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子どもと私は別物! およね流育児法、母と子のベストな距離は

  • 2024.5.16
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35歳のとき、夫の無職をきっかけに「自分軸で生きる」と決め、料理動画の投稿を始めたおよねさん。インスタグラムに投稿した「肉巻きおにぎり」の動画が再生回数2500万越え、レシピ本「禁断の爆速ごはん」を出せば即重版と、現在は「爆速レシピクリエイター」として活躍しています。この連載では、紆余曲折あったおよねさんだからこそ見つけられた、人生が美味しくなるヒントをお届けします。最終回となる今回は、新学期が始まって1カ月、子どもが不安定になりやすい時期ということで、学校に行きたがらない娘さんに悩んだ経験のあるおよねさんからアドバイスを。

毎年身構える、この季節

入学やクラス替えで環境が変わる春。毎年この季節になると、身構えます。以前、この連載でもお話しましたが(」)、うちの長女は新しい環境が苦手。保育園の頃から進級するたびに登園拒否、小学校入学時もひとりで登校できるようになるまでかなり時間がかかりました。

そんな娘もこの春で小学4年生に。始業式の持ち物が「手提げ袋」とあるのを、「本当にランドセルは持ってかなくていいのか」ということでナーバスになった以外は(笑)、大きな不安に陥ることもなく学校に通えています。時間とともに娘も、そして親の私も成長できているのかな。

最終回の今回は、これまでの育児を振り返りつつ、そこで見つけた私なりの育児法をお伝えしようと思います。

家老芳美撮影

およね流育児法1:親子でも性格は別物

以前、5歳の息子が自転車教室の体験にいったときのできごと。自転車に乗るのが大好きなので、本格的に習ったら……と連れて行ったのですが、息子はみんながやっているのをずーっと見てるだけ。一緒にやろうよ、と誘われても動きません。以前の私だったら「やってみなよ!」とけしかけていたと思います。でも夫婦カウンセリングを受けた際、心理学を学んだことで人間にはいろいろな性格があるということを知りました。

ビジネスの世界では、仕事はP(Plan=計画する)D(Do=実行する)C(Check=調べる)A(Action=改善する)の順で取り組むのが正解と言われます。夫は完全にこの順番で取り組めるタイプですが、全ての人間がこの通りに物事を進められるわけではないそうです。ちなみに私はD、つまりやってみてから考えるタイプ。そして息子と娘はC、調べてからじゃないと動かないタイプなんです。

だから、この子にしてみたら、どんなことをやる教室か「見る」ことを体験したんだから、そのことにもう意味があったんだ、と思うことにしました。それでも、ちょっぴりは「せっかく連れて来たんだから体験しなよ~」って思っちゃいますけどね(笑)。

およね流育児法2:お節介は子どもの成長のジャマ!

また、お節介を堪えるようになったのも成長ポイント。

娘が小学校に入って不安定になったときは、私もナーバスになってしまって、ああしてあげなきゃ、こうしてあげなきゃってしゃしゃり出ていたんです。登校中、お友達が「おはよう」と言ってくれても、もじもじしている娘に、つい、私が大声で「おはよう!」と被せてしまったり。娘の友達が遊びに来るときも、盛り上がっているか心配で「次はこれで遊んだら?」と介入したり、ケンカの雰囲気を感じ取ったら間に入っちゃったり。でも子どもって、放っておけばいつの間にか自分たちで仲直りしてるんですよね。トライ&エラーで友達づきあいを学んでいくのに、その機会を奪っていたなと反省しました。目に入るとどうしても気になるので、今は友達が来たら、私のいない部屋で遊んでもらっています。

休日は家族でよくお出かけします(本人提供)

およね流育児法3:子どもに集中しすぎない

娘が勉強についていけるように、と家庭教師を申し込んだら、娘が大反発して部屋に鍵を締め、先生を追い出したことがありました。良かれと思ってしたことが、娘にとってはプレッシャーになってしまい、あの時は母子ともに煮詰まっていました。そんなとき、夫が無職になり、娘のことばかり構ってられなくなって、私の目がそれたんです。すると、娘の気がラクになったのか、不思議と学校に行けるようになって……。もしかしたら神様が「もう少し娘から離れなさい」と言ってくれたのかな、と今でも思います。

そして、今は私にも熱中できる仕事ができて、子どもたちとほどよい距離を取れるようになったと感じます。子育てに悩んだときは、自分を充実させてみるのもひとつの手かもしれません。

およね流育児法4:もうひとりの保護者・夫を頼る

先日、娘がインフルエンザで5日間学校を休みました。案の定、休み明けに「学校に行きたくない」と言い出して……。そんなとき、私だったら「大丈夫、大丈夫!」と根拠なく励ましてしまうのですが、娘と性格がそっくりな夫は、きちんと寄り添ってあげるんです。

夫はまず、娘の不安を分解してあげます。「学校行きたくない理由はどこ?」「算数の授業についていけないかもしれない」「算数なら教えてあげられるから、ついていけるよ」というふうに。娘も気持ちを持ち直し、登校することができました。これは私にはできないこと。家族の中に、自分とは違うやり方で子どもと接する人がいるのはとても頼もしいことだと思います。

家老芳美撮影

夫が無職になる前は、毎日残業で育児に関しては全くの戦力外でした。それに、あの頃の夫は、「いい大学入って、いい会社入って」という正解主義にとらわれていて、「子どもは絶対いい学校に入れる」なんて言っていたんです。働きすぎで、心身を壊し、いわゆる出世レースから降りたことで、夫は〈弱さ〉や〈ありのままの自分〉を受け入れることを知ったのだなと思います。あまり本人には言いませんが(笑)、いいパパだなと感謝しています。

自分なりの美味しい人生を

これまでこの連載では、子育て、キャリア、夫婦関係などなど様々なことをお話してきました。そのどれもが、あの、夫が無職になった絶望の日から学んだことばかりです。あのときは、「私の人生、詰んだ」と思ったけれど、むしろあの日から私の本当の人生は始まったように思います。

みなさんがもし、「人生、詰んだ」と思うことがあったら、ちょっとこの連載を思い出して、「でもここから新しい扉が開くこともあるはずだ」と元気を出してもらえたら嬉しいです。私はこれからも、自分にとっての「美味しいさじ加減」で仕事も育児も楽しもうと思います。みなさんもどうぞ、自分だけの美味しい人生を味わって!

最終回でご紹介するレシピは、「のりの佃煮で和風シーフードパスタ」。家族も大好き、何度も作っている我が家の鉄板メニューです。

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■およねのプロフィール
2児を育てるワ―ママ。「巻かない棒餃子」「フライパンで完結するとんてき」など、ささっとラクに作れてちゃんとおいしいレシピを発信。2021年から始めたInstagramやTikTokで一気に注目が集まり、現在SNSの総フォロワー数は約30万人。Voicyにて「およねの人生を味わうラジオ」を毎朝7時に放送中。著書に「禁断の爆速ごはん ここまでやっちゃう100レシピ」(主婦の友社)。

■清繭子のプロフィール
ライター/エディター。出版社で雑誌・まんが・絵本の編集に携わったのち、39歳で一念発起。小説家を目指してフリーランスに。Web媒体「好書好日」にて「小説家になりたい人が、なった人に聞いてみた。」を連載。特技は「これ、あなただけに言うね」という話を聞くこと。note「小説家になりたい人(自笑)日記」更新中。

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