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約7年11カ月の不妊治療期間を終えて、今、夫として父として思う事

  • 2024.5.16
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出典:ぎゅってWeb

先月不妊治療を終了したわが家

先月、2024年4月に、凍結していた最後の受精卵の不妊治療チャレンジがうまくいかず、わが家の不妊治療期間が終わることになりました。

最初に不妊治療をスタートしたのが2017年5月になるので、約7年11カ月という不妊治療期間(※合間、出産育児で通院していない時期もあります)だったのですが、節目なのでブログに書かせていただきます。よければおつきあいくださいませ。

2017年にスタートしたわが家の不妊治療

2017年4月に自然妊娠が発覚したのですが、翌月、8週目で心拍が確認できず流産となり、妻の年齢も考え(当時39歳)不妊治療を開始しました。タイミング療法などは少し実施したのですが年齢も考え、すぐに体外受精(顕微)へ移行すべく専門のクリニックに通院を開始。

不妊治療を本格的に開始してから約2年ほどは、トライしてもうまくいかなかったり、妊娠判定をもらっても流産してしまったりといったうまくいかない日々が続き、夫婦2人で何度も涙を流し「俺がいるから」としか声がかけられなかった夜が思い出されます。

2019年に妊娠判定、2020年4月に第一子出産

2019年8月、妊娠判定を頂いた後に安定期に入り不妊治療クリニックから出産する病院へ通院先を変更しましたが、夫婦2人で「こんな日がくるなんて想像できなかったね」と話したのが印象的に思い出されます。紆余曲折を経て、2020年4月に待望の第一子となる長女に出会えましたが、当時42歳の高齢出産の妻には本当に感謝しています。

私はこの時、育休を6カ月取得したのですが、私に長期育休を取らせようと思わせてくれたのは、この「不妊治療期間」があったからであり、今考えると一見遠回りに見えるこの期間は、振り返ってみると私の人生にものすごく大きな意味を持っていたなと思わされました。

2022年に第二子となる長男を出産

第一子出産後約1年を待って、2021年から再度不妊治療を開始しまして、不妊治療再開後の2回目の体外受精(顕微)チャレンジで妊娠判定をいただきました。その後、2022年8月に第二子となる長男を授かることができましたが、数年前、夫婦2人で流産に涙を流していた夜を思い出すと、「天使に2人にも会えるなんて信じられないね」と話した記憶が蘇ります。

この第二子の妊娠中の2022年1月に、このぎゅってブログの執筆を始めたのですが、執筆理由は「長期育休を取ったからこそ分かった、日本の育児女性偏重社会を変えたい」といった想いからでした。改めて、不妊治療などの紆余曲折を経て長期育休を取ったことが、私の人生に大きな影響を与えてくれていたのだなと振り返って思います。

第三子チャレンジ不妊治療

第二子出産からしばらく経った後に、凍結していた受精卵が5個残っていたこともあり夫婦2人でどうするかを議論しました。議論ポイントとしては、妻の年齢が45歳という年齢的な体力の問題と、3人を育てるための現実的な経済的な見通しなどです。2人で話し合った結果、結論としては「あの時こうしておけば良かった」という後悔はしたくないよね、という判断でした。

もしも3人目を授かることができたら体力的にも経済的にも大変になるだろうし、いろいろとトラブルもあるかもしれないけれど、将来人生を振り返って「あの時3人目チャレンジしておけば良かった」という後悔はしたくない、そう想い、この残りの凍結受精卵をチャレンジすることにしました。

結果、第三子チャレンジはうまくいかず、わが家の約7年と11カ月に渡る不妊治療期間は終了となり、今を迎えています。

約7年と11カ月の不妊治療期間を終えて今夫として父として思う事

2017年に始まり2024年に終えるまでの約7年と11カ月の不妊治療期間を振り返ってまず一番最初に思うのは「妻への感謝」です。不妊治療に臨むようになってからいろいろと調べていくと、途中で不妊治療をやめる女性の理由のひとつに「治療が精神的につらいから」といったものもありました。どんな時も前向きに取り組み最後まで頑張り続けてくれた妻には本当に感謝と尊敬の想いです。

また、私が日々感じている「日本は育児が女性に偏重している」という話にも通ずるのですが、不妊治療も取り組む際の様々な悩みや課題感を女性が背負いすぎているというのでは?とも強く思うところです。

不妊治療中に流産で何度も涙を流した時、私は妻がいたからこそ乗り越えられたと思いますし、そういう意味では1人では背負うものではないと考えますが、不妊治療をやめる理由のひとつに「パートナーからの理解が得られないから」という理由も非常に多いと聞きます。

子育てや不妊治療に正解はないですし、子どもを持たないという判断も尊重されるべきだと思いますが、もしも夫に「君が子どもをほしいなら頑張れば良い」というスタンスがあるとしたら、これは違うと思います。男性も女性も、この領域に当事者意識を持って取り組むべきだと思いますし、今の日本社会には子育て領域で本当の意味での男女の公平性が欠如していると強く考えます。

不妊治療に取り組むどこかの男性に届いて欲しい

実は過去にも不妊治療に関してブログにしているので、もし興味があればご覧いただければと思うのですが(日本は不妊治療件数、世界〇位。男性のあるべきスタンスとは)、そのブログ内でも触れた通り日本は不妊治療の実施件数世界一位で、晩婚化や女性の社会進出等の日本社会の流れを考えると今後も増加傾向にあると考えます。

そういった時代背景の中で、不妊治療に対する日本社会からの理解や男性からの理解も進んでいくべきだと私は思っており、このブログがどこかの男性に届いてくれればこれほどうれしいことはありません。

さいごに…

不妊治療はお金もかかりますし、なかなか結果が出ないという意味で、よく「出口の見えないトンネル」のようにネガティブに例えられることが多いですが、私はネガティブな側面だけではないと考えています。

確かに不妊治療は大変ですが、その不妊治療期間があったからこそ私は現在の妻や子どもへの感謝の気持ちに繋がっていると思っていますし、今の私の人生に良い影響を与えてくれたとも強く感じているところです。

私の大好きな言葉にこんな言葉があります。
「遠回りは時間がかかるかもしれなせい。でも、遠回りした先でしか出会えない景色もある」

人生は100m走ではないので、早いことがイコール良いことというわけではないと思いますし、私は遠回りしたからこそ見えている今のこの景色に、これ以上ない幸せを日々感じています。

最後までおつきあいいただき、ありがとうございました!

<ぎゅってブロガー/浅田伊佐夫>

3歳(女)1歳(男)。40歳、広告代理店勤務のサラリーマンです。2020年4月長女誕生時に6ヶ月、2022年8月長男誕生時に10ヶ月、合計16ヶ月の育休を取得し、育児の素晴らしさと大変さを体感。「男性が当事者として育児をするのが当たり前の社会」を目指して、父目線の育児ブログを発信中。

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