなさい」と謝罪の言葉を繰り返していた星航一(岡田将生)の過去が明らかになる。一人では抱えきれない荷物を寅子(伊藤沙莉)と分け合った航一。二人は恋仲となるのか?

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『虎に翼』第18週(C)NHK

星航一の謝罪の理由「総力戦研究所」

「総力戦研究所」。それが、航一の謝罪におけるキーワードだ。彼は1940年に設立された総力戦研究所において「もし日本とアメリカで戦争をしたら?」と想定した机上演習をおこなっていた過去を明かす。結果は、紛れもない、日本の敗退。まかり間違ってもアメリカと戦争を起こすべきではない、との提言を、政府は受け入れなかった

止められた戦争だったかもしれない。その後悔が、重たい澱となって、航一の心の奥底に凝り固まっていた。

日本が負けるとわかっていながら、自分にはどうしようもできない、とあきらめた。その結果、たくさんの人を傷つけ、家族にも満足な治療を与えられなかった。彼の拭いきれない後悔は「ごめんなさい」という言葉を借りて、行き場もないまま漂い続けるしかなかった。

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『虎に翼』第18週(C)NHK

航一はどこか抑圧的で、冷静に物事を客観視するようでありながら、自分さえ我慢すれば場がまるくおさまると、達観している風でもあった。秘められていた過去を明るみに出した瞬間、彼の人間的な一面が垣間見えたように感じる。

きっと、航一の告白を横で聞いていた寅子も、彼の髄の部分に行き当たった心地だったのではないか。拭いきれない後悔を、背負いきれない荷物を、膨大な感情を受け止めきれないと感じたからこそ「少し分けてくれませんか」と申し出た。

一人で背負って重いものは、二人で背負っても重いかもしれない。それでも、重いと感じる人間が二人に増えれば、少なくとも孤独ではなくなる。

恋の予感?寅子の選択に注目

次週「悪女の賢者ぶり?」予告では、距離を近づけた寅子と航一の様子が描かれるようだ。

SNS上でもこの二人の関係に言及する声は多く、寅子は再婚するのではないかと囁かれている。航一は寅子の娘・優未(竹澤咲子)ともすでに面識があり、彼らの結婚を示唆した展開だったのでは、と推察する向きも。

彼らの結婚を想定したとき、思い浮かぶのは寅子の夫で、すでに戦死してしまっている優三(仲野太賀)の存在だ。

実際に予告動画では、まだ優三のことを想っている寅子の様子が窺える。愛する人が、まだ心のなかにいるのに、新しい恋愛はできるのか。古今東西、時代を問わず、恋愛映画やドラマで繰り返し描かれてきたテーマに、『虎に翼』はどんな答えを示してみせるのか。

寅子の選択を左右する肝となりそうな展開を挙げるなら、書記官の高瀬(望月歩)と小野(堺小春)が友情結婚をするようだ。

かつての寅子と優三がそう決めたように、恋愛結婚ではないけれども、お互いの家の事情や個人の希望を検討して、結婚という形におさまるのがもっとも具合が良い、と判明した場合にする結婚。二人の選択に対し、寅子は過去の経験からアドバイスをするようだが、果たして結果はどう転ぶのか。



NHK  連続テレビ小説『虎に翼』毎週月曜〜土曜あさ8時放送
NHKプラスで見逃し配信中

ライター:北村有(Kitamura Yuu)
主にドラマや映画のレビュー、役者や監督インタビュー、書評コラムなどを担当するライター。可処分時間はドラマや映画鑑賞、読書に割いている。
X(旧Twitter):@yuu_uu_