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銀行員は見た!富裕層が節約する3つの「チリツモ出費」とは?

  • 2024.5.17

「富裕層」ときくと豪邸に住んで、高級車を乗り回している姿を想像するかもしれませんが、富裕層の中には質素に生活している人もいます。

そして多くの富裕層が節約するのは、100円、200円の手数料やラテマネーなど、「チリツモ出費(ささいな支出)」でした。

今回は銀行員としてたくさんの顧客を担当してきた筆者が、富裕層が節約する意外なものについて紹介します。

■そもそも富裕層って?

野村総合研究所の調査によると、1億円以上5億円未満の個人資産を保有する世帯が富裕層、5億円以上の世帯が超富裕層に該当し、その数は148.5万世帯、純金融資産総額は364兆円と推計されるとのことです。

ここ数年、富裕層の世帯は増加傾向にあります。SNSで影響力を持つインフルエンサーや仮想通貨投資などに成功した新しいタイプの富裕層が増えているようです。

■1 各種手数料

「6時過ぎてるから手数料かかるけど、どうしても今必要だし、200円くらいならいいか」そんな風に、ATMで無計画にお金をおろして払う必要のない手数料を捨てている人、いませんか?

何百円単位の小さな金額ですが、富裕層の中には1円でもムダなお金を払うことを嫌う人もいます。

例えば、ATM手数料です。

・平日日中の手数料がかからない銀行でATM入出金を行う
・手数料が発生する時間帯(夜間や休日など)にはATMを絶対利用しない
・現金の使用およびATM入出金回数を最小限にとどめる など。

ATM使用1回あたりの手数料は110円~330円の少額ですが、それが累積すれば大きな金額を失います。それをよく理解している人は、本来払う必要のないムダなATM手数料を徹底的に節約します。

■2 自販機の飲み物代

ムダな支出を嫌う富裕層が節約するものはまだあります。自販機の飲み物を購入しない富裕層は意外と多いです。

自販機の飲み物は、スーパーなどで購入するより割高です。富裕層の中には、数十円の差を許さない人がいます。外出先で飲み物を買うお金を節約するため、スーパーや通販でケース買いをしている人もいます。また、外出時にマイボトルを持参する人も多いようです。

富裕層はエコに対する意識も高いので、節約だけではなく無駄なペットボトルゴミなど出さないようにと考える人もいます。

■ラテマネー

「ラテマネー」と呼ばれる飲み物代も、極力節約するのが富裕層です。たまにコーヒーショップに休息や友人との余暇で足を運ぶことはあっても、決してそれを常態化させることはありません。

1回あたりの「ラテマネー」はコンビニでも最安で110円、コーヒーショップチェーンは最安300円前後です。少し飲み物のグレードを上げれば「ラテマネー」が500円を超える場合もあり、1回でも地味に痛い支出となります。

そのような支出を毎日のように繰り返せば、家計を圧迫するレベルの大きな支出になってしまいます。

富裕層はそのことをよく知っているからこそ「ラテマネー」を節約し、本当に必要なものにお金を使います。

■富裕層は「チリツモ出費」を嫌う

1回あたりのムダ遣いで失った金額が少額でも、それを何度も繰り返せば高額の損失となりお金を貯められない原因となります。

それをよく知っているから富裕層は「チリツモ出費(少額の支出の積み重ね)」を嫌い、少しでもムダな支出を減らそうとします。

そのような堅実な考え方や行動を見習えば、私たちも富裕層への第一歩を踏み出せるかもしれません。

また、節約だけでは「不安・心配」という方は資産運用をご検討されるのも良いかもしれません。

■富裕層ほど「お金を育てる」意識が強い

富裕層ほど「お金を育てる」という意識が強い方が多く、資産運用を積極的に行っている方が多かったように思います。投資と聞くと、デイトレーダーのように短期間で売買を繰り返し、利益を膨らませる印象があるかもしれません。

しかし、私が銀行員時代に担当していた富裕層の多くは、5年~10年の長期目線で価格が上昇しそうな銘柄に投資をして、配当収入を得ながら売買益が膨らむのを待つスタイルの方が多かったです。

富裕層のようにいきなり大きな金額での運用は難しいかもしれませんが「お金を育てる」という視点は、すぐに真似できる部分ではないでしょうか。

お金を育てるには、種銭が大きいほど効果がありますが、少額でも毎月強制的に積み立て、資産運用に使える種銭を増やしていくことが、資産運用で成功するポイントになります。

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文・勝目麻希(ファイナンシャル・プランナー)
新卒で総合職としてメガバンクに入行し、法人融資・金融商品販売等を担当。転職・結婚・出産を経て一時は専業主婦になったが、自分の金融知識や実務経験を活かしたいと独学でライターの道へ。現在はファイナンシャルプランナーの知識を活かして金融系メディアを中心に執筆。

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