梅雨の季節となり、傘を使う機会も増えてきました。現在は金属製の骨でできた洋傘が主流となっていますが、なかには竹や木、和紙などを使った和傘を使っている人もいるでしょう。
京刺繍職人 春駒(@nuibenotsukasa)さんが、和傘の正しい置き方についてX(旧Twitter)に投稿すると、6.6万いいねが集まり(2024/6/24時点)、「知らなかった」「言われてみれば…」「そうそう」と話題になっています。
皆さんは和傘の正しい置き方を知っていますか?
こちらが正しい置き方です!
和傘を預けると洋傘のように逆さに置かれることがある
— 京刺繍職人 春駒 (@nuibenotsukasa) June 19, 2024
逆です、頭が上です
何卒よろしくお願いいたします pic.twitter.com/iZGlgdi1O3
「逆さにせずに頭を上にして置く」が正しい置き方なのだそうです!
和傘の柄の先端には、地面につけてもいいように、金属の石突がついているとのこと。
洋傘のように逆さに置いてしまうと、傘が開いてしまうのだそうです。さらに、濡れている時に逆さに置くと、頭に水が溜まって腐ってしまうとのこと。置き方には気を付けなくてはいけませんね。
また、和傘の頭には紐が付いており、掛けておくこともできるそうですよ。
和傘を使う機会が減っているので、置き方については知らなかったという人も多いかもしれませんね。
和傘の魅力は?
春駒さんに、和傘について詳しくお伺いしました。
---和傘の置き方の違い、勉強になりました!和傘はいつ頃から使用し始めたのでしょうか?
「十数年前から使用しています」
---長く使用されているのですね。置き方のほかにも、和傘を使用する際に注意したほうがいいことはありますか?
「丈夫だけど紙なので、強くぶつけたら穴があくということです」
---それは気を付けなくてはいけませんね。使った後はどのようにしたらいいのでしょうか?
「使用後は陰干しが好ましいです。私は、通気性の良いところに保管しています」
---使用後の保管にも注意が必要ですね。
「また、持ち歩く際には傘袋があります。経年劣化がありますが、自然のものですのでそれを楽しみましょう」
---経年劣化も和傘の味となって良さそうですね。和傘を使用している人は少ないと思うので、ぜひ和傘の魅力をお聞かせください。
「着物には雨の日も晴れの日も和傘が似合います。舞妓さんが洋傘だったら…違和感ありませんか?着物好きの方はもちろん洋服でも、ぜひ1本持ってもらえたらと思います」
---着物に和傘は絵になりますね。柄もさまざまなのでしょうか?
「和紙や模様も多様で、つい何本も欲しくなりますし、傘の内側も見どころで竹骨の強度を上げるための糸かがりが美しいです。色やかがり方に凝っている物を見るとうっとりします」
---傘を差している時に内側の美しさを感じられるのはいいですね。使い勝手についてはいかがですか?
「柄のハジキが二段階ありますので、人通りが多い時には少し窄めて使います。不便だと言う人もいますが、使っていればなんてことはありません。雨傘の油紙独特の匂いも雨の匂いと混じって風情があります。また、自転車や旅など両手を使いたい時は笠を使います」
---魅力的なところがたくさんあるのですね。春駒さんが今欲しい和傘はありますか?
「今は外側が白っぽく内側が暗い、紫外線からより守れる日傘が欲しいです」
---日傘も素敵でしょうね。機能面にも優れていると、さらに多くの人から注目を集めそうですね。
和傘の正しい置き方に
こちらの投稿には、さまざまなコメントが寄せられました。
へぇぇぇぇ〜
知らなかった
和傘の正しい置き方
あぁ、だから傘おばけは立ってるのか。
言われてみれば時代劇ではそう置いてる。
逆さまに置いちゃいそう…
一時期使ってたなぁ。
そうそう、置く時は頭を上にしないといけないんだよ(*^^*)
頭が疵付いたら台無しに。
だから、唐傘お化けのように。
和傘の置き方を初めて知ったという人が多かったようです。これを機に、魅力的な和傘を一度手に取ってみてはいかがでしょうか。
取材協力:京刺繍職人 春駒(@nuibenotsukasa)さん