抹茶の香りと苦味が、杏仁豆腐の甘味と風味を際立たせる一皿です。新茶のフレッシュ感と旨味が楽しめるお菓子を、菓子研究家の本間節子さんに教えてもらいました。
■“抹茶ソースの杏仁豆腐”のつくり方
抹茶の旬は煎茶より遅い6月頃ですが、茶摘みが行なわれるのは春。
封を開けたばかりの香り高い抹茶は、味も香りも色もベストです。ここでは定番の杏仁豆腐を、抹茶ソースで楽しみます。
◇材料 (150mlの容器4個分)
牛乳:350ml
グラニュー糖またはビートグラニュー糖:35g
杏仁霜:20g
粉ゼラチン:5g
水:15ml
★ 抹茶ソース:
・ 抹茶:4g
・ グラニュー糖またはビートグラニュー糖:20g
・ 熱湯:80ml
氷片:適量
(1)下準備
小さい容器に分量の水を入れ、粉ゼラチンをふり入れ、ふやかす。
(2)杏仁豆腐をつくる
鍋に牛乳200ml、グラニュー糖、杏仁霜を入れて火にかけ、沸騰直前で火からおろし、ふやかしたゼラチンを加えて混ぜて溶かす。
(3)冷やし固める
残りの牛乳を加えて混ぜ、容器に4等分に注ぎ入れ、冷蔵庫に3時間ほど入れて冷やし固める。固まったら、容器の底を湯につけて温め、逆さまにして取り出し、バットなどに入れておく。
(4)抹茶ソースをつくる
抹茶を茶濾しで濾しながらボウルに入れ、グラニュー糖を加えて混ぜ、熱湯を注ぐ。茶筅または泡立て器でふんわり泡が立つように混ぜる。
(5)仕上げ
器に氷片と抹茶ソースを入れ、③の杏仁豆腐をそっと盛りつける。
――教える人
「本間節子 菓子研究家」
自宅での少人数制のお菓子教室「at elier h」(アトリエ・エイチ)主宰。日本茶インストラクター。洋菓子店勤務、お菓子教室通いなどを経て独立。季節感と素材の味を大切にした、毎日食べても飽きない、普段使いのお菓子を提案。お菓子に合う飲み物、お茶にも造詣が深く、日本茶イベントや講習会などで幅広く活躍。
この記事は四季dancyu 2023 春に掲載したものです。
文:松原京子 写真:木村 拓