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土地は半額、遊び場充実!子育て世代の移住でこんな時代に人口が増えるマチが北海道に…「消滅可能性都市」を考える

  • 2024.5.19
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ちょっとドキッとしますが、将来、あなたの住むマチは、存在していますか?

あなたの住むマチは、人口が減って将来消えてしまうかもしれない。

そんな衝撃的なレポートが公表されました。

報告書をまとめたのは、民間の有識者らでつくる「人口戦略会議」。

2020年から50年までの30年間で、子どもを産む中心の世代となる20歳から39歳の女性が半数以下になる市町村を、「消滅可能性」があるとしました。

その数、全国で744。

実はその約6分の1…117の市町村は北海道内です。

人口の減少が止まらない北海道。

10年前に公表された消滅可能性都市のリストと比べ、見えてきた未来とは?

連載「じぶんごとニュース」

まずは「人口戦略会議」が公表した「消滅可能性自治体」をまとめました!

Sitakke

十勝や札幌近郊などを除いて、多くの自治体が「消滅可能性」があるという結果です。

そして、実は10年前、2014年にも同様の分析が発表されていました。

その時の資料からHBCでまとめた全国ワースト5の自治体です。

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・1位群馬県南牧村(なんもくむら)
・2位奈良県川上村
・3位青森県今別町(いまべつ)
・4位北海道奥尻町(おくしりちょう)
・5位北海道木古内町(きこないちょう)となっていました。

この10年間で、どんな変化があったのでしょうか。

前回ワースト5位の木古内町を取材しました。

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道南の木古内町は、190年以上続く豊漁・豊作を願う伝統の神事、「寒中みそぎ」のマチ。

10年前の報告書では、20歳から39歳の若年女性の人口の減少率は、30年間で「86.5%」と予測されました。

このときのことを、木古内町まちづくり未来課・田畑裕課長は「消滅可能性都市という名前もそうだが、その中でも上位に入ったのはショックだった」と振り返ります。

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報告書発表の2年後には、北海道新幹線が開業。

駅前に誕生した「道の駅」の効果もあり、マチには開業前の10倍=年間およそ62万人の観光客が訪れました。

肝心の人口は10年で25%減…

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一方で、2014年に4743人だった人口は、今年3591人。
25パーセントも減りました。

今、木古内町が力を入れているのが「移住と定住の促進」です。

2022年から、町内でマイホームを取得する人には100万円。

町外からの移住や子育て世帯にはさらに100万円を上乗せするなど、最大600万円が補助されます。

この2年間で、27世帯が制度を利用し、半数は町外からの移住です。

さらに、新幹線木古内駅から徒歩10分の場所にある2LDKのこの家で、移住体験もできます。

冷蔵庫をはじめ、電子レンジも炊飯器も…家具・家電が一通りついている広い住宅!

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「身一つ」で来て木古内町の暮らしを体験することができます。

体験期間は1週間から1か月、夏場は光熱費込みで1泊1500円です。

三重県から体験に訪れた男性は「ありがたい取り組み」だと話します。

「暮らすだけではなくて職業体験とか、そういうのがあれば、より住みたいなという思いは出てくると思う」

木古内町の人口が増えていない理由について、観光まちづくりが専門の北海商科大学の池ノ上教授はこう話しています。

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▼近隣の都市から人口を奪い返そうにも函館に奪い返す人口がいない
▼人口減少後の社会や都市環境をどう作り直すか対策することが重要

マチの特色や魅力をどうアピールしていくか。

「マチを消滅させない」ための模索が続いています。

一方で、道内で人口が増えている数少ないマチがあります。

子育て世代が集まるマチ

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札幌から車で約40分、空知の南幌町です。

1998年をピークに右肩下がりだった人口が、2022年に23年ぶりの増加に。

2023年、全国の町村で人口増加率が1位になりました。

そんな南幌町に今、移転してくる飲食店が続々。

秋には、中心部に大手スーパーも出店する予定です。

人口が増えているそのワケは、子育て世代を呼び込むまちづくりにあります。

2023年5月にオープンした、屋内遊戯施設「はれっぱ」。

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▼1000平米の屋内遊具が300円で遊び放題!札幌近郊に新スポット「大人にも配慮」がうれしいあそび場「はれっぱ」【渕上パパが行く、公園ブラボー#12】

営業時間内であれば、時間無制限。
利用料は300円、南幌町民は100円です。

週末には、多い日に1日約1000人が訪れ、入場制限がかかる人気ぶり。

利用者も、オープンから1年を前に、目標よりも4割多い20万人を突破しています。

札幌から来館した親子は「これだけ料金が安くて室内で寒い時も遊べるところは、街中に行かないとないし、街中に行っても高い」と話します。

そして「札幌にもこういう施設ができたらいいな」とも。

活気の理由は、札幌などから移り住む子育て世代です。

こちらは町内のずらっと真新しい家が立ち並ぶ地区。

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南幌町まちづくり課・宮川里沙主任は「分譲の申し込みがとても進んでいて、続々と移住者が増えている状態」だと話します。

30代から40代の子どもがいる世帯が多いのだといいます。

こうした移住を後押しするのは、住宅建築費の補助です。

子どもがのびのびできる環境

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中学生以下の子どもがいる世帯、または、夫婦ともに40歳未満の子育て世帯が町内に新築の家を建てる場合、補助は最大200万円。

そして、決められたエリアの土地を購入すると、なんと土地代も半額になるのです。

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この土地は宅地面積約90坪で本来460万円の土地価格が半額の230万円に!

事業が始まった2016年度以降、248世帯、762人が町外から移住してきました。

4年前に札幌から移住した藤塚(ふじつか)さん家族も制度を利用してマイホームを建てました。

「札幌は土地代の関係で厳しいと思ったし、この場所は、極端に言うと土地代があってないような金額になって、『こんなに広いの』って。逆に住み始めたら持て余すくらい」

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当時の勤務先の札幌にも、都市間バスで1時間圏内。

不便はありませんでした。

もうすぐ家族が増える藤塚さん一家。

南幌町を選んだ決め手について、妻の聡美さんは「子育てしやすい環境」を挙げました。

ちょうどコロナ禍だったこともあり、子どもが自然の中でのびのび遊べる環境を求めていた藤塚さんたちにとって、ぴったりだったのだといいます。

南幌町の子育て支援の内容をまとめました。

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▼「子育て支援米」0歳~中学3年生を対象に1人あたり年間10キロの支援米を支給
▼「学校給食の主食代を全額補助」小中学校の米・麺・パン代
▼「高校生の通学費の一部補助」月額最大1万円を助成
▼「高校生までの医療費無料」通院や入院費を全額補助

南幌町のように人口が増えている自治体は稀です。

道内179市町村の内容を見ると…

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▼消滅可能性…117
▼ブラックホール型…2
▼自立持続可能性…0
▼その他…60

自立して持続する可能性があるとされる自治体は、ゼロ。

浮かんできたのは人口減少に歯止めがかかっていない姿です。

レポートをまとめた人口戦略会議は、「人口流出だけではなく、出生率の向上の対策にも力を入れる必要がある」と強調しています。

文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あい

※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2024年4月24日)の情報に基づきます。

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