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世界からお届け!SDGs通信 台北編。オーガニックハーブを自社栽培!「養生」がテーマのホテル

  • 2024.5.17
世界からお届け!SDGs通信 台北編。オーガニックハーブを自社栽培!「養生」がテーマのホテル〈秧悦美地度假酒店〉

有機ハーブや独自開発の鶏肉料理も話題!健康や環境に配慮した花蓮のリゾートホテル

台湾の東部・花蓮県にあるリゾートホテル〈秧悦美地度假酒店〉(ヤンユエメイディードゥーチアチョウディエン)。創業者の尹純綢は元看護師であり、三十数年前にハーブの効能に目覚め、オーガニックハーブの栽培を開始。台湾東部は高温多湿なため、ハーブ栽培には適さない土地だが、数々の困難を克服し、現在は2ヘクタールの農園を有している。

客室にはハーブを用いた蒸気サウナが設置され、レストランではハーブや野菜をふんだんに用いた養生料理を提供。地元の有機農家とも提携し、二十四節気に合わせた体に優しいメニューを作り上げている。敷地内の養鶏場では、畜産試験場と8年かけて共同開発したという「Gaea格雅雞」を育成。ハーブを飼料にした低脂肪、低コレステロール、低カロリーの鶏肉で、これを用いた鍋料理やチキンエッセンスは国際的な評価を得ている。また館内の清掃には合成洗剤を使用せず、回収した雨水はハーブ農園の水やりに、レストランの食品廃棄物は肥料として用いている。

農場では1ヘクタールあたり毎年平均3.95トンの二酸化炭素の排出を抑制しているほか、小規模農家の六次産業化(農林水産業従事者が生産物の価値を高めていくこと)も促進し、地域と一丸となって持続可能な農業を推進。こうした積極的な取り組みが認められ、2023年にはオランダのグリーントラベル認証制度で二つ星を獲得したことで、内外からさらに注目を集めている。

ティーツリーやローズマリーなど様々な種類のハーブ
ティーツリーやローズマリーなど様々な種類のハーブを栽培する。
ハーブを用いたオリジナルのスキンケア商品
ハーブを用いたオリジナルのスキンケア商品も開発している。
看板メニューのGaea格雅雞や有機野菜を用いた鍋料理
看板メニューのGaea格雅雞や有機野菜を用いた鍋料理。
豊かな自然に抱かれたリゾート
中央山脈の麓、豊かな自然に抱かれたリゾート。

Information

秧悦美地度假酒店

花蓮県吉安郷干城村に2019年5月にオープン。もともとは観光レジャー農場を運営していたが、8年の歳月をかけてホテルへと経営転換を図った。

HP:https://www.gaeavilla.com/zh-tw

profile

片倉真理

かたくら・まり/台湾在住ライター。雑誌や書籍の執筆・企画などに携わる。著書に『台湾旅人地図帳』『台湾探見』など。雑誌『&Premium』の連載「&Taipei」は5年目を迎えた。『CREA Web』でも台湾土産に関する連載をもつ。

Instagram:@marikatakura

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