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主将ソン・フンミン奮闘も虚しく…マンCに敗戦→来季CL出場権逸のトッテナムに見えた「限界」

  • 2024.5.16

始まりは壮大だった。

しかし相次ぐ負傷の不運、戦術的限界が重なり、来季CL出場権を逃した。

アンジェ・ポステコグルー監督体制のトッテナムの話だ。

トッテナムは15日(日本時間)、本拠地トッテナム・ホットスパー・スタジアムで行われたマンチェスター・シティとのプレミアリーグ第34節延期文で0-2の完敗を喫した。

リーグ最終節を残したなか、マンチェスター・C戦の敗戦によってトッテナムは勝ち点63で足踏み。来季UEFAチャンピオンズリーグ(CL)出場圏内の4位アストン・ヴィラ(勝ち点68)と5ポイント差とし、順位逆転が不可能となった。

一方、マンチェスター・Cは勝ち点88に伸ばし、アーセナル(勝ち点86)を抜いて首位浮上。最終節を前に優勝争いで優位に立った。

“ポステコグルー号”の限界

マンチェスター・C戦でも変わらずキャプテンマークを巻いて先発出場した韓国代表FWソン・フンミン(31)は、後半41分に相手GKシュテファン・オルテガ(31)との1対1を迎えるも、惜しくも得点に失敗した。

今季リーグ戦で34試合17ゴール9アシストを記録し、キャリア通算3度目の「シーズン二桁得点&二桁アシスト」まで残り1アシストとしているソン・フンミンは、来る20日にアウェイで行われるシェフィールド・ユナイテッドとの最終節で同記録に挑戦することになった。

個人として大きな目標は残っているが、それでもソン・フンミンとしては失望感が大きくならざるを得ない。

FWハリー・ケイン(30)がバイエルン・ミュンヘンへ去った後、トッテナムが最も信頼するゴールゲッターとなったソン・フンミンは、新キャプテンを務めながら今季も大活躍を見せた。

しかし、最も望んでいたCL本大会復帰の道は途絶えた。大活躍も色あせた。

ソン・フンミン
(写真提供=AP/アフロ)ソン・フンミン

トッテナムは新指揮官のポステコグルー監督体制で、開幕10戦無敗を記録するなど順調なスタートを切った。

だが、ソン・フンミンとともに攻撃をけん引するMFジェイムズ・マディソン(27)をはじめ、シーズン中に多くの主力が負傷離脱したことで、チーム全体が大きく揺らいだ。

以降は11勝4分12敗にとどまったが、4位争いの勝負所となった直近5試合で、4連敗含む1勝5敗に終わった。

マンチェスター・C、アーセナル、リバプールというトップ3相手と、シーズン終盤に連続で激突するという“不運”もあったが、戦略や戦術の面で対応できなかったことも事実だ。

ポステコグルー監督はシーズン通して、前線の攻撃陣から強力なプレスを仕掛けるなど、攻撃的志向の強いサッカーを見せてきた。

しかし、シーズン中盤以降から相手の対策によって戦略が無力化。かといって、これといった変化も与えられなかった。守備面も、セットプレーだけで22失点を喫するほどに脆弱だった。

ソン・フンミンやFWデヤン・クルゼフスキ(24)など、一部選手はこのような弱点の改善を望む声も挙げたが、劇的に修正されることはなかった。

結局、トッテナムの最後は「アンハッピー」で終わることになった。

◇ソン・フンミン プロフィール

1992年7月8日生まれ。韓国・江原道出身。身長183cm。大韓民国のサッカー選手で、サッカー大韓民国代表キャプテン。小学校と中学校ではサッカー部に所属せず、韓国代表経験のある父ソン・ウンジョン氏から直接指導を受けていた。2010年にドイツ・ブンデスリーガのハンブルガーSVでプロデビュー。その後、2013年に移籍したバイエル・レバークーゼンで2年連続二桁ゴールを披露し、2015年にプレミアリーグのトッテナム・ホットスパーへと移籍。愛称は“Sonny(ソニー)”。

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